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「ただシンプルに楽しい!って思う方向に進みたい」ドーナツ屋店主まつかわさんの夢の叶え方

聖蹟桜ヶ丘にあるHUGSY DOUGHNUTSのオーナー、まつかわひろのりさん。サラリーマンから一転、26歳にしてドーナツ屋さん開店の夢を叶えた彼は何を思い、どのように壁を乗り越えてきたのでしょうか。夢を叶えた今も、たくさんの希望で溢れるまつかわさんにお話を聞いてきました。

「ただシンプルに楽しい!って思う方向に進みたい」ドーナツ屋店主まつかわさんの夢の叶え方

26歳で、営業からドーナツ屋さんに転身

ハグジードーナツのオーナー、まつかわひろのりさん2

「あそぼう」をコンセプトにしたドーナツ屋さんHUGSY DOUGHNUTSのオーナー、まつかわひろのりさん。インタビュー中も大きな声で笑うまつかわさんは、とっても明るい素敵な方。そんなまつかわさんですが、前職の営業時代は成績トップへ上り詰めるも自分を見失い、収入がゼロの生活を送ったこともあったそう。今の、笑顔でいっぱいの姿からは想像もできない様々な経験を経てドーナツ屋さんに転身したまつかわさんに、「夢」を叶えるということについて聞いてみました。

人生は一回きり!感動したい!

ハグジードーナツの美味しそうなドーナツ

以前は会社勤めで営業をしていたというまつかわさん。仕事を始めて3ヵ月で営業成績トップに上り詰め、収入は増える一方。そんな時、自分の中である異変が起きたと言います。

「突然虚しくなってきちゃったんですよね。学生の時は旅行したり、1日限定カフェを企画したりと毎日を楽しんでいたのに、社会人になるとお金のことばかり考えるようになって。たくさんお金はもらえるけれど、だんだんと楽しさを感じなくなって、自分を見失ったんです。そうしたら自然と営業ができなくなって、収入も少なくなり、貯金を切り崩しながら生活をするっていう状況になったんです。

そんな生活に疲れ切って、どうすればいいのかわからなくなり、京都にある瞑想センターに行きました。
10日間、山にこもって、誰とも話さず瞑想をするんですが、終わった時は自然と涙が出てきちゃって。同じ期間中、瞑想に参加していた名前も知らない人たちと泣きながら抱き合いました。その時に、“人と触れ合って感動する”って素敵なことだなと感じたんです。京都から戻ったら、すぐに退職することに。人と一緒に、何か感動できることがしたいって思ったんです」

その後は、雑誌に掲載されていたアメリカのドーナツ屋さんの特集記事をきっかけに「ドーナツで面白いことをしてるところって他にはあまりないかも」と思い、ドーナツ屋さんを目指し始めたのだとか。

ハグジードーナツのオーナー、まつかわひろのりさん3

もちろん、ドーナツ屋さん開店の夢を叶える道のりは楽ではなく、朝から晩まで表参道の飲食店で働き、ただひたすらに開店資金を貯めるという毎日を過ごしたそう。日々の生活の中で、贅沢は毎月1回の餃子を食べにいくことだけ。そうやってがむしゃらに働いていたというまつかわさんですが、挫折しそうになったことはないのでしょうか。

「挫折はしなかったけど、辛いなと思うことはありましたよ!でも、僕、忘れちゃうんです。妻にもびっくりされるくらいで、いつも指摘されます(笑)。自分がやりたいからやっていたんだし、気がついたら辛いことは忘れているから、辞めたいって思ったことはなかったかな。

まずは続けることが1番大事で、何もしないのが1番良くない。そして、どうしてもしんどくなったら、その夢から一旦距離を置いても良いんです。それで、また戻ってくればいいじゃないですか」

まずは何事もやってみる、そして辛くなったら辞めても良い。せっかく夢に向かって頑張っているんだから、肩ひじを張らずに楽しもうじゃないか。そう言って笑うまつかわさんは、夢への道のりも、楽しみながら歩んできたそう。

自分が選んだ道を「最高!楽しい!」って思うことが大事

ハグジードーナツのオーナー、まつかわひろのりさん1

まつかわさんがテーマとしている言葉は「あそぼう」「感動する」「楽しむ」といったポジテイブなものばかり。インタビュー中でも、本当に楽しそうに夢について語ってくれました。最近は『自分の夢』がわからないという人も多いと聞きます。まつかわさんのように、夢を見つけるにはどうすればいいのでしょうか?

「夢が見つからないって言っても、自分の将来に悩んでいる時点で今の現状に不満があるわけで、その不満の奥底には、何かやりたいことがあるんじゃない?って僕は思います。気づいていないだけで、心の奥に本当は“夢”が潜んでいるんじゃないかって。それなら、自分の気持ちに素直になって、本当にやりたい、楽しいって思える方向に意識を向けてみたらいい。

そうして夢が見つかったら、今の生活を続けるか、夢を追うか。ある程度キャリアを積んだ人なら失うものもあるわけだから、新しいことにチャレンジするには勇気が必要だとは思います。ただ、夢を追ったとしても最悪食っていけるし、死ぬわけじゃない。だから、やる気があるならチャレンジしたほうが良い。

僕の好きな考えでアイスクリーム理論っていうのがあります。
ストロベリーとチョコレートどっちがいい?って言われた時、最高の選択をする方法がひとつだけある。選ぶのはどっちでもいいから、食べた時、『あーこっち最高!』って思うこと。あっちにすればよかったって、あとから思うのは最悪です。過去のことは考えない!今が最高!って、そう思うのが大事。仕事もそうなんです。今の仕事を続けても、夢を追いかけるようにしても、どちらでもいいから、自分で選んだ道をどれだけ楽しめるかが大事だと思うんです」

「好きなことやっていいよ。それでも食っていける」って言いたい

ハグジードーナツのオーナー、まつかわひろのりさんがいる風景

店舗を増やしたい、ゲストハウスを作りたい、働く仲間を増やしたい。新しい夢が次々と生まれるまつかわさん。新たな夢へ向かう今、まつかわさんが思う理想の姿について聞いてみました。

「自分のワクワクセンサーに従ってシンプルに生きていきたいんです。これ、大学時代から言っていることで、僕の中での大事なテーマなんです。いつも自分がシンプルに『楽しい!』って思える方向に進んでいたい。『〜だから楽しい!』って、理由付けなんかしなくても、ただただ『楽しい!』ってシンプルに思いたいんです。

小学生だと難しかった因数分解も、高校生になれば、わかることがあるじゃないですか。積み重ねられた経験がいつの間にか活きてくる。
お店を作ることもそう。今、2店舗目を作ろうとしているんですけど、ビビってはいないんです。もう、段取りがなんとなくわかるから、やらなきゃいけないことを知っている。
人生って続けていけば、自分が成長して、どんどん簡単に、シンプルになっていくんだなって思います。

あとはやっぱり、結局、夢とかやりたいことって、チャレンジしても食べてはいけるんです。生活水準が下がったとしても、ちょっと贅沢ができなくなるくらいで。だから僕は、好きなことや楽しい!って思った気持ちに素直に向き合っていきたいと思います。

まだ体現できていないけれど、いつか子どもに『好きなことやっていいよ。それでも食っていけるよ』って身をもって言える大人になれると良いなって思っています」

photo / HUGSY DOUGHNUTS,ゆず

HUGSY DOUGHNUTS
住所:東京都多摩市関戸2-18-7
問い合わせ:11:00~18:00
営業日:土曜・日曜・祝日

https://www.hugsycafe.com/

この記事を書いた人

ゆず 東京の下町出身。散歩するのが好き。そんなときにふと出会った素敵なお店をいったん自分だけの秘密の場所にしておくのが気分。最近はおいしいものめぐりが趣味。

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※掲載内容は記事公開時点のものです。最新情報は、各企業・店舗等へお問い合わせください。
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