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笑いと涙と感動が入り交じる瞬間を味わえる。映画『ルージュの手紙』

12月9日(土)より公開される映画『ルージュの手紙』は、ユーモアを交えた心温まるドラマと、女性の内面から湧き出す“希望”をすくいとった人生賛歌。カトリーヌ・ドヌーヴとカトリーヌ・フロのフランスを代表する2大女優が、今を生きる私たちに人生を彩るメッセージを届けてくれます。

笑いと涙と感動が入り交じる瞬間を味わえる。映画『ルージュの手紙』

30年ぶりに再会した2人

助産婦として働きながら女手ひとつで息子を育てあげ、地道な日々を送っていたクレール。そんな彼女のもとに、30年前に突然姿を消した血の繋がらない母親ベアトリスから「今すぐ、あなたに会いたい」と電話がかかってきます。自己中心的でお酒とギャンブルが好きなベアトリスは、クレールとは真逆の性格。クレールは、自由奔放な継母ベアトリスのペースに巻き込まれ、何度も反発しながらも、やがて人生の歓びや愉しみに気づき始めていきます。2人の間に新たな絆が生まれる時、ベアトリスは“ある決断”をすることになります。失われた時間を埋めながら、彼女たちが見つけたものとはー。

フランスを代表する“ふたりのカトリーヌ”

映画『ルージュの手紙』のワンシーン。母役を演じたカトリーヌ・ドヌーヴ

本作で、まるで彼女自身の生き方のように、何者にも縛られずに人生を謳歌する“母”役を演じたカトリーヌ・ドヌーヴ。74歳という年齢を感じさせない彼女の演技力は、映画界に咲き誇る大輪の花のよう。チャーミングな魅力全開で目の前の相手を惹きつけてしまう、眩しいばかりの存在感を放つキャラクターを自然体で演じています。

“娘”役には、本国フランスで大ヒットを記録し、日本でも話題を集めた「大統領の料理人」のカトリーヌ・フロ。「偉大なるマグリット」でフランスの映画賞・セザール賞主演女優賞ノミネートをはじめ、セザール賞のノミネート常連の女優です。本作では頑なに規律を重んじ、日陰を歩き続けてきた女性が徐々に人生の光を取り戻していく内面を、卓越した演技力で見事に体現しています。

“希望”をすくいとった人生賛歌

映画『ルージュの手紙』。血のつながらない親子を演じた2人のカトリーヌ

誰しも、絶え間なく続く日常に、少し息苦しさを感じることがありますよね。歩んできた人生に後悔のない人はいないと思います。けれど同時に、年齢を重ねてから新たな機会に出会い、今よりも毎日が輝き出す可能性も、誰しもが持ち続けているはずです。

本作のクレールは継母ベアトリスとの再会がその機会となりましたが、人生を彩る“大切な何か”を教えてくれるのは、家族だけでなく友人や恋人かもしれませんし、もしかしたらこのささやかな一本の映画作品かもしれません。あなた自身も気付かなかった心の扉が、笑いと涙で、そっと開かれることを願っています。

photo / © CURIOSA FILMS – VERSUS PRODUCTION – France 3 CINEMA

ルージュの手紙

12月9日(土)シネスイッチ銀座ほか全国でロードショー
製作・監督・脚本:マルタン・プロヴォ
出演:カトリーヌ・フロ、カトリーヌ・ドヌーヴ、オリヴィエ・グルメ、カンタン・ドルメール
配給:キノフィルムズ

http://rouge-letter.com

この記事を書いた人

新 麻記子 大阪出身、横浜在住。作詞の仕事をベースに置きながら、WEBサイト運営、編集、ライターを経て、フリーランスに転身。ライフスタイルを豊かにする"文化の向上"を掲げ、ア...

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