朝ごはんで世界を旅しよう。WORLD BREAKFAST ALLDAY（ワールド・ブレックファスト・オールデイ）

WORLD BREAKFAST ALLDAY（ワールド・ブレックファスト・オールデイ）のコンセプトは、「朝ごはんを通して世界を知る」こと。入口の横には、その日食べられる朝ごはんが書かれたボードが置かれています。
WORLD BREAKFAST ALLDAYの定番メニューは2種類あり、一つは、フライドブレッド、ベイクドビーンズなどがワンプレートに盛り付けられたイングリッシュブレックファスト。もう一つは、世界各国で朝ごはんとして親しまれているスイス発祥のミューズリー。ミューズリーは、一晩、牛乳とオレンジジュースで柔らかくしたオーツ麦にナッツ類や果物、はちみつなどをトッピングしたものです。
この定番に加えて、2カ月に1回の頻度で変わる世界各国の朝ごはんがスペシャルメニューとして仲間入りします。

WORLD BREAKFAST ALLDAYの淡い黄色のドアを開けると、長い木のテーブルが目に飛び込んできます。それはまるで大家族が食事をするような空間で、みんなでにぎやかに朝ごはんを食べたら楽しそうです。「食卓をイメージして家具をそろえました」と話すのは、運営会社・日光デザインの木村 顕さん。日光デザインは、以前、日光インという宿を運営していました。のどかな田園地帯にあるカジュアルな宿ということで、たくさんの外国人ツーリストが宿泊していたそうです。
ツーリストたちにいつも食べている朝ごはんを尋ねると、イラストなどを描きながら母国の朝ごはんを教えてくれるのだとか。そんな朝ごはんの話を通じて、その国を知ることができた経験から、食を通じた異文化コミュニケーションができる場になればと、WORLD BREAKFAST ALLDAYをオープンしました。

2カ月に1回の頻度で変わるスペシャルメニューの国選びは、季節や行事などを考慮しながら。国を決めたら、「人づてで日本に住むその国の人を探して協力してもらい、インターネットや書物で情報を補足してレシピを作ります」と木村さん。協力してもらう人の職業はシェフに限らず、一般の人であったり大使館の人であったり。だからこそ、レストランとはひと味違う、リアルな世界の朝ごはんのメニューが生まれるのかもしれません。
ちなみに10月30日までのスペシャルメニューはモンゴルの朝ごはんで、11月から登場するのはイギリス。定番とはまた違ったイギリスの朝ごはんが味わえますよ。

これまでWORLD BREAKFAST ALLDAYがつくってきたのは、フランス、台湾、ベトナム、メキシコ、インドなど、23カ国もの朝ごはんです。日本で「ご飯に味噌汁、焼魚、漬物」といった昔ながらの朝ごはんを食べる人が少数派であるように、世界的にも伝統的な朝ごはんは少なくなっているようです。でもそこには、歴史や文化、そして、生きることを楽しくしてくれるヒントが詰まっています。
WORLD BREAKFAST ALLDAYでの一皿は、さまざまな国を知る入口なのかもしれません。みなさんも朝ごはんを通して世界を旅してみてはいかがですか。