顔のむくみの原因は?薬剤師が教える、即効むくみ解消法3選
- 公開:2025.3.26
- コスメ・ビューティー
年度末のシーズンは、送別会などの機会も多くつい食べすぎたり飲みすぎたりしがち。その結果、翌朝鏡を見たら顔がむくんでいて、焦った経験はありませんか?今回は、顔のむくみの原因や即効性のある解消法を、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに伺いました。
顔がむくんでしまう原因は?
東洋医学では、むくみは「肺(はい)」「脾(ひ)」「腎(じん)」の働きと深く関係していると考えられています。
肺は水分代謝、脾は胃腸機能、腎は膀胱機能に関わる臓器です。これら内臓の機能が低下すると、水分バランスが崩れ、むくみを引き起こします。具体的な原因は、以下の通りです。
肺は水分代謝、脾は胃腸機能、腎は膀胱機能に関わる臓器です。これら内臓の機能が低下すると、水分バランスが崩れ、むくみを引き起こします。具体的な原因は、以下の通りです。
1.塩分やアルコールの摂りすぎ
塩分を摂りすぎると、体の中の塩分濃度が高くなります。すると、体はバランスをとるために水分をため込もうとして、むくみが起こるのです。また、お酒を飲むと血中アルコール濃度が上がって血管が拡張し、水分が血管の外に染み出しやすくなってむくみが起こります。
2.水分の摂りすぎ
水分の摂りすぎも、むくみの原因のひとつです。
人が飲み物から摂るべき水分量は、1日に約1.2リットル(※1)といわれています。これを超える水分を摂ると、からだが排出しきれずに体内の水分バランスが乱れ、むくみやすくなります。
人が飲み物から摂るべき水分量は、1日に約1.2リットル(※1)といわれています。これを超える水分を摂ると、からだが排出しきれずに体内の水分バランスが乱れ、むくみやすくなります。
3.運動不足
ふくらはぎなどの筋肉は、動くことでポンプのように血管を圧迫し、血流を促す働きがあります。
そのため、運動不足によって筋力が低下すると、血流が滞りむくみの原因となるのです。
そのため、運動不足によって筋力が低下すると、血流が滞りむくみの原因となるのです。
顔のむくみに即効性がある解消法3選
ここでは、忙しい朝でもできるむくみ解消法を3つご紹介します。
1.ツボ押し
むくみが目立ちやすい目元には、ツボ押しが有効です。次の2つのツボを、親指でそれぞれ3秒間ずつ、3回押しましょう。
・攅竹(さんちく)
・攅竹(さんちく)
眉頭の内側、骨の際に少し凹みを感じる部分にあるツボ。両手の親指の腹を上向きにし、骨の際に向けて押してみましょう。残りの4本の指は額などに軽くそえます。(※2)
・睛明(せいめい)
・睛明(せいめい)
目頭と、鼻の付け根の骨の間にあります。人差し指と親指の腹でつまんで、ぎゅっと、押しこむように刺激してみてください。(※3)
2.マッサージ
顔のむくみには、マッサージでたまった老廃物や水分を流すのも効果的です。5分でできる、顔のむくみ解消マッサージをご紹介します。
- 1首を左右にゆっくり3回ずつ回しましょう。
- 2鎖骨のくぼみに指を置き、心地よい強さで左右それぞれ20回押します。
- 3親指以外の指をそろえて顎に置き、フェイスラインをなぞるように耳の裏まで引っ張り上げます。これを10回繰り返しましょう。
- 4耳の後ろから首筋を通り、鎖骨まで水分を下に流すように撫でます。これも10回繰り返しましょう。
マッサージの動作は、必ず一方向に行うのがポイントです。肌への負担を和らげるために、顔にクリームやオイルを塗ってから行いましょう。
3.ホットタオル
顔のむくみには、ホットタオルと冷水洗顔を交互に行う「温冷療法」も有効です。血流が促進され、むくみの解消が期待できます。
- 1濡らしたタオルをレンジで約30秒温め、ホットタオルを作りましょう。
- 2ホットタオルを目元を中心に顔全体にまんべんなく当て、1〜2分放置します。
- 3タオルを取り、顔全体を冷水で軽く洗い流します。
1〜3を3回繰り返しましょう。ホットタオルを顔に乗せるときは、やけどしないように十分注意してください。
顔のむくみを解消する食材
むくみ解消には、塩分を排出するはたらきのあるカリウムを多く含む食材を取り入れましょう。
・ほうれん草
ほうれん草にはカリウムが豊富に含まれています。(※4)スムージーにすると味がマイルドになり、おいしく摂取できます。
・バナナ(※4)
持ち運びもできて手軽に食べられるバナナは、むくみ解消にぴったり。忙しい朝におすすめです。
また、調理する時間が取れない忙しい方には、トマトジュースやにんじんジュースもおすすめ。コンビニで手軽に購入できるため、食生活が乱れがちな人でも取り入れやすいですよ。(※4)(※5)
・ほうれん草
ほうれん草にはカリウムが豊富に含まれています。(※4)スムージーにすると味がマイルドになり、おいしく摂取できます。
・バナナ(※4)
持ち運びもできて手軽に食べられるバナナは、むくみ解消にぴったり。忙しい朝におすすめです。
また、調理する時間が取れない忙しい方には、トマトジュースやにんじんジュースもおすすめ。コンビニで手軽に購入できるため、食生活が乱れがちな人でも取り入れやすいですよ。(※4)(※5)
むくみを事前に防ぐには?
飲みすぎた日や塩分を摂りすぎた日の翌日にむくみを残さないためには、就寝前のケアがポイントです。小さな心がけで、翌日のむくみを防ぐことができます。
・水分補給をする
アルコールによる脱水状態を防ぐため、寝る前に水を飲んで体内の水分バランスを整えましょう。
・酔いを覚ましてから寝る
アルコールによって睡眠の質が下がると、からだの回復が遅れて翌朝のむくみにつながる可能性があります。ある程度酔いが覚めてから休むようにしましょう。
・寝る前に軽いストレッチをする
リンパや血液の流れがよくなり、むくみを抑える効果が期待できます。
・水分補給をする
アルコールによる脱水状態を防ぐため、寝る前に水を飲んで体内の水分バランスを整えましょう。
・酔いを覚ましてから寝る
アルコールによって睡眠の質が下がると、からだの回復が遅れて翌朝のむくみにつながる可能性があります。ある程度酔いが覚めてから休むようにしましょう。
・寝る前に軽いストレッチをする
リンパや血液の流れがよくなり、むくみを抑える効果が期待できます。
むくみには漢方薬も役立つ
むくみ改善へのアプローチとして、漢方を活用するのもおすすめです。
先述の通り、東洋医学では内臓機能の低下がむくみの原因とされています。「胃腸の働きを整える」「血流をよくして心臓や肝臓の機能を回復する」といった漢方薬でむくみの解消が期待できます。
また、水分の循環をよくする漢方薬で老廃物や塩分を排出することで、むくみの根本改善を目指しましょう。漢方薬は、余分な水分だけを排出するため、からだに必要な水分まで取り除いてしまう心配がありません。
先述の通り、東洋医学では内臓機能の低下がむくみの原因とされています。「胃腸の働きを整える」「血流をよくして心臓や肝臓の機能を回復する」といった漢方薬でむくみの解消が期待できます。
また、水分の循環をよくする漢方薬で老廃物や塩分を排出することで、むくみの根本改善を目指しましょう。漢方薬は、余分な水分だけを排出するため、からだに必要な水分まで取り除いてしまう心配がありません。
むくみ対策におすすめの漢方薬
・五苓散(ごれいさん)
体内の水分バランスを整え、余分な水分の排出を促してむくみを改善します。比較的即効性があり、むくみの他、吐き気や嘔吐、暑気あたりにも用いられます。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
胃腸の働きを高めることで水分代謝を促してむくみを改善します。むくみの他、多汗症や水太りの改善にも用いられます。
漢方薬は自然の生薬でできているため、一般的に西洋薬と比べて副作用が少ないといわれている点もポイントです。
「顔のむくみは気になるけど、毎日忙しくてケアできない」という人でも、漢方薬なら服用するだけなので、無理なく継続できるでしょう。
体内の水分バランスを整え、余分な水分の排出を促してむくみを改善します。比較的即効性があり、むくみの他、吐き気や嘔吐、暑気あたりにも用いられます。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
胃腸の働きを高めることで水分代謝を促してむくみを改善します。むくみの他、多汗症や水太りの改善にも用いられます。
漢方薬は自然の生薬でできているため、一般的に西洋薬と比べて副作用が少ないといわれている点もポイントです。
「顔のむくみは気になるけど、毎日忙しくてケアできない」という人でも、漢方薬なら服用するだけなので、無理なく継続できるでしょう。
むくみを防いですっきりとした1日を
顔のむくみは生活習慣や体調の影響を受けやすいですが、ツボ押しやマッサージ、食事などの工夫で対策できます。また、漢方薬を活用すれば、むくみやすい体質の改善も目指せるでしょう。
日々のケアを心がけて、すっきりとした顔で過ごしましょう。
<参考文献>
(※1)国土交通省「健康のため水を飲もう」推進委員会
https://www.mlit.go.jp/common/830003571.pdf
(※2)学校法人大麻学園 四国医療専門学校「顔のむくみ解消法」
https://www.459.ac.jp/heal/16741/
(※3)学校法人大麻学園 四国医療専門学校「花粉症に効くツボ」
https://www.459.ac.jp/heal/14995/
(※4)北海道医療センター「カリウムコントロールのすすめ」
https://hokkaido-mc.hosp.go.jp/common/img/introduction/pamphlet5.pdf
(※5)食品成分データベース 野菜類(にんじん類)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06217_7
日々のケアを心がけて、すっきりとした顔で過ごしましょう。
<参考文献>
(※1)国土交通省「健康のため水を飲もう」推進委員会
https://www.mlit.go.jp/common/830003571.pdf
(※2)学校法人大麻学園 四国医療専門学校「顔のむくみ解消法」
https://www.459.ac.jp/heal/16741/
(※3)学校法人大麻学園 四国医療専門学校「花粉症に効くツボ」
https://www.459.ac.jp/heal/14995/
(※4)北海道医療センター「カリウムコントロールのすすめ」
https://hokkaido-mc.hosp.go.jp/common/img/introduction/pamphlet5.pdf
(※5)食品成分データベース 野菜類(にんじん類)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06217_7
photo / shutterstock,Unsplash,Pixabay
監修者
山形 ゆかり(やまがた ゆかり)
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-YouTubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
保有資格:
・薬剤師
・薬膳アドバイザー
・フードコーディネーター
あんしん漢方へのリンク: