生理前の激しいイライラを根本から改善。薬剤師に聞く「PMDD」との上手な付き合い方
- 公開:2021.8.31
- コスメ・ビューティー
生理(月経)前になると「イライラする」「否定されている気がする」と感じるのに、生理が来ると嘘のようにスッキリしている。このように悩んでいる人はいませんか?これは、PMSのなかでも精神症状が更にひどいPMDDかもしれません。今回は、PMDDについてあんしん漢方の薬剤師、竹田由子さんに伺いました。
PMSとPMDDは何が違うの?
PMS(月経前症候群:premenstrual syndrome)とは、月経の3~10日前より生じる、だるい、むくむ、胸が張る、イライラするなどの心とからだの症状のことです。これらの症状は、月経開始とともに軽快し、なくなっていきます。
このうち、日常生活に支障をきたすほど、心の症状がとくにひどい場合を、PMDD(月経前不快気分障害:premenstrual dyspholic disorder)といいます。月経がある女性の5%がPMDDであるといわれています。
このうち、日常生活に支障をきたすほど、心の症状がとくにひどい場合を、PMDD(月経前不快気分障害:premenstrual dyspholic disorder)といいます。月経がある女性の5%がPMDDであるといわれています。
PMSとPMDDの主な症状は?
PMSの主な症状は以下の通りです。
・からだの症状
胸の張り・痛み、おなかの張り、頭痛、関節痛、筋肉痛、体重増加、むくみなど
・心の症状
抑うつ気分、怒りの爆発、イライラ、不安、混乱、社会的引きこもり
このうち、心の症状がとくにひどい場合は、PMDDの可能性が高くなります。
・からだの症状
胸の張り・痛み、おなかの張り、頭痛、関節痛、筋肉痛、体重増加、むくみなど
・心の症状
抑うつ気分、怒りの爆発、イライラ、不安、混乱、社会的引きこもり
このうち、心の症状がとくにひどい場合は、PMDDの可能性が高くなります。
PMDDになりやすいタイプは?
PMDDは、責任感が強く、まじめで完璧主義、頼まれるとイヤといえない人、他人に気を遣いすぎる女性に多く発症する傾向があります。そして、対人関係のストレスやライフイベントなども発症のきっかけとなります。
もしかしてわたしも?PMDDチェックリスト
もしかして、わたしもPMDDかも? と思ったら、まずはセルフチェックで自分の傾向を知りましょう。
PMDDのセルフチェック
過去1年間の月経前1週間に出た症状をチェックしましょう。チェックがある場合は、PMDDの傾向があります。
・拒絶や批判に対する感受性が高くなる
・イライラする、怒りっぽい、逆上する
・不安、緊張感、うつ気分や落ち込みがある
・疲労感があり、気力がわかない
・集中力が薄れる
・ 過食になる
・睡眠過多、あるいは睡眠不足になる
・自己尊重の低下、制御不能といった自己喪失感がある
・からだの症状(胸の張りや痛み、関節痛、体重増加など)がある
パニック障害やうつ病ではなく、日常の活動が障害される場合や、5つ以上チェックがある場合は、PMDDの可能性がとくに高くなります。
・拒絶や批判に対する感受性が高くなる
・イライラする、怒りっぽい、逆上する
・不安、緊張感、うつ気分や落ち込みがある
・疲労感があり、気力がわかない
・集中力が薄れる
・ 過食になる
・睡眠過多、あるいは睡眠不足になる
・自己尊重の低下、制御不能といった自己喪失感がある
・からだの症状(胸の張りや痛み、関節痛、体重増加など)がある
パニック障害やうつ病ではなく、日常の活動が障害される場合や、5つ以上チェックがある場合は、PMDDの可能性がとくに高くなります。
PMDDセルフケアの3つのポイント
PMDDは日常生活を整えることで、ある程度対策が可能です。ここでは、セルフケアの3つのポイントをご紹介します。
1.栄養バランスを整える
まずは、食生活のポイントをご紹介しましょう。
・甘いものを減らす
・米、果物、野菜などの複合糖質や、良質なタンパク質を摂取する
・塩分を減らす
・カフェインやアルコール類を控える
・サプリメントを活用して栄養を補う(ビタミンE、B6や鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのミネラル、イソフラボンなど)
上記すべてを心がけて実行することは難しいかもしれません。できることから実践してみましょう。
・甘いものを減らす
・米、果物、野菜などの複合糖質や、良質なタンパク質を摂取する
・塩分を減らす
・カフェインやアルコール類を控える
・サプリメントを活用して栄養を補う(ビタミンE、B6や鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのミネラル、イソフラボンなど)
上記すべてを心がけて実行することは難しいかもしれません。できることから実践してみましょう。
2.血流を改善する
ウォーキングや水泳などの適度な運動や、ヨガやストレッチで血流を改善しましょう。心とからだの健康につながります。
ぬるめのお湯を使った半身浴もおすすめです。一方、タバコは血流を阻害するので、受動喫煙を含めて注意が必要です。
ぬるめのお湯を使った半身浴もおすすめです。一方、タバコは血流を阻害するので、受動喫煙を含めて注意が必要です。
3.リラックス方法を見つける
自分にあったリラックス方法を見つけましょう。リラックスすることは、頭痛や不安、不眠の改善に効果があります。
たとえば、ヨガやストレッチ、アロマや呼吸法、カフェでお茶をする、景色のよい場所を散歩する、好きな音楽を聴く、歌うなどが挙げられます。
たとえば、ヨガやストレッチ、アロマや呼吸法、カフェでお茶をする、景色のよい場所を散歩する、好きな音楽を聴く、歌うなどが挙げられます。
こんなときは婦人科に
セルフケアでは対処しきれない場合などは、病院を受診することもおすすめします。PMDDの受診の目安は、不調で日常生活に支障があると「あなたが感じるとき」です。
診療科は、PMS同様に婦人科がよいでしょう。治療薬を使う場合には、漢方薬、抗うつ薬、経口避妊薬(ピル)などが使われます。
診療科は、PMS同様に婦人科がよいでしょう。治療薬を使う場合には、漢方薬、抗うつ薬、経口避妊薬(ピル)などが使われます。
心の不調は漢方薬でケアしよう
「毎月、月経の前に起きるイライラや怒りを根本から何とかしたい」
そんな方におすすめしたいのが、PMSやPMDDの治療でも使われている漢方薬です。月経前のイライラなどに効果が認められている漢方薬はいくつもあります。
自然由来の漢方薬は、アンバランスになった体内のエネルギーを調整してくれます。運動や食事制限が難しい方でも手軽に始められるので、セルフケアを行う時間がない方にもピッタリです。
月経にまつわる心の症状に対しては、「気の巡り」を改善するものを中心に用いて、滞った気を鎮める漢方薬を選んでいきます。
そんな方におすすめしたいのが、PMSやPMDDの治療でも使われている漢方薬です。月経前のイライラなどに効果が認められている漢方薬はいくつもあります。
自然由来の漢方薬は、アンバランスになった体内のエネルギーを調整してくれます。運動や食事制限が難しい方でも手軽に始められるので、セルフケアを行う時間がない方にもピッタリです。
月経にまつわる心の症状に対しては、「気の巡り」を改善するものを中心に用いて、滞った気を鎮める漢方薬を選んでいきます。
PMDDによる心の症状に悩む方におすすめの漢方薬3種
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
イライラしたり不眠や不安などがある場合におすすめです。
瘀血(おけつ)薬として血の巡りを整えるだけでなく、気の巡りを整える婦人薬の1つです。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
喉のつかえ感があり、不眠やストレスを感じる場合におすすめです。
気の巡りを改善する漢方薬で、ストレスによる胃腸の不調がある場合にも有効です。
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
イライラ、不眠、逆上しやすい場合におすすめです。
気を鎮め、血(けつ)を補う作用があります。とくに、女性の月経に伴う心の症状に適していて、イライラして怒りを抑えられない場合に用いられます。
イライラしたり不眠や不安などがある場合におすすめです。
瘀血(おけつ)薬として血の巡りを整えるだけでなく、気の巡りを整える婦人薬の1つです。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
喉のつかえ感があり、不眠やストレスを感じる場合におすすめです。
気の巡りを改善する漢方薬で、ストレスによる胃腸の不調がある場合にも有効です。
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
イライラ、不眠、逆上しやすい場合におすすめです。
気を鎮め、血(けつ)を補う作用があります。とくに、女性の月経に伴う心の症状に適していて、イライラして怒りを抑えられない場合に用いられます。
体質に合った漢方薬をプロに選んでもらおう
漢方薬は、自然の生薬からできているのでからだにやさしく、あらゆる人に何らかの効果をもたらします。
漢方薬を選ぶうえで重要なポイントは、自分の状態や体質にうまく合った生薬かどうか、という点です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が起こることもあります。どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですが、最近ではAI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めてお手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。是非活用してみてください。
漢方薬を選ぶうえで重要なポイントは、自分の状態や体質にうまく合った生薬かどうか、という点です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が起こることもあります。どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるのはなかなか難しいですが、最近ではAI(人工知能)を活用した「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスも登場してきました。
AIを活用し、漢方のプロが自分に適した漢方を見極めてお手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が可能です。是非活用してみてください。
毎月のブルーデイを変えよう
月経がある女性の5%が経験しているというPMDD。これは、20人に1人が悩んでいるという計算です。月経のある女性の6割以上が経験するPMSに対しては、認知度が上がっていますが、心の症状が重いPMDDはまだまだといえます。
セルフチェックで自分の傾向を知って、心の症状が強いのであれば、今回紹介したセルフケアにとり組んでみましょう。専門家に相談のうえ、漢方薬を用いて体質から改善していくのもおすすめですよ。
セルフチェックで自分の傾向を知って、心の症状が強いのであれば、今回紹介したセルフケアにとり組んでみましょう。専門家に相談のうえ、漢方薬を用いて体質から改善していくのもおすすめですよ。
あんしん漢方
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