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猫が教えてくれること「思い通りにはならない」/uzuraさんちのタビくんの場合vol.2

自分のしたいことしかしない。猫の猫らしいやり方に自分の生き方を重ねてハッとする瞬間があります。夫婦でオーダーメイドの革靴店『uzura』を営む高橋宏美さんも飼い猫のタビくん(オス・10歳)から教わることがあるそう。3回連載の2回目、タビくんとの暮らしで学んだのは、人間関係をスムーズにするコツでした。

猫が教えてくれること「思い通りにはならない」/uzuraさんちのタビくんの場合vol.2

そっと置いておく気遣い

工房を歩く猫のタビくん

夫婦でオーダーメイドシューズ店『uzura』を営む高橋宏美さん。uzuraの工房は、普段生活しているおうちの一角にあります。だから、ご夫婦は24時間、タビくん(オス・10歳)とひとつ屋根の下。

「タビのお気に入りの場所はほぼ日替わりです。温度や風通しなど、その日一番気持ちのいい場所を選んで、日が高いうちからそれはそれはよく眠ります。お気に入りの場所はいくつかあるけれど、今日はココで寝るかもという場所に、冬なら座布団、夏ならタオルを巻いた保冷剤を置いておくんです。仕事でひと息ついた時、タビの姿をなんとなしに探すと、私の用意した座布団の上や保冷剤を抱いて眠っているのを見つけては、人知れず小さくガッツポーズ(笑)。長く暮らせば暮らすほどヒット率も上がってきています」

猫は撫でるより見てる派

毛づくろいをするな子のタビくん

「私、猫の後頭部が大好きなんです。スマホの写真フォルダもタビの後頭部ばかり。小さな頭となだらかな肩の境目あたりを見ていると、異様な安心感があるんです。耳のうしろの付け根あたりの毛質が他とちょっと違ってやわらかい感じもいい。ずっと見てたいんですよね。猫に対しては、撫でるより断然見てる派。

毛づくろいしているのも、ちょっと離れたところから『今日も熱心だわぁ』とか『うわぁ!なにそれどういう体勢!? すごい~』って心で絶賛しながら、タビの大事な時間を邪魔しないように、気配を消してただただ見てます。指の間を毛づくろいする時、タビは眉間にシワが寄るんです。その必死な顔もたまりません」

「思い通りにはならない」精神

タビくんを抱っこする高橋さん

「タビと暮らし始めてから思うのは、タビはペットだけどペットじゃないということ。飼い主の思い通りになる、思い通りにしていい存在ではないということです。極端な話、農家の人が雨の日に稲刈りできないみたいに、タビが私の膝でくつろぎたいなら立ち上がれない。タビがしたいと思うことを邪魔したくないし、邪魔にならない範囲で彼に協力したいなって。

人との付き合い方も同じですよね。まず相手がどうしたいのかが最優先。自分の生きてきた中で、会ったこともないようなタイプの人と関わる時にも、タビと暮らすことで培われた気持ちでいるとコミュニケーションがうまくいくんです。意思の疎通はできないかもしれないけど、相手の意思を感じ取ることはできる。相手の意思に興味を持ち、尊重できるようになってから人づきあいがスムーズになったように思います」

人間関係にイライラしたり落ち込んだりするのは、相手が自分の思うような反応をしてくれないからってことがあると思います。まず相手の意思を汲み取って、思い通りにならないことを前提に付き合えたら、笑顔の時間が増えるのではないでしょうか。

さて、最終回の次回は「究極の愛」に通じるタビくんの教えです。
11月5日(日)に公開予定なので、お楽しみに。

photo / 筒井聖子

手作り靴屋uzura

http://www.uzura-village.com/

この記事を書いた人

宇佐見明日香 編集者・ライター。女性の「生き方」「暮らし方」などライフスタイルにまつわるインタビューを中心に、企業人や起業家のインタビューを得意とする。“しつもんは愛だ”を...

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