アクリル板がおしゃれに変身。新しい発想の樹脂製品が集まるショップ「toumei」
- 公開:2018.8.14
- インテリア・生活雑貨
文房具や日用品、収納小物などの素材として知られるアクリル樹脂。そんな実用性重視のアクリル樹脂に異素材を組み合わせ、オリジナルのアイテムを作り出しているのが「toumei」というブランド。御徒町「2k540」にある直営ショップをご紹介します。
若手デザイナーたちが週1で集まって商品会議を開催
御徒町のJR高架下に「ものづくり」をテーマにしたショップ、アトリエ、カフェ、ギャラリーなどが集まる施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN」があります。その一角に直営ショップを構えているのが「toumei」。樹脂加工のプロフェッショナル集団「株式会社益基樹脂」が母体となり、もっと一般のお客様向けの商品を世に出したいということで作られたブランドです。toumeiでは、毎週一回、社員のデザイナー達が集まって商品会議を開催。みんなでアイデアを出し合って、商品化する製品の仕様などを決めるのだとか。その中から、コースターや箸置きなど、普段使いできる数々のアイテムが生み出されていきました。
アクリル板に直接印刷する技法で生まれるおしゃれなデザイン
toumeiの製品の面白さは、アクリル樹脂という硬質な素材と、押し花や金箔などというジャンルの異なる素材との組み合わせ。これらは絵や模様ではなく、アクリルの裏に直接押し花の写真を印刷したり、箔の場合は、裏に箔押しするような工程を経て、生み出されているのだそう。上から見ると、アクリルの厚みが奥行きを演出して、まるで中に押し花や金箔が閉じ込められているような印象を受けます。同じ透明な素材でも、ガラスとは違って軽く、割れる心配もないので気軽に使えるのが嬉しいですね。プレゼントに適しているのも人気のポイントのようです。
盆栽もアクリル製で洋風に!?
toumeiの製品の中でも異彩を放っているのが、この「bonsai」。アクリルで作られた松の土台となっているのは桐箱。ここには、白砂利が詰められ、透明なアクリル板の蓋が松の木を支える仕組みに。最近増えている外国人観光客にも人気商品なのだとか。桐箱は持ち運ぶ際にはパッケージにすることもでき、お土産に適しています。盆栽というと和のイメージですが、アクリル製になると洋風のインテリアにも似合いそう。光の方向によって葉の色の濃淡が変わり、窓辺に置けば時間によって印象が変わるのも、魅力のひとつのようです。
お猪口ではなく、あえてコースターで利き酒をしてみる
日本酒の利き酒に使われる、底に青い蛇の目模様が入っているお猪口をご存知でしょうか?あれは、日本酒の透明度や色の様子を見るもの。日本酒は熟成が進むと黄色みが強くなる物があるのですが、それを見るのには青色が適しているらしく、昔から青い蛇の目が使われています。その青い蛇の目をお猪口ではなくコースターに入れてしまったのがtoumeiの利き酒コースター。このコースターの上に透明なガラスのお猪口やグラスを載せれば、それだけで利き酒ができるというわけです。デザイナーの方の遊び心がうかがえる1品ですね。
toumei(透明)をコンセプトにさまざまな商品を展開
toumeiの直営ショップには、オリジナル製品の他、「透明」をコンセプトにしたさまざまなアイテムが並んでいます。toumeiのオリジナル製品はこのショップのほか、通販でも買うことができます。実際に目で見て買いたいと思い、ショップに足を運ぶお客様も多いのだそう。ただ、ショップに並べられる数には限度があるので、季節によって入れ替えられることも多いのだとか。なので、お店での商品との出合いは一期一会なのです。その他にも、アーティストから委託されたグッズやアクセサリーなど、製品の種類は豊富。一見硬質なアクリル樹脂の可能性を広げた、toumeiのアイテムたち。暑い夏、toumeiのコースターを使えば、心に涼しい風が吹いてきそうです。
photo / toumei/reeeko
toumei
東京都台東区上野5-9-16 2k540 AKIOKA-ARTISAN Q-3
営業時間:11:00~19:00 水曜定休(祝日等は、水曜でも営業の場合あり)