三つのシリーズを軸としたアクセサリーブランド
前田真理子さんが手掛けるアクセサリーブランド「MMAA(エムエムエーエー)」。2013年にブランドを立ち上げ、翌年から本格的にスタートしました。「oto」「ground」「notok」という三つのシリーズを軸に、独自の手法で展開されています。
柔らかいはずの布を閉じ込めた「oto series」
アクリルの中に布を閉じ込めて制作している「oto series」。そのテーマは“音”です。柔らかいはずの布が硬いこと。形のない音の形を見つけること。そしてそこから見えるものを探っていく。そういった実験のようなシリーズとして展開されています。
布独自の透け感のまま耳元を飾るのに、触ると硬い。まるで音のようにつかむことのできないものを形に捕えるように、布本来の風合いをそのまま閉じ込めているピアスに儚い女性らしさを感じます。真下に落ちるチェーンは華奢で、まるいパーツの透け感とマッチ。
地面をテーマにアクリルを削り出す「ground series」
熱で溶けて冷え固まる性質を持つアクリルと、同じく熱で溶けて冷え固まる溶岩。科学と自然という対照的な世界の中でこういった性質を持つふたつに着目している「ground series」。地面をテーマとして、ひとつひとつアクリルを削り出して作られています。
こちらはふたつで一組のリング。アームの幅が広い“flat”は、間に挟まれたアクリルがまるで宝石のように光に反射するさまが素敵。それだけではなく、下から覗いた時の光の反射も美しい作品です。独特な形の良さが際立つような華奢さの“round”は、サイズをわざと小さいものにしてファランジリングとして着用するのもおすすめ。
樹脂に石を埋め込んだ「notok series」
石や樹脂、ミラーアクリルを中心に作られている「notok series」のテーマは“共存”。世界で起こっている出来事に糸口を見つけながら制作されています。樹脂の中に入っているのは加工をしていない石たち。それぞれの表情が違い、石によって厚みが少し違うこともあるとのこと。その時だけの出会いの良さも教えてくれます。
細い線と整った白い円。そしてその中に石が浮かび、どことなく儚さを感じるピアス。やさしい色味はお手持ちのお洋服にも合わせやすく、季節を選ばすに楽しむことができます。同シリーズのブローチとおそろいにして着用するのも素敵。
おわりに
「MMAA」で作られるアクセサリーはどのシリーズにも奥深い意味があり、他にはない着眼点と素材の組み合わせに胸が高鳴ります。それを知ることでより一層愛着がわくことでしょう。三つのシリーズのうち、あなたはどれがお好みですか?