猫が教えてくれること「感覚で生きる」/絵本作家・PEIACO(ぺいあこ)の場合vol.1
- 公開:2019.2.11
- ライフスタイル
猫の猫らしい行動に、自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。絵本作家のPEIACO(ぺいあこ)夫妻もそういう瞬間が多々あるそう。自分のしあわせをよく知る猫から教わったのは、「感覚で生きる」ことの大切さでした。
アイドル「ししゃも」と宇宙人「ジャコ」
キジトラの「ししゃも」(メス・5歳)と、白黒模様の「ジャコ」(オス・3歳)は、血のつながりこそないけれど、本当に仲のいい姉弟のよう。飼い主は、ぺいさんとあこさんご夫妻。お二人は絵本作家・PEIACO(ぺいあこ)として活動されています。そんなお二人に「ししゃも」と「ジャコ」、全く違うという二匹の性格について聞きました。
「『ししゃも』は、甘えん坊でアイドル気質。目をクリッとさせて『ねぇ見て!こんなに可愛い私、構いたくなるでしょ?遊びたくなるでしょ?』みたいな感じで目力で誘ってきて、僕らもまんまと『うん、可愛い』となって遊ぶ羽目に(笑)」(ぺいさん)
「『ししゃも』は、すごく寂しがり屋でもあるんだよね?まだ『ジャコ』を拾う前、『ししゃも』一匹だけだった頃は、私たち夫婦が出掛けて帰って来ると、確実に怒っていました。でも、『ジャコ』が来てからはそれもなくなって。寂しくなくなってよかったなと思います」(あこさん)
「『ししゃも』は、甘えん坊でアイドル気質。目をクリッとさせて『ねぇ見て!こんなに可愛い私、構いたくなるでしょ?遊びたくなるでしょ?』みたいな感じで目力で誘ってきて、僕らもまんまと『うん、可愛い』となって遊ぶ羽目に(笑)」(ぺいさん)
「『ししゃも』は、すごく寂しがり屋でもあるんだよね?まだ『ジャコ』を拾う前、『ししゃも』一匹だけだった頃は、私たち夫婦が出掛けて帰って来ると、確実に怒っていました。でも、『ジャコ』が来てからはそれもなくなって。寂しくなくなってよかったなと思います」(あこさん)
「一方で『ジャコ』はのん気で大らか。何をしても怒らない、平和な子です。でも…もしかしたら頭のネジが一本外れているかもしれない(笑)」(あこさん)
「急に猛ダッシュしたと思ったら、ピタッと止まってしばらくフリーズしていたり、高いところから落ちて、そのまま動かないと思ったら、普通に起き上がってまるで何事もなかったかのように(笑)。宇宙人っぽいっていうか、『ジャコ』はとにかく行動が読めないんです」(ぺいさん)
「急に猛ダッシュしたと思ったら、ピタッと止まってしばらくフリーズしていたり、高いところから落ちて、そのまま動かないと思ったら、普通に起き上がってまるで何事もなかったかのように(笑)。宇宙人っぽいっていうか、『ジャコ』はとにかく行動が読めないんです」(ぺいさん)
家族団らんのために「ししゃも」がとる行動
ぺいさんとあこさんが、「ししゃも」と「ジャコ」から教わったのは、「感覚で生きる」ことの大切さ。
「寒ければ温かい所、暑ければ涼しい所に。怖い時は隠れるし、その判断がいつも素早く正確だなと思います」(あこさん)
「世の中にはいろんな情報が溢れていて、ともすると自分の価値観がボヤけてしまうことがあるけど、猫を見て我に返るというか、惑わされずに生きてると感じます」(ぺいさん)
「何が自分に必要なのかを感覚的に知っているんだと思います。それがいつもシンプルでブレない。安心して心地よく過ごせる場所の他にも、『ししゃも』のしあわせは家族団らん。『ジャコ』のしあわせは、網戸越しに見る外の景色と、お気に入りのおもちゃを人間に投げさせて、取って来ること。その時のジャコといったら、もう凄いテンションなんですよ(笑)」(あこさん)
「寒ければ温かい所、暑ければ涼しい所に。怖い時は隠れるし、その判断がいつも素早く正確だなと思います」(あこさん)
「世の中にはいろんな情報が溢れていて、ともすると自分の価値観がボヤけてしまうことがあるけど、猫を見て我に返るというか、惑わされずに生きてると感じます」(ぺいさん)
「何が自分に必要なのかを感覚的に知っているんだと思います。それがいつもシンプルでブレない。安心して心地よく過ごせる場所の他にも、『ししゃも』のしあわせは家族団らん。『ジャコ』のしあわせは、網戸越しに見る外の景色と、お気に入りのおもちゃを人間に投げさせて、取って来ること。その時のジャコといったら、もう凄いテンションなんですよ(笑)」(あこさん)
「僕ら2階のアトリエで、背中合わせで仕事をしているんですけど、家族の団らんを一番に思っている『ししゃも』は、二人が近くにいるのに、顔を突き合わせていないのが気に入らないみたいで、どうにかして僕らの仕事の手を止めようと躍起になるんです」(ぺいさん)
「鳴いてもダメなら、大切な書類をビリビリに破いてみたりね。でも、どちらか一方が振り向いただけじゃまだダメで、私たち二人が振り向いて、できればそこに『ジャコ』もいて、みんなで顔を寄せ合うと、初めて満足そうにするんです。『そうそう、これでいいの。このまま、このまま』みたいな満足そうな顔を」(あこさん)
「鳴いてもダメなら、大切な書類をビリビリに破いてみたりね。でも、どちらか一方が振り向いただけじゃまだダメで、私たち二人が振り向いて、できればそこに『ジャコ』もいて、みんなで顔を寄せ合うと、初めて満足そうにするんです。『そうそう、これでいいの。このまま、このまま』みたいな満足そうな顔を」(あこさん)
しあわせでいるから、しあわせが描ける
4年前から絵本作家・PEIACO(ぺいあこ)として本格始動したお二人。どんな依頼も引き受けて来た時を経て、今は引き受ける仕事の内容やそのペースについて「感覚」に頼る部分が増えてきたそう。
「感覚をないがしろにする働き方を続けていると、精神的にも体力的にも疲れちゃって、自分の内側から湧き上がって来るはずの『こうしたい』という気持ちが枯れちゃうんです。お話を空想するのが好きだったり、描きたい絵があるから、この仕事を選んだのに」(あこさん)
「幸いなことに僕らは感覚が似ているので、二人でその感覚を大切にしていければ、方向性は間違わないのかなと思います。僕が慎重派なので、あこの感覚と勢いが結構重要だったりするんですけど」(ぺいさん)
「感覚をないがしろにする働き方を続けていると、精神的にも体力的にも疲れちゃって、自分の内側から湧き上がって来るはずの『こうしたい』という気持ちが枯れちゃうんです。お話を空想するのが好きだったり、描きたい絵があるから、この仕事を選んだのに」(あこさん)
「幸いなことに僕らは感覚が似ているので、二人でその感覚を大切にしていければ、方向性は間違わないのかなと思います。僕が慎重派なので、あこの感覚と勢いが結構重要だったりするんですけど」(ぺいさん)
「私たちがしあわせじゃなかったら絵本は描けないので、そうですね、感覚を取り戻したい時には、よく近所の森に出掛けます」(あこさん)
猫が毛づくろいをする理由は、感覚を研ぎ澄ませるためとも、気持ちを落ちつけるためとも言われています。シンプルでブレない、自分の核にあるしあわせは何か。そのしあわせにまっすぐ向かうためにも、感覚を研ぎ澄ませる猫の毛づくろいに代わる「何か」を探してみることからはじめるのもいいかもしれません。さて、次回は「ししゃも」と「ジャコ」それぞれが、PEIACOさんの家にやって来た日のお話です。お楽しみに!
猫が毛づくろいをする理由は、感覚を研ぎ澄ませるためとも、気持ちを落ちつけるためとも言われています。シンプルでブレない、自分の核にあるしあわせは何か。そのしあわせにまっすぐ向かうためにも、感覚を研ぎ澄ませる猫の毛づくろいに代わる「何か」を探してみることからはじめるのもいいかもしれません。さて、次回は「ししゃも」と「ジャコ」それぞれが、PEIACOさんの家にやって来た日のお話です。お楽しみに!
筒井聖子