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伝統にモダンを取り入れた、蔵前「パティスリー フォブス」のフランス菓子

おしゃれなカフェやセレクトショップなどの登場で、今や人気のお出かけエリアになった街・蔵前。そこに2016年10月、またスイーツの新星「パティスリー フォブス(Pâtisserie FOBS)」が登場。しかも、オススメはゴーフルなのだとか。でも、いわゆるゴーフルのイメージとは全く違った食感に驚く人続出です。

伝統にモダンを取り入れた、蔵前「パティスリー フォブス」のフランス菓子

これがゴーフル?と思わず言いたくなる、癖になりそうな食感

蔵前のフランス菓子店パティスリーフォブスの外観の写真

都営地下鉄大江戸線・蔵前駅から徒歩数分のところにオープンした「パティスリー フォブス(Pâtisserie FOBS)」。深い青色を基調とした店構えは、一見洋服などを扱うセレクトショップのよう。でも、明るい店内にはいかにも美味しそうなスイーツが並んでいるのが見えて、通りかかった人が思わず扉を開けて入ってしまうのも納得。まずは、このお店の代表作、ゴーフルを頂いてみたいと思います。

最初に驚くのは、柔らかな生地。今まで持っていたイメージとは全く違います。間に挟まれているのはバタークリームをベースにしたバニラ味のクリーム。口に入れるとふわっとした生地の風味がまずきて、その後にクリームの甘さの中になぜかジャリッとした食感が。これは砂糖なのだそうです。え?これがゴーフル?と最初は驚きますが、その素朴な味わいがクセになりそうな予感。

お菓子の奥の深さに取り付かれて、瓦ふき職人から転身

パティスリーフォブスのゴーフルとラッピング

パティスリーフォブスのショーケースに並ぶショートケーキやモンブラン

この独特のゴーフルは、北フランス地方、リール周辺の伝統菓子。オーナーパティシエの安井義則さんがフランス修行時代に出会って衝撃を受け、日本でもこれを作りたいと思ったのだそうです 。実は安井さんは、元瓦ふき職人という異色のプロフィールの持ち主。「食に興味があって、本業の傍らイタリア料理やフランス料理店でアルバイトをしていました。たまたま面白そうだと入った洋菓子店で、お菓子の面白さ、奥の深さに目覚めました」(安井さん)。

パティスリー フォブスのお菓子は全体的にそれほど甘くないと言われるそうなのですが、砂糖を控えているわけではないのだとか。「それがお菓子の複雑なところで、砂糖も温度を上げていけば甘みも落ち着くし、焦がす寸前で止めれば苦みも加わります。そして泡立ちがよくなってかさが増えれば、一口の甘みも少なくなります」(安井さん)。

近々、チョコレートパフェも登場予定!?

蔵前のフランス菓子店パティスリーフォブスのフレーズの

蔵前のフランス菓子店パティスリーフォブスの箱とブールドネージュ

そんなお菓子の魅力にとりつかれて本場フランスに留学した安井さんは、「伝統を大事にしつつモダン(新しさ)も取り入れていくフランスのお菓子作り」を学び、帰国後縁あって奥様の木綿子さんの実家のある蔵前に店を構えました。店名のFOBSは、「小麦粉(Farine)」「卵(œufs)」「バター(beurre)」「砂糖(sucre)」とお菓子の基本の材料の頭文字をつなげたもの。基本に忠実に、しかしそれぞれ力強い個性をもったお菓子を作りたいと日夜新作作りにも励んでいるのだそうです。「なかなかイメージ通りにいかなくて悔しい思いをすることもありますが、だからこそ成功したときは嬉しいです」と語る安井さんの近々実現予定の夢は、イートインスペースでのデセール(デザート)の提供。「まずは、お菓子屋さんならではのチョコレートパフェを作ります。すべて自家製ですから美味しいですよ」(安井さん)。

散歩の途中にでもぶらりと訪れて、できたてを味わいたい

蔵前のフランス菓子店パティスリーフォブスの店内とオーナーパティシエ夫妻

パティスリー フォブスの嬉しいところは、4席と限られてはいますが、イートインコーナーがあるところ。女性客はもちろんのこと、男性がひとりでぶらりと訪れてケーキを楽しんでいるのも珍しくないのだとか。午前中は「おもたせ」として買っていくお客様がいたり、午後になれば自分のためのご褒美にと、ひっきりなしに人が訪れる居心地のいい空間でした。

photo / reeeko

パティスリーフォブス(Pâtisserie FOBS)
東京都台東区寿3-8-4
10:00~20:00(定休日:月曜)

https://www.facebook.com/PatisserieFOBS/

この記事を書いた人

reeeko 食べることと飲むこと、そして読むことが大好き(ついでに寝るのも)。以前は本なしで電車には乗ることはできなかったけれど、最近はスマホで読書できるようになったか...

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