会員登録

ログイン

  • Facebook
  • Twitter
  • Sheage公式インスタグラム
  • インテリア・生活雑貨
  • ファッション
  • コスメ・ビューティー
  • グルメ・食
  • アート・カルチャー
  • 旅行・お出かけ
  • ライフスタイル
  • サステナビリティ

ワインを作るだけで終わりではない、都市型ワイナリーの魅力を「深川ワイナリー」で

ワイナリーと言えば、葡萄畑の近くにあるもの。誰もがそう思うのではないでしょうか?でも、近頃東京にも増えていて、現在あるのは3軒。そのうちのひとつ、下町の人々に愛される「深川ワイナリー」を訪ねました。

ワインを作るだけで終わりではない、都市型ワイナリーの魅力を「深川ワイナリー」で

ワインをもっと身近に、もっと気軽に楽しむために

深川ワイナリーのボトルのエチケットと同じのれんのかかった、シャターの閉まっている醸造じょの外観の写真

門前仲町駅から徒歩5分。住宅街の一角に深川ワイナリーがあります。正面は工場入り口のためシャッターが閉まっているのですが、「ワインの試飲・購入は奥へ」の看板に従って奥に入っていくと、9席ほどの小さな試飲スペースがありました。ここはいわゆる「都市型ワイナリー」。ぶどうは産地から仕入れて、ここで醸造して地域の人に販売したり、系列のレストランバルで飲んでもらうという、醸造と消費がとっても近くで繋がっている場所。「ワインは難しいと思っていらっしゃる方は意外に多いんです。だからこそ、あえて青山とか代官山などではなく、下町の門前仲町にワイナリーをオープンさせて、ワインをもっと身近に感じ、気軽に楽しんでいただきたいと思いました」。そう語るのは、オーナーの中本徹さん。ワイナリーを東京に作りたいと言った時、周囲は反対する人ばかりだったと言います。

ぶどうからワインへの過程がわかるからこそ、より味わい深く

深川ワイナリーのグラスに注がれたロゼとボトルがカウンターに並んでいる写真

深川ワイナリーのワインを試飲して買うことのできる試飲スペースからは、醸造の様子を眺めることができます。そこで醸造責任者の上野浩輔さんにワイン造りの流れを教えていただきました。都市型ワイナリーの都合上、使用する機械などはなるべくコンパクトに、そしてところどころ手作業が加わるということをうかがうと、まさに手作りのワインなのだということが実感として伝わってきます。「ぶどうの出来は天候に左右されますから、毎年の収穫期間中、常に求めるレベルのものが届くとは限りません。実は2016年の赤ワイン用のぶどうは色の付きが悪かったんです。どうしようかと考えて、赤ワインではなくロゼワインとして作ることにしました」(上野さん)。その結果、赤ワインよりは薄い色、しかしロゼワインにしては濃いめの色の、すっきりとしたロゼワインができあがったのだそう。

ワインが飲まれるシチュエーション、合わせる料理を想像しながら

東京にある「深川ワイナリー」のワイン醸造所に機械が並んでいる写真

上野さんは、この深川ワイナリーでワイン造りをしていると、お客様の声がダイレクトに返ってくることが面白いと語ります。「たとえば、今回赤ワインではなく、あえてロゼとして作ったということも、お客様に伝えやすいですし、逆にお客様から厳しい意見をもらうこともあります。でも、それがまた楽しいんです」。実は深川ワイナリーの系列には、「九吾郎ワインテーブル」というワインバルがあります。上野さんは、そのシェフともよくコミュニケーションを取っているのだとか。「シャルドネのワインを作っているときに香りを嗅いで、これにはバタークリームサンドが合うなと思っていたら、仕上がったワインからはバターの香りがしてました。それをシェフに伝えると、じゃあこんな料理はどうだろう?という提案が出ます。ワインをみんなに飲んでもらう場所との連携ができていることも、ワインの作りがいにつながります」(上野さん)。

地域の人のしあわせな日常を彩るワイン作りを

東京にある「深川ワイナリー」オーナーの中本徹さんと醸造責任者の上野浩輔さんが笑顔でカウンターの中に立っている写真

ひととおり、ワインの醸造所をご案内いただいたあと、試飲スペースで試飲をさせていただきました。ちょうどそのとき、ワイナリーの並びにお住まいだという女性がいらしてました。「前から気になっていたのだけど、勇気を出して今日来てみた」のだそう。ご自分の好みをおっしゃって、試飲なさったあとに買って行かれました。これこそ、まさに地域密着型のワイナリーと言えるのではないでしょうか。「こんな風に地域の方が気軽に買いに来てくださるのは本当に嬉しいですね。私たちは、しあわせな日常生活のかたわらにあるワイン、ちょっとした良いことがあった日のワインを目指していきたいと思っていますので」(中本さん)。

深川ワイナリーには現在、系列として「九吾郎ワインテーブル」の他、「発酵」と「醸造」をコンセプトにした直営のワイン専門店「市松屋」があります。そして、今後近いうちに、ワイン造りで出たぶどうの枝を乾燥させた薪を使って焼くジビエと焼き鳥の店の出店計画もあるのだそうで、私としては今後も注目していきたいワイナリーです。ちなみに、試飲でいただいたロゼワインはあまりに美味しくて、もちろんお土産に買って帰りました!(写真はオーナーの中本さん〈右〉と醸造責任者の上野さん)

photo / reeeko

深川ワイナリー

東京都江東区古石場1-4-10 高畠ビル1F
03-5809-8058

都営大江戸線、東京メトロ東西線「門前仲町駅」A4出口 徒歩5分
JR京葉線「越中島駅」 徒歩3分

http://www.fukagawine.tokyo/

<姉妹店の紹介記事>
ワイナリーのある街・清澄白河で、ワインと発酵食品の幸せな提案をするワインショップ「市松屋」

https://sheage.jp/article/14907

この記事を書いた人

reeeko 食べることと飲むこと、そして読むことが大好き(ついでに寝るのも)。以前は本なしで電車には乗ることはできなかったけれど、最近はスマホで読書できるようになったか...

このライターの記事をみる

※掲載内容は記事公開時点のものです。最新情報は、各企業・店舗等へお問い合わせください。
内容について運営スタッフに連絡

関連記事