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新しい文学の楽しみ方と出会える日本近代文学館内のカフェ「BUNDAN」

読書の楽しみ方は千差万別ですが、日本近代文学館内にある「BUNDAN COFFEE & BEER」は、新しい読書の楽しみ方を提案してくれます。それは、文学作品に寄り添って楽しむこと。作品に思いをはせること。本と緑に囲まれた静かな空間で、文学と向き合うことができる貴重な時間を過ごすことができるはずです。

新しい文学の楽しみ方と出会える日本近代文学館内のカフェ「BUNDAN」

本の息づかいが聞こえそう。日本近代文学館の一角にあるカフェ

「BUNDAN COFFEE & BEER」があるのは、駒場公園にある日本近代文学館。旧前田侯爵邸などが並ぶ一角にあり、1967年にこの場所に開館しました。たくさんの文学者や愛好家、新聞社や出版社からの寄付により、図書や雑誌を中心に、現在120万点もの資料が収められています。
駒場公園の緑の中に静かに佇むこの施設は、本を読むにはぴったりの環境で、晴れた日には公園でのお散歩がてら、公園内の建築物や近代文学館に足を運ぶというコースもおすすめです。

※前田家本邸洋館は保存整備工事のため、平成28年7月1日から平成30年9月末(予定)まで休館します。
詳細は東京都教育委員会のホームページをご覧ください。なお、駒場公園は通常どおり開園します。

新しい文学の道標である場所、「BUNDAN COFFEE & BEER」

文学好きが集う日本近代文学館内にあるのが、このブックカフェ「BUNDAN COFFEE & BEER」です。壁一面にびっしりと置かれた本はおよそ2万冊。この本はすべてプロデュースを手掛ける東京ピストルの代表取締役・草彅洋平さんの私物というから驚きです。近代文学館の中にあるブックカフェということで、名作や純文学が揃っていそうなイメージですが、近代文学以外にも、古典から猫の本まで、ラインナップは意外なほど多岐に渡ります。
誰もが古いものに見向きもせず、新しいものに群がってしまう時代だからこそ、人間の感動する“こころ”に響くものが置いてある場所を作りたい。そんな思いから「BUNDAN COFFEE & BEER」は始まったそうです。

本を読むだけではない楽しみ

「BUNDAN COFFEE & BEER」での楽しみは、読書だけではありません。ここで提供されるドリンクやフードの多くは、名作の一節に登場した食事や作家、作品をモチーフにしたものなのです。
コーヒーは、スペシャルティコーヒー専門店「Obscura Coffee Roasters」が作家にちなんでブレンドした、BUNDANオリジナルブレンドです。「芥川 AKUTAGAWA 」、「寺山 TERAYAMA」など作家の名前がつけられています。
「ベーリング行列車の紅茶」は、宮沢賢治の『氷河鼠の毛皮』で冷たい風が吹きすさぶ中、ベーリング行の列車で乗客に提供されたものがモチーフになっています。また、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』における主人公の朝食を再現した『「ハードボイルド・ワンダーランド」の朝食セット』や、永井荷風が銀座について綴ったエッセイに登場する「鴨南蛮」(写真右)など、作品中に登場するメニューを再現したものも充実しています。


いつものビール、いつもの紅茶が、作品に思いをはせるだけで、ずっと素敵なものになることでしょう。本を片手にコーヒーやお酒をいただき、作家や作品とゆったりと向き合うという、新しい読書の楽しみ方が見つけられそうです。

BUNDAN COFFEE & BEER
〒153-0041 東京都目黒区駒場4-3-55(日本近代文学館内)
駒場東大前駅 徒歩8分・東北沢駅 徒歩10分・代々木上原駅 徒歩12分
営業時間 / 9:30 ~ 16:20 定休日 / 毎週日・月・第4木曜日 (日本近代文学館に準拠) 
TEL / 03-6407-0554

東京都教育委員会(旧前田家本邸洋館の一時休館について)

http://www.city.meguro.tokyo.jp/shisetsu/shisetsu/koen/komaba.html

この記事を書いた人

森嶋 千春 ライター、編集者。動物モチーフや花モチーフに弱い。ゆるくゆかいにをモットーに、夫と息子と3人暮らし。ずぼらながらも、素敵な暮らしを夢見る30代。

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