色の意味に思いを馳せる。福島の伝統工芸と女性たちの思いがこめられた「ふくいろピアス」

株式会社GIRLSLIFELABOが運営する、女性のこれからの暮らし方を考えるコミュニティ「女子の暮らしの研究所」。研究員として所属する若い女性たちが商品開発を行ったり、福島のスタディーツアーやイベントなどを企画・運営したりと積極的に活動されています。現在はオンラインショップの「GIRLS LIFE MARKET」も構え、地元・福島の素敵なものや丁寧につくられた上質なものなどをセレクトし販売しています。
今回はその女性たちが考案し、GIRLS LIFE MARKETでも販売しているオリジナル商品、「ふくいろピアス」のシリーズをご紹介します。

ふくいろピアスの魅力は、8種類のキャンディーのような明るいカラー。まる・さんかく・しかくの形からピアスかイヤリングを選ぶことができます。実はこちら、福島の伝統工芸品の会津木綿をアクリルに挟んでいるんです。伝統工芸品がこんなに色鮮やかなかわいらしいアクセサリーになるなんて素敵ですね。価格もリーズナブルなので、気負わずに普段使いできるのもうれしいポイントです。

ふくいろピアス/イヤリング　1,620円（税込）

このふくいろピアスのそれぞれの色には、ちょっと変わった名前がつけられています。青が「うみのいろ」で緑が「やまのいろ」というのはみなさんも納得だと思うのですが、赤は「たべもののいろ」で、赤や青などのたくさんの色混ざったマルチカラーは「ひとのいろ」。どういうことだろう？と気になりませんか。実はこのピアスのそれぞれの色には、深い意味がこめられているのです。

東北以外に住む方でも深く記憶に残っているだろう、東日本大震災。それ以降、福島県に住む女性たちはさまざまな問題に向き合うことになりました。津波などの被害で、みんながそれぞれに苦しみを抱えています。置かれた環境や立場によって考え方や捉え方も異なり、諍いが起きてしまうことも。女子の暮らしの研究所の女性たちも日々悩みながら、それでもいろいろな考えがあることを受け止め、前に進もうと活動してきました。その中で、福島の現状をほかの地域に住む方たちにも知ってもらいたいと、悲しい思いも前向きな思いも、すべて正直にとじこめたピアスを作り出したのです。

たとえば、いちばん人気だという「ひとのいろ」は、ひとの温もりを表す色です。当時は、人の言葉で傷つけられたという人は少なくなかったそう。けれど、つらい日々の中で家族や友人の大切さを強く感じたり、見知らぬ人に救われたりすることも。何世代も受け継がれてきたいのちの温度を感じ、歩んでいきたいというメッセージもこめられた色なのです。

私も何気なくかわいいと思ってふくいろピアスを手にしたのですが、実はそんな意味があると知っておどろき、考えさせられました。当たり前のように思っている日常が、当たり前ではないということに改めて気づかされたのです。たとえば、家族や友達が健康に過ごせていること、外に出て空を眺めてきれいだと感じられること、故郷の山や自然の美しさを思い出して愛でること。ふくいろピアスに出合い、こうしたすべてのことが貴重な瞬間だということを忘れずに、日々を大切に過ごしていきたいと思いました。

「手に取ってくださった方のお気に入りになって、いろいろな場所に一緒にお出かけしたくなるようなものになれば」という思いで作られている女子の暮らしの研究所のアクセサリー。
今回ご紹介した「ふくいろピアス」の他に、写真の「HITOTOKI」も製作しています。こちらは福島で織られるシルクで作られたもの。これらのアクセサリーはオンラインショップで購入できるので、気になった方は確認してみてください。取扱商品は今後さらに充実していく予定とのことなので、要チェックです。

福島の伝統工芸を使ったアクセサリー、「ふくいろピアス」。よかったらその名前や意味にも触れてみてください。福島のことを、そして自分自身の毎日のことを、より大切に感じられるようになりますよ。