美しい湖と自然発酵のパンにナチュラルワインも。五感が満たされる函館近郊ドライブコース
- 公開:2025.9.25
- 旅行・お出かけ
19世紀に貿易の拠点として開港し、西洋文化の影響を受けてきた函館。ハイカラな観光都市としての魅力に溢れる中心地から北へ車を30分も走らせると、雄大な自然が広がります。せっかく函館まで来たのであれば北海道らしいスケールの大きさも感じに、郊外へと足を伸ばしてみませんか。
吹き抜ける風が心地よい「大沼国定公園」
ドライブの最初の目的地は「大沼国定公園」です。函館市街地から車でおよそ40分。距離にすると30kmくらい北上します。活火山の駒ヶ岳(写真奥)の噴火によってできた大沼湖には大小126の島が浮かんでいます。
湖畔を通り抜ける爽やかな風を浴びるうちに、心身がリフレッシュされていくような感覚に。ちなみに名曲『千の風になって』が生まれた場所でもあり、モニュメントを拝むこともできます。
大沼湖の隣には小沼湖もあり2つの湖を巡る遊覧船も出ています。さらに約14kmの周遊道路も通っているので、ウォーキングやサイクリングも楽しめますよ。
大沼国定公園
住所:北海道亀田郡七飯町
大沼国定公園
住所:北海道亀田郡七飯町
明治時代から変わらぬ製法を貫く「沼の家」のだんご
「大沼国定公園」の豊かな自然を満喫したあとは、ちょっと小腹を満たしにJR函館本線・大沼公園駅方面へ。ロータリーの目の前に佇む和菓子舗「沼の家」が、次なる立ち寄りスポットです。
1905年創業の老舗は、このエリアを代表する名店のひとつ。地元の人々はもちろん、遠方から足を運ぶファンも多く、平日の午前中でも店内はにぎわいを見せていました。
1905年創業の老舗は、このエリアを代表する名店のひとつ。地元の人々はもちろん、遠方から足を運ぶファンも多く、平日の午前中でも店内はにぎわいを見せていました。
看板メニューは、折詰にぎっしりと詰まった「大沼だんご」(あんと正油、胡麻と正油の2種類・小折・各480円)。串に刺さない独特のスタイルは、初代職人でもある創業者が、大沼湖に浮かぶ島々からインスピレーションを得て生まれたものだそうです。
うるち米ならではのもっちりとした食感と、あまじょっぱいタレの組み合わせがクセになる美味しさ。観光客はもちろん、地元の常連客もまとめ買いするほどの人気ぶりで、日によっては夕方に売り切れてしまうこともあるのだとか。気になる方は、ぜひ早めの訪問を。
沼の家
住所:北海道亀田郡七飯町大沼町145
営業時間:8:30〜18:00(売り切れ次第終了)
無休
沼の家
住所:北海道亀田郡七飯町大沼町145
営業時間:8:30〜18:00(売り切れ次第終了)
無休
森の中にある「おおば製パン」を目指して
「沼の家」で一服した後は、明日の朝ごはんを調達しに再び「大沼国定公園」方面へ。さらに北へ10分ほど走った道沿いに、ひっそりと立つ看板を発見。
白樺や栗の木が茂る森に佇む「おおば製パン」は、店主の大場隆裕さんが薪窯でパンを焼ける地を求めてたどり着いた、理想の場所なのです。車から降りると、立ち込める木の香りを感じ、またしても癒されます。周囲の森はもちろん、地面に敷き詰めたウッドチップも貢献しているそうです。
エントランスをくぐると今度はパンのにおいで包まれ、幸せ気分は倍増。棚にはパン・ド ・カンパーニュ(1,160円)、クロワッサン (240円)から、ホタテパイ(421円)や特産の栗を使ったものまで地域の特性もにじむ一品が並びます。いずれも粉と水だけを混ぜて発酵させたルヴァンという酵母を用いて、丹念に焼き上げられています。
函館でパティシエとして活躍していた大場さんは、広島のブーランジェリー「ドリアン」に感銘を受けたのをきっかけにパンの道へ。同店で修業し、現在の製法へと辿り着きました。土地がもたらす恵みを重視し、小麦粉をはじめ原料はすべて道産で統一。
また、自家製酵母を使用した駒ヶ岳サブレ(205円)やそば粉のチョコレートクッキー(194円)といった焼き菓子も充実しています。店内と庭にはイートインスペースもあるので、森の薫りに浸りながらパンを味わうのも一興です。
おおば製パン
住所:北海道茅部郡森町字赤井川412-132
営業時間:12:00〜16:00(平日は要予約)
定休日:月、火、水(木曜不定休)
おおば製パン
住所:北海道茅部郡森町字赤井川412-132
営業時間:12:00〜16:00(平日は要予約)
定休日:月、火、水(木曜不定休)
ナチュラルワインや純米酒とつまみを揃える「chacun ses goût(シャカン セ グー)」
郊外ドライブから函館市内へ戻ってきたら、ホテルの部屋で楽しむナチュラルワインを求めて五稜郭公園近くにある「chacun ses goût(シャカン セ グー)」へ。フランス、イタリアを中心に3000〜4000円台のものをセレクトしています。
「軽めの赤」「華やかな風味」といったように、ソムリエのオーナーに好みを相談することで、最適な1本と出合えます。さらに、個性豊かなワインの相棒も充実。
*写真のワインは一例です。常に店頭に並んでいるとは限りません。
*写真のワインは一例です。常に店頭に並んでいるとは限りません。
七飯町「山田農場 チーズ工房」が手がけるヤギたちのチーズ「ガロ」、焼き菓子店「もりかげ商店」のクラッカーといった地元のつくり手の一品が手に入れられます。ワインのおいしさと食材の鮮度を保つためにも、保冷バッグを持参しての来店がおすすめ。
店内には純米酒も。自然の乳酸菌を利用してじっくりと醸された生酛造りの銘柄が、ラインナップされています。米本来が持つ旨味とコクに浸れるので、酒蔵ごとの違いが色濃く反映されます。飲み比べてみて風土が持つ豊かさに触れてみるのもいいかもしれません。
chacun ses goût(シャカン セ グー)
住所:北海道函館市本町4-9
営業時間:13:00〜19:00(日・祝〜18:00)
定休日:月
chacun ses goût(シャカン セ グー)
住所:北海道函館市本町4-9
営業時間:13:00〜19:00(日・祝〜18:00)
定休日:月
しっとり肌へと生まれ変わる⁉︎がごめ昆布のエステ
赤レンガ倉庫群の一角にあるホテル「NIPPONIA HOTEL 函館 港町」では、土地柄を反映したスパ(宿泊者限定)が受けられます。その名も「海のミネラルが満ちる、至福のリラクゼーション」。函館周辺の限られた海域でしか採れない、がごめ昆布のパワーを享受できるプランになっています。
がごめ昆布は強い粘り気が特徴。その主成分はフコダインとアルギン酸です。前者には肌を乾燥から守る働きが、後者はキメをととのえます。
スパでは昆布を浸した湯船に浸かって肌をととのえ、その後、エキスを全身に塗ってトリートメントしていきます。およそ90分にわたるリラクゼーションタイムが終わったら、すべすべ肌に変身。
NIPPONIA HOTEL 函館 港町
住所:北海道函館市豊川町11−8
55,000円〜、(1泊2食付)
NIPPONIA HOTEL 函館 港町
住所:北海道函館市豊川町11−8
55,000円〜、(1泊2食付)
大自然の息吹を感じるドライブから締めのスパまで、心身のリトリートが叶う函館旅。羽田空港から飛行機で約80分とアクセスもいいので、次の週末にサクッと訪れるなんていかがでしょう?
大沼国定公園
chacun ses goût
NIPPONIA HOTEL 函館 港町