【薬剤師監修】正しいファスティングのやり方。からだのリセットでダイエット効果も
- 公開:2023.10.31
- コスメ・ビューティー
からだが重たい、すっきりしない、そんなときはからだのリセットが必要かもしれません。
今回は、食事を一定期間制限することで、健康的で美しいからだを手に入れる方法として注目されている「ファスティング」の実践方法を、あんしん漢方の薬剤師、碇純子さんに教えてもらいました。
ファスティングがダイエットに適している理由
ファスティングがダイエットに適している理由をメカニズムから紐解いてみましょう。
ファスティングとは?
ファスティングは「断食」を指し、水分を除く固形物の摂取を一定期間制限することで不要な物質を排出し、からだをリセットします。
ダイエットに働きかけるメカニズム
ファスティングによってからだは飢餓状態となり、細胞が自己成分を分解する「オートファジー」が活性化することで、新陳代謝が促進されます。
「自ら食べる」という意味を持つオートファジーは、細胞内の老廃物や有害物質、正常な組織などをすべて回収・分解し、リサイクルして新しいものに作り変える、からだの自然なメンテナンスシステムです。この仕組みが体内で働くことで余分な脂肪が減り、ダイエット効果が期待できます。
「自ら食べる」という意味を持つオートファジーは、細胞内の老廃物や有害物質、正常な組織などをすべて回収・分解し、リサイクルして新しいものに作り変える、からだの自然なメンテナンスシステムです。この仕組みが体内で働くことで余分な脂肪が減り、ダイエット効果が期待できます。
ファスティングの実践方法
ファスティングは、以下の3つの期間に分けて行います。
1.準備期間
ファスティングを行う日数と同程度の日数を準備期間とし、からだをファスティングに適応させます。
この期間は、新鮮な野菜や果物、穀物、豆類を中心に腹八分目までの摂取を心がけ、食事の量を徐々に減らしながら、からだを適応させます。
なお、砂糖、カフェイン、アルコール、高脂肪&高たんぱく食品、加工食品などは、からだに毒素をため込みやすく、ファスティングの効果を妨げる可能性があるため、避けましょう。
この期間は、新鮮な野菜や果物、穀物、豆類を中心に腹八分目までの摂取を心がけ、食事の量を徐々に減らしながら、からだを適応させます。
なお、砂糖、カフェイン、アルコール、高脂肪&高たんぱく食品、加工食品などは、からだに毒素をため込みやすく、ファスティングの効果を妨げる可能性があるため、避けましょう。
2.ファスティング期間
ファスティング期間は3〜7日とされることが多いですが、初めての方や不安がある方は、1日から始めてみるといいでしょう。
ファスティング期間中の栄養補給は、固形物ではなく酵素ドリンクなどで1日500kcal程度を目安に行います。また、ファスティング中の水分補給は重要なため、1日2L以上の水分を摂取しましょう。
文部科学省「食品データベース」(https://fooddb.mext.go.jp/index.pl )などで、食品のカロリーが検索できます。酵素ドリンクなどに使用する野菜や果物のカロリー計算に活用してみてください。
ファスティング期間中は、摂取カロリーが非常に少なくなるため、体調をしっかりと観察することが大切です。とくに、めまいや倦怠感などの不調があらわれた場合は無理せず中断してください。
ファスティング期間中の栄養補給は、固形物ではなく酵素ドリンクなどで1日500kcal程度を目安に行います。また、ファスティング中の水分補給は重要なため、1日2L以上の水分を摂取しましょう。
文部科学省「食品データベース」(https://fooddb.mext.go.jp/index.pl )などで、食品のカロリーが検索できます。酵素ドリンクなどに使用する野菜や果物のカロリー計算に活用してみてください。
ファスティング期間中は、摂取カロリーが非常に少なくなるため、体調をしっかりと観察することが大切です。とくに、めまいや倦怠感などの不調があらわれた場合は無理せず中断してください。
3.回復期間
ファスティング後の1週間を回復期間とします。
この期間では、スープやおもゆ、ヨーグルトなど、胃腸に優しいものから摂取し始め、徐々に蒸し野菜や豆類、魚といった固形物を加えていきます。
高脂肪食品や刺激物をすぐに摂取すると胃腸に負担をかける可能性があるため、食事量を一気に増やさないことが重要です。
この期間では、スープやおもゆ、ヨーグルトなど、胃腸に優しいものから摂取し始め、徐々に蒸し野菜や豆類、魚といった固形物を加えていきます。
高脂肪食品や刺激物をすぐに摂取すると胃腸に負担をかける可能性があるため、食事量を一気に増やさないことが重要です。
ファスティングで注意すること
「食べなければいい」ではなく、最低限必要な栄養素をバランスを考えながら酵素ドリンクなどの水分で摂取することが重要です。完全な絶食は、オートファジーが過剰に働き、脂肪肝のリスクを高める可能性があります。(※1)
また、疾病のある方や妊娠・授乳中の女性、過去にファスティングで体調を崩した経験がある方は、血糖値の過度な低下などのリスクがあるため、ファスティングは控えてください。
また、疾病のある方や妊娠・授乳中の女性、過去にファスティングで体調を崩した経験がある方は、血糖値の過度な低下などのリスクがあるため、ファスティングは控えてください。
ファスティングにおすすめの手作り酵素ドリンク
飲むだけで必要な栄養補給ができて、からだの老廃物の排出まで助けてくれる手作りの酵素ドリンクをご紹介します。
「自家製酵素ドリンクレシピ」
材料(1人前)
- 葉物野菜(小松菜、ほうれん草、ケール、セロリなど)1~2束
- 果物(バナナ、キウイフルーツ、オレンジなど)1個
- 水または豆乳150mL
作り方
- 1好みの野菜や果物を1口大にカットする
- 2カットした材料と水または豆乳を、ミキサーに入れて滑らかになるまで攪拌する
- 3グラスに注いで完成
酵素が多く含まれる野菜には、ほうれん草やゴーヤ、トマト、人参、セロリ、アボガド、生姜などがあります。酵素は熱に弱いため、生野菜での摂取がおすすめです。
また、酵素ドリンクは栄養素が酸化しやすいため長期保存は避け、作ってから24時間以内に飲み切るようにしましょう。
また、酵素ドリンクは栄養素が酸化しやすいため長期保存は避け、作ってから24時間以内に飲み切るようにしましょう。
ダイエット効果をアップするには、漢方薬も役立つ
自然由来の力でダイエット効果が期待できることから、美容や健康意識の高い方に注目されている「漢方薬」を取り入れるのもひとつの手段です。
ただし、からだが特別な状態にあるファスティング期間中の漢方薬の服用は、予期せぬ体調不良を引き起こす可能性があるため避けてください。
漢方薬は、専門知識のある医師や薬剤師に相談したうえで、ファスティングで体内環境がリセットされた後に服用することをおすすめします。
ただし、からだが特別な状態にあるファスティング期間中の漢方薬の服用は、予期せぬ体調不良を引き起こす可能性があるため避けてください。
漢方薬は、専門知識のある医師や薬剤師に相談したうえで、ファスティングで体内環境がリセットされた後に服用することをおすすめします。
ダイエットにおすすめの漢方薬
ダイエットには、「血を補い水分代謝を改善する」「老廃物を排出して水分代謝を改善する」といった働きのある漢方薬を選びましょう。以下におすすめを2つご紹介します。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
脂肪代謝機能の改善に働きかけるため、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。おなか周りの脂肪が気になる方や便秘がちな方におすすめです。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
胃腸の消化吸収を助けるとともに、停滞している水分を尿として排出して水分代謝の改善に働きかけるため、肥満やむくみ、関節痛に効果があります。
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
脂肪代謝機能の改善に働きかけるため、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。おなか周りの脂肪が気になる方や便秘がちな方におすすめです。
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
胃腸の消化吸収を助けるとともに、停滞している水分を尿として排出して水分代謝の改善に働きかけるため、肥満やむくみ、関節痛に効果があります。
ファスティングで新たな自分を発見しよう!
ファスティングはただの減量法ではなく、からだ全体の健康を高めるための手段です。自身の体調やライフスタイルに合わせたファスティングを行い、健康で理想的なからだを手に入れましょう。
参考
※1 日本医療研究開発機構『「絶食」と「老化」で共通の機構がはたらくーオートファジーの活性化で肝臓に脂肪が蓄積』
https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20220420.html
参考
※1 日本医療研究開発機構『「絶食」と「老化」で共通の機構がはたらくーオートファジーの活性化で肝臓に脂肪が蓄積』
https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20220420.html
あんしん漢方
医師や薬剤師などの漢方に精通した医療チームが、個人に合った漢方薬を見立てるサービス。相談から注文までオンラインで完結し、スマホひとつで自宅までお届けします。AIを活用した個別相談サービスでは、今の状態に適した漢方薬を精度高く見極めることが可能です。「不調を根本から改善したい」「お手頃価格で健康になりたい」「自然由来でナチュラルに体質改善したい」と思っている方へ。あなたのつらい心とからだに、しっかり効く漢方薬を。
https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=21233zc8shea0090
執筆者
碇 純子(いかり すみこ)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行ったり、ヨガインストラクターの資格を活かし、運動面と精神面の指導を行うことで、人々の心身の健康維持に貢献できるよう心掛けている。
保有資格:
・薬剤師
・薬学修士
・理学博士
・ヨガインストラクター