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置く場所がなくても草花を生けられる。福山菜穂子さんが作る美しい「壁掛け花器」

作陶家の福山菜穂子さんは、「風景を生む陶器」をテーマに、瓶や蓋物などを制作しています。中でも今回ご紹介したいのは、画鋲に引っ掛けるだけで壁に設置できる壁掛け花器。飾るだけで絵になり、存在感を放つ不思議な陶器です。

置く場所がなくても草花を生けられる。福山菜穂子さんが作る美しい「壁掛け花器」

空の状態でも美しい、柔らかな雰囲気の陶器

「風景を生む陶器」をテーマに制作をする作陶家の福山菜穂子さんのさまざまな陶器

「器には『なにかを入れる』という用途がありますが、なにも入っていない空っぽでも、佇まいの美しいものにしたいと思っています。」
そう語るのは、作陶家の福山菜穂子さん。「風景を生む陶器」をテーマに、瓶や蓋物などをろくろで一つひとつ手作りしています。

海外の古道具や民族特有の道具からヒントを得て作ることが多いという器は、土を感じる素朴な質感と柔らかな色が特徴。やさしげな雰囲気があり、そこにあるだけでホッと心を和ませてくれます。

「風景を生む陶器」をテーマに制作をする作陶家の福山菜穂子さんの壁掛け花器

とくに目を引かれるのが、小さな壁掛け花器です。セットで付いてくる長めの画鋲に引っ掛けて壁に取り付けられる設計になっており、棚などの置き場がないところでも草花を飾って楽しむことができます。底が丸かったり、とがっていたりと、置物であれば自立ができない個性的な形がちょっぴり新鮮。草花を生けたときはもちろん、空の状態でも、その空間を印象的に彩ってくれます。

満月のような真ん丸の花器

「風景を生む陶器」をテーマに制作をする作陶家の福山菜穂子さんの白い満月のような壁掛け花器2

白くて丸い花器は、なにも入れずに壁に掛けると、まるで満月が浮かんでいるよう。上部に細長い穴があいていて、そこに草花を生けられるようになっています。しっとりとした質感の白い花器は、草花を美しく見せてくれそうです。

花瓶がそのまま浮かんだような花器

「風景を生む陶器」をテーマに制作をする作陶家の福山菜穂子さんの瓶の形の黒い花器

瓶のような形をした黒い花器。ハードなイメージのある黒色ですが、ぽってりとした丸みのある輪郭と、陶土ならではの質感であたたかな雰囲気となっています。色のある花を生ければその鮮やかさを引き立て、ドライフラワーを入れればシックにまとめてくれます。

どの角度から見ても素敵なU字型の花器

「風景を生む陶器」をテーマに制作をする作陶家の福山菜穂子さんの、置いても使えるU字の壁掛け花器

U字型の花器は、まるで木でできているかのようなソフトな色合い。壁に掛けても棚やテーブルに置いても使えるので、そのときどきで場所を変えて草花を飾ることが可能です。ゆるやかな曲線を描くシンプルなフォルムが印象的で、どこか凛とした雰囲気を感じます。いろいろな角度から眺めたくなる美しい花器です。

あなたの生活空間にも心を和ませる花器を

「風景を生む陶器」をテーマに制作をする作陶家の福山菜穂子さんの蓋ものや器

福山菜穂子さんは、ご紹介した壁掛け花器のほかにもさまざまなアイテムを制作しています。心をふっと緩めてくれるような、あたたかみのある瓶や花器を、あなたの家にも迎えてみてはいかがでしょうか。

壁掛け花器以外となりますが、現在は和歌山県にある雑貨店「星霜(せいぞう)」に作品が常設されていて、今後取扱店舗が増えていく予定なのだそう。また、イベント出展も定期的に行っており、直近では11月23日(土)~24日(日)に、東京・祐天寺の「esu gallery」に開店するポップアップショップのほか、12月には大阪のギャラリー「PANTALOON」での展示会や静岡のうつわ市での販売も予定されています。お近くの方はぜひ足を運んでみてください。

photo / 福山菜穂子

この記事を書いた人

ゆりか 東京生まれ、静岡育ち、横浜在住。文章を書く仕事への夢を諦めきれず、商社勤務から転職しました。想いを込めて作られたものや長年受け継がれてきたものなどに心惹かれ...

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※掲載内容は記事公開時点のものです。最新情報は、各企業・店舗等へお問い合わせください。
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