捨てて、あるべき場所に置くだけ。収納カウンセラーが教える片付けの基本

30年間で10万件もの相談に対応してきた収納カウンセラー、飯田久恵さん。この春には新刊の『服を1着買ったら、2着捨てなさい。』を発売しました。

片づけや整理収納は何のために行うものかと問われると、飯田さんはいつも「幸せになるため」と答えるのだそう。目的はスッキリ片づけることではなく、出し入れが楽にできること。部屋が使いやすくなれば、お金が貯まり、自分の時間ができるほか、夫婦や家族の仲が良くなり健康にもなれる。そんな幸せが待っていると語っています。

そんな飯田さんの「片づけ」の手順は、モノを捨てて、整理して、気持ちよく使えるよう収納するという流れ。まずは、捨てることからが始まりです。

服やモノを捨てるメリットは、その作業を通し、自分にとって価値のあることが何なのかがわかること。それがわかり、むやみにモノを増やさなくなれば心地よい空間が保たれるようになります。

捨てるときのポイントは3つあります。

1つ目は、15分だけ実行すること。人がモノゴトに集中できる時間は、15分と言われています。短時間でてきぱきと進めましょう。

2つ目は、見直す範囲を限定すること。いきなり全部を見直そうとするのはどうしても難しいものです。「クローゼット右側の扉の中だけを15分で見直そう」などと場所を決めて集中して行うと良いでしょう。

3つ目は、全部出さずに間引きすること。服であれば、「いつも見ているけど着たことがない」といった服だけを取り出して捨てる判断をすると、効率的に進められます。

そして、「服を1着買ったら、 2着捨てる」覚悟を持つことも大切なのだそう。
そもそも買うことが少なければ、片づけは楽なはず。買い物は慎重に、迷ったら買わないと決めましょう。
流行は気になるものですが、追いかけているとキリがなく、クローゼットはすぐにあふれてしまいます。対策におすすめなのは「流行モノ」と「定番モノ」とを分けて買うようすることです。その2種類をうまく組み合わせて着る工夫をすると、多くの服を持たずにおしゃれを楽しめるようになり、管理も楽になっていきます。

モノの量を絞り込めたら、部屋がスッキリ片づいた状態にするためのたった1つの法則を守るようにします。それは、すべてに置き場所となる「指定席」を決めることです。実は、それが片づけの極意なのだとか。

まずは、「使いたい場所が、最適な置き場所」という考え方を基本にしましょう。モノが出しっ放しになり散らかってしまうのは、指定席が遠すぎるか指定席がないかのどちらかが原因です。使う場所の近くに指定席を設けるだけで手に取りやすくなり、使った後もとに戻すのも簡単に。そのように指定席の配置がうまくできれば、片づいた状態をキープしやすくなります。

なるほど…！と思う点が多くあったのではないでしょうか？もっと突き詰めて片づけをしてみたいという方は、ぜひ本を片手に、部屋を整えてみてはいかがでしょうか。