クレイクラフトで届けるもの
高知駅から車で8分ほど、高知市内の一角にクレイクラフト作家のあきやまさんが運営する工房兼ショップの「Handmade雑貨にこ」があります。店内には花や動物、高知らしい要素を盛り込んだアイテムなどクレイクラフトのパーツを数多く取り揃え、その中から好きなものを選び組み合わせて作ることができるオリジナルのキーホルダーやブローチ、ヘアゴムのほか、ピアスやネックレス、ヘアアクセなど多彩な作品が所狭しと並んでいます。
作家のあきやまさんは「ものづくりにおいて自分が笑顔でいられると作品も笑顔になるんですよ。そして、その作品を見た人もニコッと癒しになるような。作品を通して笑顔を届けられたらいいなと思います」と、ものづくりに対する思いを話してくれます。
作家として活動を始めて14年。あきやまさんがクレイクラフトに出会ったきっかけは、花瓶や靴、鞄などさまざまな素材に使われていたドイツのポリマークレイでした。その作品の魅力と可能性に大きな衝撃を受けたといいます。
以前はパン屋で働いていたというあきやまさんですが、パンとクレイクラフトは生地から作る工程がすごく似ているのだそう。「金太郎飴のような手法で作られている作品もあり、自分の想像したものができるかできないか、切ってみて初めてわかるんです。自分の思った通りになっていないこともあり、それもまた楽しんで作ることができます」と、すっかり魅了されているようです。
以前はパン屋で働いていたというあきやまさんですが、パンとクレイクラフトは生地から作る工程がすごく似ているのだそう。「金太郎飴のような手法で作られている作品もあり、自分の想像したものができるかできないか、切ってみて初めてわかるんです。自分の思った通りになっていないこともあり、それもまた楽しんで作ることができます」と、すっかり魅了されているようです。
名物やソウルフードなど地域性のある作品も
あきやまさんの作品は、手法だけではなく郷土料理のさわち料理をはじめ、文旦や路面電車、銘菓など高知の名産をモチーフにしているのも特徴です。
たとえば、郷土料理のさわち料理。昔から高知では家人が客人をもてなすための宴席で、大皿に刺身やカツオのタタキ、海と山の旬の味覚を盛り合わせたさわち料理を出します。そのさわち料理も、クレイクラフトでは中に入る食材一つひとつを研究して作られています。
中に入っている鯖寿司は、高知の鯖寿司はサバを背中から開いてご飯を詰めるので血合いが2か所あり、その部分も再現しているとか。「一般的なバッテラといわれる押し寿司のように三枚おろしの場合、血合いは1か所しかないのですが、そういう知らなかったことを詳しく知り、地元を再発見できる楽しさがあります」とあきやまさん。
たとえば、郷土料理のさわち料理。昔から高知では家人が客人をもてなすための宴席で、大皿に刺身やカツオのタタキ、海と山の旬の味覚を盛り合わせたさわち料理を出します。そのさわち料理も、クレイクラフトでは中に入る食材一つひとつを研究して作られています。
中に入っている鯖寿司は、高知の鯖寿司はサバを背中から開いてご飯を詰めるので血合いが2か所あり、その部分も再現しているとか。「一般的なバッテラといわれる押し寿司のように三枚おろしの場合、血合いは1か所しかないのですが、そういう知らなかったことを詳しく知り、地元を再発見できる楽しさがあります」とあきやまさん。
高知出身のあきやまさんさんにとって、さわち料理は小さい頃はおばあちゃんが作っていた身近な料理でした。クレイクラフトを通して、改めてその伝統的な料理の奥深さを知り、男性も女性も、大人も子供もみんなが食卓を囲んで楽しめる、幸せな料理なのだと改めて思えたのだそう。
地元を再発見できる楽しさ
とはいえ、ただ地域性のあるものをクレイクラフトの作品に取り入れているのではなく、ディティールにもこだわっているのが、あきもとさんの作品。「作品づくりはモチーフとなるものを再現するために、それを研究することから始まります。中でも色は専用のオーブンで加熱する前に、ポリマークレイの粘土をこねてさまざまな色を混ぜていくのですが、色がまだらにならないよう時間をかけて丁寧に作業していきます」。
自分が作りたいものだけではない
創作のアイデアは近くの山に出かけて季節の植物に触れたり、普段の生活の中で思いつくことが多く、店内にある作品は自分が作りたいテーマと、地元のものをモチーフにしたものが半分ずつ。
高知特産の土佐文旦をモチーフにしたブローチやイヤリング。皮をむいて一粒一粒が弾けるようなぷっくりとした可愛らしさと、色合いにも爽やかな香りと甘酸っぱさが伝わってくるようなフレッシュさがあります。
高知特産の土佐文旦をモチーフにしたブローチやイヤリング。皮をむいて一粒一粒が弾けるようなぷっくりとした可愛らしさと、色合いにも爽やかな香りと甘酸っぱさが伝わってくるようなフレッシュさがあります。
手首のスナップをきかせてリズムを刻む朱色と黄色と黒の鳴子のピアスは、高知の夏を彩るよさこい祭りがモチーフになっています。
最近はこういうものを作れないかと、誰かが言ってくれたきっかけで作品になることが多く、クレイクラフトを通して人との出会いの中で新しい作品が生まれているそうです。これからも、出会う人によって作品も変わっていくというあきやまさん。その作品から、クレイクラフトの魅力だけではなく地元の魅力を知り、楽しむことができますよ。
最近はこういうものを作れないかと、誰かが言ってくれたきっかけで作品になることが多く、クレイクラフトを通して人との出会いの中で新しい作品が生まれているそうです。これからも、出会う人によって作品も変わっていくというあきやまさん。その作品から、クレイクラフトの魅力だけではなく地元の魅力を知り、楽しむことができますよ。
photo / 渡邊 孝明
Handmade雑貨にこ
高知市上町1-11-1
TEL:088-875-2861
営業時間:12:00~17:00
定休日:月・木・土曜(イベント出店の場合休みあり)