年間330個以上食べ歩く和菓子通がおすすめ。お取り寄せで楽しむ、涼しげな手土産<6選>
- 公開:2021.8.20
- グルメ・食
遠くに住むご家族やご友人に会いたくても、なかなか遠出が難しい日々。そんなときは、美しい和菓子をギフトにしたり、自分自身の気分転換に味わったりして楽しみませんか?年間330個以上もの和菓子の魅力をSNSで伝えているaiko.0213さんから、全国各地の和菓子店のお取り寄せ、おすすめの6種を伺いました。
色とりどりの金魚の琥珀糖がお皿の上を泳ぐ「かいちん」
昨年は330個ものお菓子を味わったというaiko.0213さんに、お取り寄せして印象に残っている夏の和菓子を教えていただきました。
最初のひとつは、和菓子の名店が多いことで知られる金沢から。
江戸時代の天保年間の創業から手作りの味を大切にする「石川屋本舗」の琥珀糖「かいちん」です。
季節ごとにさまざまな形が登場するかいちん。夏の形は、金魚を模したものです。写真のように水色の器に並べると、水面を覗き込んでいるような気分になります。
「金沢では昔、おはじきのことを『かいちん』と呼んでいたそうです。まさにおはじきのような、色とりどりの金魚が鮮やか。美しく可愛らしいだけでなく、シャリっとした食感が心地よいお菓子です」(aiko.0213さん、以下同)
金魚のかいちん
972円(税込)
最初のひとつは、和菓子の名店が多いことで知られる金沢から。
江戸時代の天保年間の創業から手作りの味を大切にする「石川屋本舗」の琥珀糖「かいちん」です。
季節ごとにさまざまな形が登場するかいちん。夏の形は、金魚を模したものです。写真のように水色の器に並べると、水面を覗き込んでいるような気分になります。
「金沢では昔、おはじきのことを『かいちん』と呼んでいたそうです。まさにおはじきのような、色とりどりの金魚が鮮やか。美しく可愛らしいだけでなく、シャリっとした食感が心地よいお菓子です」(aiko.0213さん、以下同)
金魚のかいちん
972円(税込)
生チョコのように濃厚なムース「夏たろう」
金沢からもうひとつ、ちょっと新しい雰囲気のお菓子を。
県内に和モダンな雰囲気の店舗を持ち、伝統的な和菓子から和洋折衷のお菓子までを生み出す「茶菓工房たろう」の一品です。
つるりとしたみずみずしい質感の「夏たろう 雨のチョコ」は、チョコレートを葛で固めた、ムースのような夏のお菓子。
「もっちりした食感で、チョコレートの味が濃厚。まるで生チョコを食べているような満足感があるお菓子です。カフェオレ味の「雲のカフェオレ」もあります。パッケージも可愛らしく、思わず笑顔になってしまいます」
夏たろう 雨のチョコ/雲のカフェオレ
302円(税込)
※4個、6個、9個、12個入りの箱での販売もあります。
県内に和モダンな雰囲気の店舗を持ち、伝統的な和菓子から和洋折衷のお菓子までを生み出す「茶菓工房たろう」の一品です。
つるりとしたみずみずしい質感の「夏たろう 雨のチョコ」は、チョコレートを葛で固めた、ムースのような夏のお菓子。
「もっちりした食感で、チョコレートの味が濃厚。まるで生チョコを食べているような満足感があるお菓子です。カフェオレ味の「雲のカフェオレ」もあります。パッケージも可愛らしく、思わず笑顔になってしまいます」
夏たろう 雨のチョコ/雲のカフェオレ
302円(税込)
※4個、6個、9個、12個入りの箱での販売もあります。
模様まで描かれた浴衣の形の干菓子「薄氷」
続いてはお隣の富山から。
江戸時代、今石動城の城下町として栄えた地で260年以上和菓子を作り続ける「薄氷本舗(うすごおりほんぽ) 五郎丸屋」の銘菓「薄氷」です。
薄氷は、富山特産の餅米を薄く伸ばして和三盆を塗った干菓子。雪が溶けはじめる3~4月の田んぼの水面に張った、今にも割れそうに薄い氷を表しているそう。定番のごくシンプルな薄氷以外に、季節の薄氷も作られており、こちらは模様も描かれた浴衣の形をしています。
「てぬぐい専門店・かまわぬさんの『朝顔市』のデザインを転写してあるそうです。私は浴衣姿で出掛けるシーンを想像しながら、アイスコーヒーと一緒にいただきました」
季節の薄氷「浴衣」8枚入
1,296円(税込)
江戸時代、今石動城の城下町として栄えた地で260年以上和菓子を作り続ける「薄氷本舗(うすごおりほんぽ) 五郎丸屋」の銘菓「薄氷」です。
薄氷は、富山特産の餅米を薄く伸ばして和三盆を塗った干菓子。雪が溶けはじめる3~4月の田んぼの水面に張った、今にも割れそうに薄い氷を表しているそう。定番のごくシンプルな薄氷以外に、季節の薄氷も作られており、こちらは模様も描かれた浴衣の形をしています。
「てぬぐい専門店・かまわぬさんの『朝顔市』のデザインを転写してあるそうです。私は浴衣姿で出掛けるシーンを想像しながら、アイスコーヒーと一緒にいただきました」
季節の薄氷「浴衣」8枚入
1,296円(税込)
夏の海を思わせる寒天菓子「浜土産」
貝殻の入れ物と、美しい琥珀色に見入ってしまうようなこちらのお菓子。
大正5年(1917年)の創業から京都・祇園界隈でお茶・お花の稽古菓子としても親しまれ、変わらぬ味を守り続ける「御菓子司 亀屋則克(かめやのりかつ)」の涼菓「浜土産(はまづと)」です。
蛤(はまぐり)の貝殻に、味噌風味の浜納豆が一粒浮かんだ寒天が入っています。5個以上のセットは、海らしさを感じるかごに詰められているのも特徴です。
「風流な磯馴籠(そなれかご)に入っているのは、大きさの揃った美しい蛤。添えられた檜葉(ヒバ)は、軽い防腐剤の役目をするそうです。
蛤の殻を開くと現れるのが、琥珀色の寒天。つるんとした食感が心地よく、浜納豆の塩気が甘さを引き立てます。夏の浜辺からお土産を持ち帰ったかのような、心躍る一品です」
浜土産
1個 400円(税込)
5個入 2,350円(税込)
大正5年(1917年)の創業から京都・祇園界隈でお茶・お花の稽古菓子としても親しまれ、変わらぬ味を守り続ける「御菓子司 亀屋則克(かめやのりかつ)」の涼菓「浜土産(はまづと)」です。
蛤(はまぐり)の貝殻に、味噌風味の浜納豆が一粒浮かんだ寒天が入っています。5個以上のセットは、海らしさを感じるかごに詰められているのも特徴です。
「風流な磯馴籠(そなれかご)に入っているのは、大きさの揃った美しい蛤。添えられた檜葉(ヒバ)は、軽い防腐剤の役目をするそうです。
蛤の殻を開くと現れるのが、琥珀色の寒天。つるんとした食感が心地よく、浜納豆の塩気が甘さを引き立てます。夏の浜辺からお土産を持ち帰ったかのような、心躍る一品です」
浜土産
1個 400円(税込)
5個入 2,350円(税込)
口に運ぶと清涼感があふれる葛焼き「みよしの」
古都・奈良からもひとつご紹介します。
国宝であり、世界文化遺産にも指定されている元興寺のすぐそばにある、「萬御菓子誂處 樫舎(かしや)」の葛(くず)焼きのお菓子、「みよしの」です。
葛焼きとは、葛・砂糖・餡を練って蒸しあげ、周りを焼いたもの。見た目は素朴ですが、口の中ですっと溶けていくような繊細さがあります。
「葛は体の熱をとり、喉の渇きを癒す食材であることから、葛焼きは夏のお菓子として古くから食されてきました。
こちらの葛焼きは、丹羽大納言の自家製こし餡と極上の吉野本葛を合わせて蒸したもの。さらに、周りの焼き目にも本葛の粉が使われています。切ったときの断面がなめらかで大変美しく、樫舎さんのこだわりが感じられます。
吉野本葛のひんやり、ふるふるとした食感が特徴。葛の清涼感、こし餡の風味、やさしい弾力が一体となって、えも言われぬ美味しさです」
みよしの
価格は店舗に問い合わせください。(電話・FAX)
国宝であり、世界文化遺産にも指定されている元興寺のすぐそばにある、「萬御菓子誂處 樫舎(かしや)」の葛(くず)焼きのお菓子、「みよしの」です。
葛焼きとは、葛・砂糖・餡を練って蒸しあげ、周りを焼いたもの。見た目は素朴ですが、口の中ですっと溶けていくような繊細さがあります。
「葛は体の熱をとり、喉の渇きを癒す食材であることから、葛焼きは夏のお菓子として古くから食されてきました。
こちらの葛焼きは、丹羽大納言の自家製こし餡と極上の吉野本葛を合わせて蒸したもの。さらに、周りの焼き目にも本葛の粉が使われています。切ったときの断面がなめらかで大変美しく、樫舎さんのこだわりが感じられます。
吉野本葛のひんやり、ふるふるとした食感が特徴。葛の清涼感、こし餡の風味、やさしい弾力が一体となって、えも言われぬ美味しさです」
みよしの
価格は店舗に問い合わせください。(電話・FAX)
紫色のグラデーションが美しい錦玉羹「レモン羹」
最後のひとつは、日本らしい風情と涼やかさが感じられるこちらのお菓子。
豊かな自然に囲まれた群馬県・桐生の山あいに2つの店舗をもつ、「香雲堂」の「レモン羹」です。
透明の錦玉羹(きんぎょくかん)にバタフライピーというハーブで色をつけ、中にレモンを散りばめてあります。バタフライピーは青色ですが、レモンの酸性で紫色に変化するそう。
「こちらのは棹(さお)物のため、好みの大きさにカットしていただきます。レモンによって色合いが変化するので、切る場所によって雰囲気が異なるのも魅力的です。
ごく薄くスライスされたレモンはまるでレースのように繊細な趣きで、さっぱりとした酸味は夏にぴったり。目でも舌でも楽しめます」
レモン羹
1,170円(税込)
豊かな自然に囲まれた群馬県・桐生の山あいに2つの店舗をもつ、「香雲堂」の「レモン羹」です。
透明の錦玉羹(きんぎょくかん)にバタフライピーというハーブで色をつけ、中にレモンを散りばめてあります。バタフライピーは青色ですが、レモンの酸性で紫色に変化するそう。
「こちらのは棹(さお)物のため、好みの大きさにカットしていただきます。レモンによって色合いが変化するので、切る場所によって雰囲気が異なるのも魅力的です。
ごく薄くスライスされたレモンはまるでレースのように繊細な趣きで、さっぱりとした酸味は夏にぴったり。目でも舌でも楽しめます」
レモン羹
1,170円(税込)
夏の暑さを忘れさせる幸せなお菓子
涼しげだったり彩りが豊かだったりと、美しい和菓子は眺めているだけでもワクワクしてきますよね。もちろん、実際に食べてみれば、やさしい甘さや深みのある味わいに幸せな気分になれるはず。暑さを忘れてホッと一息つける時間を、大切な方や自分に贈ってみてはいかがでしょうか?
photo / aiko.0213
aiko.0213
和菓子店巡りが趣味で、季節の和菓子を楽しむ一服の様子をInstagramに投稿。2020年には43のお店に訪れ、335種類のお菓子を食べたという和菓子通です。季節の華やかな和菓子と器の色合わせの美しさにも注目。