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築40年余のビルをリノベーション。食を中心にコミュニケーションが広がる「KYOCA」

老朽化が懸念されたビルが、年月を重ねた良さを活かしてリノベーション。レトロモダンな印象に生まれ変わったビルは温かな雰囲気に満ち、さまざまな人が集う新しい“食”のランドマークとして歩み始めています。

築40年余のビルをリノベーション。食を中心にコミュニケーションが広がる「KYOCA」

事務所施設から人が集うビルに変身

「KYOCA」があるのは、京都駅から西へ徒歩15分ほどの中央青果市場のすぐ近く。元は、京都で青果を一手に取り扱う京都青果合同株式会社の子会社の社屋でした。昭和45年に建築されたビルは老朽化のため取り壊して更地に…というところを、2014年にリノベーション。食とデザインをテーマにしたビルに様変わりしました。テーマを食にしたのは、隣接する中央青果市場の存在があったから。1階と2階にはレストランなどが入り、3階にはイベントやワークショップなどが行われるスペース、4階と5階はレジデンスとして貸し出されています。

リノベーションでスタートした新しい物語

「KYOCA」は築40年のビルをリノベーションしているphoto:佐藤紀子

リノベーションを手掛けたのは、京都でリノベーションや空間プロデュースを手掛けるウエダ本社。代表の岡村充泰さんは、3階にある講堂を見たとき、「この空間を活かせば、人が集まる場所になる」と感じたのだそうです。独創的な額縁つきのステージが印象的なこともありますが、京都駅からわずか15分のこの場所で、270㎡以上あり、立食なら150人は収容できるという広々した空間は得難いものです。
この講堂、天井を変え、エアコンを設置しただけで、床やステージには手を加えていません。でも、ていねいにワックスがけされた床は、50年近く経過したとは思えないほど。それどころか、年月を経た温かみがあり、集う人々をほっこりと包むイベントスペースになっています。

「KYOCA」の『SALON』と呼ばれるキッチンphoto:佐藤紀子

イベントスペースの裏には、キッチン機能を備えた「SALON」とよばれる場所があります。当初はイベントスペースで簡単な料理を提供できるように水周りなどを整えたそうですが、この場所があることを知った人たちから食のワークショップなどを開きたいという要望が次々と舞い込むようになったのだとか。岡村さん曰く、これは“嬉しい誤算”。これまでお母さんと子どもの料理教室などさまざまな催しが開催され、人々の繋がりもできたようです。「人が集まって交差すると、新しい物語が生まれる」ことの証明でもありました。

京都の野菜も手に入る、食べられる

「KYOCA」では京都の野菜も手に入る、食べられるphoto:佐藤紀子

どんなふうにリノベーションされたのか気になる人は、だれでも気軽に立ち寄れる1階と2階のお店を目指してみましょう。
たとえば、1階の「梅小路コラボ」は京野菜をたっぷり使ったサラダやパスタなどが味わえます。京都・上賀茂の契約農家で朝摘みした野菜を中心に、ひと手間加えた楽しい料理が揃っています。
同じく1階の「マイファーマー京都店」は生産者の顔が見える野菜や加工食品を扱っています。ちょっと珍しい野菜や意外な加工品に出会える、嬉しい驚きのあるお店です。

「KYOCA」は『梅小路』とコラボレーションしているphoto:佐藤紀子

2階は間仕切りをすべて取り払い、飲食店などが軒を連ねるスペースに。わざと先が見通しにくい設計になっていて、角を曲がると別のお店が見えるというワクワク感を演出しています。あえて広いフリー空間を取ってあり、現在は飲食スペースになっていますが、今後は食関連の本を集めた図書スペースに…という計画もあるのだそう。
「飲食店の方はもちろん、利用されるお客様も、レジデンスの住人も、食に関する本が自由に閲覧できる場所です。食について調べたり読んだりするだけでなく、ここで出会うことで何かが生まれ、まちが、ひとが生き生きと動き出すといいなと思います」と岡村さん。

2014年7月にリノベーションして3年目。まだまだ「KYOCA」は進化をし続けそうです。

赤いレンガにフロアガイドが掲げられたKYOCA外観

KYOCA

京都市下京区朱雀正会町1–1

http://kyoca.jp/

この記事を書いた人

佐藤 紀子 新潟県生まれ。ライター、編集者。大学卒業後、証券会社に勤務。その後編集プロダクション勤務を経て1998年よりフリーとなり、商業誌、企業誌、単行本などの制作に携わ...

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