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愛と笑いと勇気でタブーの扉を開く。新時代の人間賛歌『ブルーム・オブ・イエスタディ』

「4分間のピアニスト」でスマッシュヒットを記録したクリス・クラウス監督の最新作『ブルーム・オブ・イエスタディ』が、9月30日(土)より全国順次公開されます。ナチス映画の歴史を変えるエポック・メイキングな愛の物語をご紹介します。

愛と笑いと勇気でタブーの扉を開く。新時代の人間賛歌『ブルーム・オブ・イエスタディ』

それぞれの過去に囚われてる男女が恋に落ちたら…

時は、現代。ナチスの戦犯を祖父に持ち、家族の罪と向き合うためにホロコーストの研究に人生を捧げる研究者のトト。そして、祖母がナチスの犠牲者となったユダヤ人で、やはりホロコーストの研究に青春を捧げるインターンのザジ。スタート地点は真逆の二人ですが、同じ目標のためにアウシュヴィッツ会議を企画することになりました。

人付き合いが苦手なトトは、フランスからやってきたザジに最初は激しく反発を覚えますが、彼女の型破りなユーモアにいつの間にか生きる力をもらいます。トトとザジは自分にない何かを求め合うように、次第に強く惹かれていきます。しかし、実は二人の出会いは偶然ではありませんでした。ドイツ、ウィーン、ラトビアへと過去を追いかける旅路の途中で、ザジが隠していた驚くべき“事実”が明かされるのですー。

監督の実体験から生まれた、風変わりな愛の物語

『ブルーム・オブ・イエスタディ』のサジとトト

監督のクリス・クラウスは、本作の主人公であるトトと同じように、家族にダークな過去があることを知り、大変なショックを受け、ヨーロッパ各地の様々な記念館や施設を訪ね、自らホロコーストの調査を重ねました。その際に、加害者と被害者の孫世代が、歴史をジョークにしながら楽しそうに話している姿に触れ、本作のアイディアが浮かんだそうです。

当然ながら彼らが親族の経歴を忘れたわけでも、そこから受けた心の痛みが消えたわけでもありません。それでも、過去に囚われずに希望と共に未来を生きようとする世代のため、新しいアプローチで挑んだクリス・クラウス監督の本作は、ドイツ映画賞で主要7部門にノミネートされるほか、第29回東京国際映画祭にてグランプリを獲得するなど、ドイツ国内外からも高く評価を受けています。

ヨーロッパの歴史とユーモアが盛り沢山

『ブルーム・オブ・イエスタディ』のサジとトト

人生につまずきっぱなしの人間味あふれる主人公のトト役には、オリヴィエ・アサイヤス監督作品「パーソナル・ショッパー」などで知られるラース・アイディンガー。大胆不敵で観る者をはらはらさせるヒロインのザジは、ダンデンヌ兄弟監督作品「午後8時の訪問者」で高く評価され、今最も期待されているフランスの若手女優アデル・エネルが演じます。

オープニングから畳みかけるようなユーモアと毒舌の嵐で、こんなにシリアスなテーマで笑っていいのかと思わず不安を覚えてしまいますが、自らのルーツを探すトトとザジの旅路は、ホロコーストの先に見えてくる様々なことを気づかせてくれます。過去に囚われていた男女が、嘆くだけの時代に終止符を打ち、自分たちの人生を発見し、未来を生きようと前進する物語に、勇気と希望を抱かずにはいられません。9月30日から全国順次公開される『ブルーム・オブ・イエスタディ』をぜひ、ご覧ください。

photo / ©2016 Edith Held / DOR FILM-WEST, Four Minutes Filmproduktion ©Edith Held; ©Dor Film / Foto: Patrick Wally

『ブルーム・オブ・イエスタディ』

9月30日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国順次ロードショー
監督・脚本・プロデューサー:クリス・クラウス 
出演:ラース・アイディンガー、アデル・エネル、ヤン・ヨーゼフ・リーファース、ハンナ・ヘルツシュプルング

http://bloom-of-yesterday.com

この記事を書いた人

新 麻記子 大阪出身、横浜在住。作詞の仕事をベースに置きながら、WEBサイト運営、編集、ライターを経て、フリーランスに転身。ライフスタイルを豊かにする"文化の向上"を掲げ、ア...

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