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香ばしい香りにつつまれて~伝統を守り続けるヤマロク醤油~

小豆島といえばオリーブで有名ですが、実はお醤油も名産なんです。そんな美味しいお醤油を伝統を守りながら丁寧に作っている「ヤマロク醤油」さんの特集です。

香ばしい香りにつつまれて~伝統を守り続けるヤマロク醤油~

なぜ小豆島でお醤油?

ヤマロク醤油の醤油樽

なぜ小豆島でお醤油なのでしょうか?それは、今も昔も変わらず温暖で乾燥した空気がお醤油の発酵に適しているからだそうです。その昔は海運で関西方面に出荷をするのが盛んだったそうです。ヤマロク醤油では現在では珍しい大杉樽を使って昔ながらの製法でお醤油を作っています。大切に使われてきた樽の中では約150年以上経過しているものもあります。

魅惑の調味料~醤油~

ヤマロク醤油の5代目山本康夫さん

ヤマロク醤油を代々受け継いで、現在5代目となる山本康夫さん。お醤油への想いを伺ってみました。お醤油は日本を代表するといっても過言ではないほどの伝統的な調味料です。しかしお醤油の4割は捨てられているとのこと。一体どういうことでしょうか?“普段お醤油は脇役の様に扱われており、刺身皿に残されたお醤油や、豆腐にかけられて残ったお醤油は捨てられてしまいます。本当に美味しいお醤油は少しかけるだけで旨みや香りが引き立つので食材、そしてお醤油も無駄にすることなくいただけるんですよ。”捨てられるお醤油を減らしたい、そしてなんとなく調味料として食べるのではなく、旨みや香りを感じながら召し上がっていただきたい。そんな山本さんのお醤油に真摯に向き合ってる想いが伝わってきました。山本さんが手にしているお醤油は、一押しのお醤油「鶴醤(つるびしお)」です。

醤油が生まれるまで

ヤマロク醤油の蔵

お醤油の原料は大豆、塩、小麦、この3つです。これらの原料を微生物(麹菌・酵母・乳酸菌)が発行分解することでお醤油が生まれます。山本さんにお醤油作りで気を付けていることを伺ったところ、こんな回答をいただきました。醤油を仕込む際、自分の子どもに優しく触れているような気持で接しています。造り手の思いを醤油は感じ取るので、「仕事が早く終わらないかなぁ。この後の飲み会早く行きたいなぁ。」そのようなことを考えながらではなく「がんばって元気な醤油に育ってね。」ということを考えながら醤油を扱っています。 とのこと。他に気を付けていることはなんですか?と伺ったところ、驚きの答えが返ってきました。仕込みは私がして、後は別の人が作業をしているんです。それは「菌達」です。“かれらががんばってくれるので、私はそれを見守るだけなんですよ。”と。驚きとともに、なんだか心が温かくなる思いがしました。

醤油をいただきます!

香ばしい香りにつつまれて~伝統を守り続けるヤマロク醤油~

蔵見学の後は待ちに待ったお醤油の試食です。お醤油は、さいしこみ醤油とこいくち醤油の2種類、そしてぽん酢、だし醤油の計4種類を試食しました。まずは丹波の黒豆で作った「菊醤(きくびしお)」。口に入れた瞬間ほのかな甘さとコクを感じました。スッキリとしていて琥珀のような色が特徴です。そしてお次は再仕込み製法で2倍の原料と歳月をかけた「鶴醤(つるびしお)」。普段味わったことのない濃厚な香りとコクが口いっぱいに広がります。次にいただくのは天然醸造醤油に「すだち」と「ゆず」をふんだんに使ったぽん酢「ちょっと贅沢な ぽん酢」。通常のぽん酢よりも多く柑橘果汁を使用、だしには宗田削り節と昆布を使用とのことで、柑橘の爽やかさとだしの旨みがお醤油の美味しさを更に引き立てています。最後にいただいたのは、菊醤ベースのだし醤油「菊つゆ」。羅臼昆布と枕崎産鰹節でだしをとり、種子島産の砂糖で甘口に仕上げただし醤油。菊醤のスッキリさとだしと砂糖のバランスがうまく合わさり、うどんのつゆに使ったら全部飲み干してしまう程の美味しさ。お酒のあてにだし醤油のみでもいただけそうなくらいです。

こんな使い方知らなかった!お醤油プチレシピ

バニラアイスにヤマロク醤油をかけてみる

美味しいお醤油を更に美味しくいただくレシピ、それもお醤油屋さんならではの使い方をご紹介します。お醤油といえば、刺身、豆腐、うどんのつゆ、食事に使うものというイメージがあります。今回教えていただいた食べ方はとっても簡単。バニラアイスにお醤油を少々かけていただくというものです。「バニラアイスにお醤油!?」「一体どんな味なの?」と、驚きの声が聞こえてきそうですが、そこはお醤油屋さんオススメの食べ方です。内心ドキドキしながら食べてみました。すると……あら不思議、キャラメルアイスの味になるんです!お醤油の塩の味と、バニラアイスの甘さがなんとも良い塩梅で混ざりあってあっという間に完食してしまいました。美味しいキャラメルアイス風になるのはヤマロク醤油の「鶴醤」だけということで、さっそくお土産で購入しました。このレシピで作った醤油アイスはお店に併設されている「ヤマロク茶屋」にて食べられます。蔵見学をした後のお醤油への気持ちが熱いうちに、冷たーい醤油アイスはいかがですか。

もろみ蔵に行く時のおねがい

ヤマロク醤油のもろみ蔵

もろみ蔵を見学する方にひとつだけお願いがあります。見学に行く前に納豆を食べないことです。
もろみを育てる酵母菌や乳酸菌に納豆菌が影響するからです。納豆が大好きで毎朝食べてる人も、蔵見学の日だけはガマン、ガマンです。

醤油の価値観が変わった!

ヤマロク醤油の赤い看板

今回ヤマロク醤油さんを取材で訪れましたが、個人的にもここへ来ることが出来て本当に良かったと思っています。山本さんのお話しを聞き、実際にお醤油が作られている現場を見て、伝統を絶やすことなく現代に受け継いでいること、そしてそれを未来に残していくことを醤油職人さんが大切に大切にしていることを強く感じ感動しました。お醤油をなんとなく使う生活から、食材や作り手の方に感謝して味わうことを意識した生活へ変えていきたいです。これからもこのかけがえのない文化が続いてゆきますように。

photo / Ayami

photo

小豆島の小さなお醤油屋さん。「ヤマロク醤油」
住所:〒761-4411 香川県小豆郡小豆島町安田甲1607
電話番号:(0879)-82-0666

http://yama-roku.net/

この記事を書いた人

Ma-Ya フリーランスライター&シンガーソングライター。主にアウトドア雑誌で活動中。登山、カヌー、キャンプ、バイク等、山・川・海どこでもどこでも遊べるアクティブ系ライ...

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