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サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』

多くの方がストーリーを知っているだろう『ライオンキング』。ロングラン公演が続けられている劇団四季のミュージカルも大人気で、2020年12月には東京公演22周年を迎えました。多くの人が知っている物語なのに、なぜそこまで惹き込まれるのでしょう?

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』

大人気でロングラン中の『ライオンキング』

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:©Disney 阿部章仁

2020年12月20日(日)、劇団四季のディズニーミュージカル『ライオンキング』は東京での初公演から22周年を迎えました。1998年に開幕以来、東京を皮切りに、大阪・福岡・名古屋・札幌でも公演を実施し、現在も無期限ロングランを継続中。周年当日時点で総公演回数は12,704回にのぼり、観客動員数は1,281万人を超える人気公演となっています。

多くの方が、ディズニーのアニメーション映画を一度は観たことがあるのではないでしょうか?アフリカのサバンナを舞台に描かれる、ライオンの子・シンバの成長物語です。

多くの人が夢中になるこのミュージカルには、たくさんの魅力や秘密が潜んでいそうです。そんな期待を胸に、私も初めて足を運んでみました。

幕が上がった瞬間、サバンナに迷い込んだよう

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:©Disney 荒井健

開演時間となり幕が上がると、広大なサバンナに日が昇っていくところから舞台は始まりました。真っ赤な朝日を背に、ヒヒ(大きな猿)の呪術師・ラフィキがひとり歌い出します。その歌の始まりは日本語でも英語でもなく、意味はわかりません。後から知ったのですが、アフリカの言葉のひとつであるズールー語なのだそう。それでも、伸びのある声がエネルギーに満ち溢れていて、一気に心に押し寄せてきます。

そのパワーに圧倒されているうちに、動物たちが次々と出てきました。たくましくしなやかに動くヒョウや飛ぶように走り回るレイヨウ(鹿に似た動物)など、動物たちの姿を目で追っていると、いつの間にか舞台装置が動き、王国プライドランドの岩山がそびえたっています。私も動物たちの一員になったかのように、岩山に登るラフィキやライオンの王様・ムファサを見上げ、そのまま物語のなかに入りこんでいました。

以前は気に留めていなかった動物たちにも夢中に

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:©Disney 山之上雅信、堀勝志古

劇中ではやんちゃな子どもから大きく成長していくシンバや美しいナラ、威厳のあるムファサの存在感は圧倒的ですが、目が行くのはそうしたメインキャラクターだけではありません。
例えば執事のサイチョウ(鳥)・ザズとムファサのなにげない会話から、強い信頼関係があることがしっかりと伝わってきます。また敵役のスカーが、自らが殺したムファサの影に怯えるところには人間らしい弱さも感じられます。そして、ハイエナたちの苛立ちを誘うような振る舞いや話し方もとても印象的。ミュージカルでは、こうした一人ひとりのキャラクターの姿も、強く心に残りました。

舞台でしか感じられない臨場感や奥行き

物語に深く入り込み、以前とは違うところにまで惹きこまれていくのはなぜか。それは、演じたり歌ったりする役者さんと同じ空間でその熱を感じ、自分も物語の中にいるような気分になれるからではないでしょうか。
映像では一部にスポットを当て画面が切り取られますが、舞台ではそれがなく、自分が好きなところに目を向けることができます。そのため、物語全体を自分の視点で追うことができ、映画では目が行かなかった場面やキャラクターの表情も心に刻まれ、異なる感動を得られるのです。

舞台装置、照明、衣裳…すべてが作る圧倒的な世界観

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:©Disney 阿部章仁

空間の没入感を作り上げているのは、演技はもちろん舞台装置や照明、衣裳などの演出です。その世界観を作るすべてが驚くほど精巧で目を奪われました。
舞台は、サバンナやジャングル、川など、場面が切り替わるごとに大きく変化。遠くに見える地平線やキラキラと星が輝く夜空は、室内であるにもかかわらず壮大です。名前のない草木も人が演じる場面があり、自然が見せるさまざまな表情を細やかに伝えます。
私は特に、シンバが亡き父と向き合う場面の神秘的な光景に驚かされました。

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:©Disney 阿部章仁

動物たちの衣裳やマスク、パペットからも目が離せない一方で、マスクなどで隠れていない、演じる方々の表情から喜びや悲しみなどが強く伝わってきます。
実は、パペットなどの動かし方には日本の文楽が、また影絵を使うところではインドネシアの人形芝居の手法が取り入れられているのだそう。あえて俳優の顔を隠さず表情が見えるようにした点も含め、多くは女性演出家のジュリー・テイモアさんによるアイデアだそうです。
パペットや影絵を使った動きの表現と人間の表情が組み合わさることで、より動物や植物の生命力を感じることができました。

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:©Disney 中島仁實

そんな舞台を観ているうちに、私には、ムファサがシンバに語った言葉が胸に響いてきました。

「我々が死ぬと、我々の身体は草となる。そしてレイヨウはその草を食べて育つ。
ちょうど夜が明けてから太陽が昇るように、冬のあとから春が来るように、生命は死からまた生まれるのだ。
全てのものはこのめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。」(引用)

物語自体も、動物や植物を演じる方々も、この舞台を作るすべての人たちが、大きな驚きや楽しさ、そして感動を与えてくれました。ムファサが言うように、全てが結びつき調和を作っている、公演を通してそんな世界が体現されていると感じたのです。

実際に観劇した方には各々にぐっとくる場面や言葉などがあるはず。終演後もなかなかその余韻から抜け出せず、胸の奥深くが熱くなったまま。そんなエネルギーを与えてくれるミュージカルでした。

ウイルス対策も実施中。9月には新たな四季劇場へ

サバンナの一員になった気分で夢中になれる、壮大なミュージカル。劇団四季『ライオンキング』photo:劇団四季

観に行ってみたいけれど、新型コロナウイルスが心配だという方もいるかもしれません。
会場ではきちんと対策が取られています。来場者はマスクが必須で、入場するとすぐに手指の消毒と検温が求められます。席は、前列から数列を空席にしており、舞台と客席の間に十分な距離を確保。また、万が一公演でウイルス感染が発生したとき、迅速に連絡が取れるよう来場者の連絡先を登録することになっています。

現在東京の会場となっている「積水ハウスミュージカルシアター四季劇場[夏]」での公演は、大井町の再開発計画のため2021年6月で終了。9月から、新たに東京・有明に誕生する「有明四季劇場」に移り公演が続けられます。

一度は観に行くべきと心からおすすめしたい作品です。ぜひ足を運び、実際の迫力ある舞台を体感してみてください。

photo / トップ画像撮影:©Disney 山之上雅信

劇団四季 ディズニーミュージカル『ライオンキング』


東京公演会場:
積水ハウスミュージカルシアター 四季劇場[夏]
東京都品川区広町2丁目1-18

https://www.shiki.jp/applause/lionking/

この記事を書いた人

ゆりか 東京生まれ、静岡育ち、横浜在住。文章を書く仕事への夢を諦めきれず、商社勤務から転職しました。想いを込めて作られたものや長年受け継がれてきたものなどに心惹かれ...

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