【耳鼻科医考案】1回30秒体をねじるだけ！自律神経を整える簡単ストレッチ2選

ご紹介するストレッチを考案したのは、耳鼻科の専門医である石井正則医師。めまいや耳鳴りなどをテーマにしたTV番組などでも活躍しています。
また、JAXAの宇宙飛行士健康管理委員として、宇宙酔いとの関係からも自律神経の研究に長年携わってきました。

様々な体の不調に自律神経が大きく影響していると説く石井正則医師が着目したのが「筋膜」。筋膜を使って自律神経に外から刺激を与える方法を編みだしたのです。

筋膜とは、私たちの身体を動かす筋肉をおおう薄い膜のことです。
グレープフルーツを例にとって考えると、外皮が皮膚、皮の下の白い部分が脂肪、果肉が筋肉、その果肉を覆う薄皮が筋膜にあたります。

筋膜は、筋肉繊維や内臓器官・神経ともつながり、身体中に張りめぐらされています。私たちは全身に筋膜スーツを着ているようなもの。

その主成分はコラーゲン。本来の潤いが保たれていれば、筋膜スーツはプリプリと張りがあり、つながる筋肉や神経もスムースに働きます。ところが、運動不足や加齢などで潤いが失われると、筋膜は硬くなり、筋肉や神経の働きを劣化させてしまいます。
これこそが、体の不調を感じる要因に。

そこで、硬くなった筋膜をもう一度柔軟にするのが、石井医師考案の「筋膜プリプリ体操」です。
ポイントは「ねじる」こと。「ねじる」という動作を的確に体操に組み込むと、筋膜の表面にリンパ液がにじみ出てきます。すると筋膜は潤い、プリプリのハリを取り戻し、つながる筋肉や神経の働きも活性化していくというわけです。

基本のエクササイズは2つ。1つは、前屈と「ねじる」を合わせた「おじぎねじり」。 副交感神経をリラックスさせます。

もう1つは、体幹をねじってから後ろに反る「ねじりイナバウアー」。前屈と反対に、後ろに反る後屈は交感神経を刺激します。

筋膜は、運動不足や加齢が原因で配列がゆがみ、冷めたソーセージの皮のようにシワシワになってしまうのだそう。
でも、効果的な運動によって筋膜は再生することが証明されています！

石井医師の著書『自律神経が元気になる！　30秒筋膜プリプリ体操』（学研プラス）には、今回ピックアップした基本のストレッチの詳しい方法のほか、基本のストレッチをベースにオフィスや自宅のすきま時間を使ったエクササイズやマッサージなど、誰でもすぐに取り組めるアレンジも満載。どれも1つ30秒以内、思いついたときにできるので、ぜひ取り入れて、硬くシワシワになった筋膜を、プリプリに若返らせましょう。