大人の春財布に。国産レザーを手縫いして作る「名前のない革工房」のシンプルなミニ財布

財布やスマートフォンケースなど、さまざまな革小物を受注制作する「Leather Studio NO NAME by（レザースタジオノーネーム バイ） 名前のない革工房（以下、名前のない革工房）」。浮田利樹（としき）さんが、すべてのアイテムを一貫して手作業で作り上げています。

素材に主に使用しているのは、質の高さが世界的にも知られている栃木レザーや姫路レザーです。鞣し（なめし）の工程で、よく使われる化学薬品ではなく、植物のタンニン（渋）を使う手間暇のかかる方法で作られたもの。次第に色合いや質感が変わっていく経年変化が見られるのが大きな魅力です。浮田さんが言うには、「使い始めの頃が味気なく感じられるほど」に味わい深くなり、使い込むほどに愛着も増していきます。
工房ではそんな革を引き立たせるよう、アイテムのデザインは極力シンプルで長く使い続けられるものにすることを心がけているそうです。

また、注文が重なっても同時進行でいくつも作ることは一切なく、必ずひとつずつ完成させているのだとか。どんな工程も流れ作業にせず、ものを大切にし、質の高さを保つことも重視しているのです。

今回注目したいのは、これから春にかけての季節に持ちたくなるような明るいカラーのミニ財布。小さくても窮屈さがなく、使いやすいアイテムです。かさばらないけれど、丈夫さは保ったほどよい厚みも特徴で、毎日気兼ねなくどんどん使うことができます。

フラップ付きで、手紙の封筒のような形の財布。外装にも内装にも、革本来の自然な色を残した、肌触りのよいヌメ革が採用されています
ステッチは、時間がたつと色が白っぽく変わっていくシニュー糸で手縫いされており、ホックは真鍮製。そうしたさまざまな部分が、革とともに経変変化していくのを楽しむことができるアイテムです。

ホックを開くと、ギャルソンタイプ（ガバッと開けるボックス型。ギャルソンという名は、ウェイター（ギャルソン）が使っていた財布に由来）の小銭入れとカード収納が。ボックスのようにとても大きく開くので、中身が見やすく取り出しやすくなっています。
カードポケットは4つで、外装との間に隠し収納もあり、最大10枚のカードを入れることが可能です。二つ折りにしたお札もここに収納し、コンパクトにして持ち歩くことができます。

ミニギャルソンウォレット ～栃木ヌメ～
13,000円（税込）
※受注生産
カラーはほかにオレンジや青、緑、キャメル、ブラックなど、計10色のバリエーションあり

力強いレッドとも、淡いピンクとも異なるカラーが目を引くこちらは、外装に姫路レザー、内装に栃木レザーを使用した二つ折り財布です。どちらもヌメ革ですが、外装は高級車のレザーシートにも使われるアニリン染料仕上げ。鮮やかなカラーに、上のミニ財布と同じシニュー糸のステッチが映えます。

カラーに加えて印象的なのが、外側のフラップ付きのポケットではないでしょうか？こちらは小銭入れで、外側にあることで、小さくても容量をしっかり確保できています。マチもあるので、取り出しやすく支払いがスムーズです。

コバ（縁）や内装はナチュラルなカラーなので、外側とのコントラストも目を引きます。内側にはお札入れが1つと、カードポケットが8つ。スナップボタンがあるおかげで、バッグの中で開いてしまうのを防いでくれます。内側はシンプルでべーシックですが、使いやすさにも配慮された財布です。

コインが取り出しやすい二つ折り財布 ～姫路アニリンピンク×栃木ヌメ～
16,000円（税込）
※受注生産
カラーバリエーション：10色

工房で人気のL字ファスナー財布。こちらは外装にイタリアンシュリンクレザーを、内装に栃木ヌメ革を使用したタイプです。
シュリンクレザーならではの細かなシワのような凹凸と、ペールトーンの柔らかいグリーンの色合いが主役。ステッチは耐久性のあるビニモMBTという糸のホワイトカラーで、革の質感に違和感なく溶け込んでいます。

ファスナーを開くと、中央に小銭用のポケットがあり、両サイドにお札とカードを収納できます。お札は写真のようにポケットを挟むようにして入れることも、折って片側に入れてカードと分類することも可能です。
財布としてだけではなく、アクセサリーや薬などを入れる小さなポーチ代わりにもなりそう。ミニマルな分、自分の好きなように使うことができます。

L字ファスナー小さい財布 〜イタリアンシュリンクレザー×栃木ヌメ〜ペールグリーン
6,800円（税込）
※受注生産
カラーバリエーション：6色

名前のない革工房には、ミニ財布以外にも長財布やキーケース、カードケース、レザートレイなどもあります。キーリングやキーカバーは、財布などとセットで使うのも素敵です。

Creemaやminne、iichiなどのサイトにて注文することができます。レザーやステッチカラーをほかのものに変更したり、ポケットを追加したりといったセミオーダーも対応しており、使ううちに不具合が出てきてしまったら修理の相談も可能です。

表情が変わっていくのを楽しみながら、長く大切に使っていける革小物を、あなたもぜひ手にしてみてください。