9割手放したら見えてきた、心地よい暮らし。「片付け」で人生が整い始めた理由

かつての私は、いわゆる「だらしのない人」でした。
締切は守れないし、支払いはギリギリ。やるべきことは後回しで、いつも言い訳ばかり。
反省はしても、つい誰かや何かのせいにしてしまう──そんな自分を変えたいと思いながら、どうしたら変えられるのかもわかりませんでした。

そんな私が変わるきっかけになったのが、「片付け」です。

最初はただ、ものが多い空間を整えたかっただけでした。でも、部屋にあったものが減ると、掃除や探し物にかかる時間もぐっと減り、いつの間にか、暮らしにも心にも余白ができていたことに気づいたのです。

空いた時間を読書や趣味に充てると、自分の内面にも自然と意識が向き、自分の苦手ともしっかり向き合うようになりました。

自己管理能力が向上し、少しずつ、物事の優先順位をつけて行動する。
「自分のことは自分でやる」「その責任も自分で取る」。当たり前のことを、ちゃんとできるようになっていったのです。

片付けを続けるうちに、私は持ち物の9割近くを手放しました。
3年ほど経ち、もう捨てるものがなくなったと感じたときに「なくても意外と暮らせるんだな」と気づきました。

昔は、欲しいものを手にいれるときの高揚感や、所有することで得られる安心感の方が強かった気がします。
しかし今では、ものが少ない暮らしの中も、自分なりの満足感を見出せるようになりました。

ものを減らし、小さく住まう。
そんな暮らしもなかなか良いものだなあと思えるようになったのです。
ローンを組んで一軒家を持たなくても、ブランドの服やアクセサリーを持っていなくてもいい。
他人の視線や価値観を気にするのではなく、自分にとって心地いい暮らしを選べるようになった今は、無理なく続けられるシンプルな毎日の中に、本当の幸せがあると気づきました。

片付けを始めたことで、暮らしだけでなく、考え方や人との付き合い方にも変化がありました。

以前の私は、何かが足りないと感じるたびに「足す」ことばかり考えていました。
疲れたらサプリを飲み、体型が気になったらジムやエステに行く。人間関係も「人脈を広げなきゃ」と思い、今思うとどこか無理をして人付き合いをしていたように思います。

でも今は、まず「引く」ことを意識するようになりました。
健康面では、何かを足す前に、まずは添加物の多い食事を避けたり、タバコや晩酌をやめてみたり。
人間関係でも、気の合う人と関係を築くほうが、自分にとって心地よいと気づいたんです。

広く浅い付き合いでは得られなかった、本音で話せる相手との対話や、小さなやり取りの温かさ。
それが、思考や価値観に深みをくれました。

「得る」ことを重視していた人生から、本当に必要なものだけを大切にする人生へ。たくさんのモノや人に囲まれなくても、今あるものの中に「足りている幸せ」を見つけられるようになったのです。

こうした私自身の変化や、そこに至るまでの具体的な道のりを記したのが、今回の電子書籍です。

昔の私と同じように「何かを変えたいけれど、どこから手をつけていいかわからない」という思いを抱えている方に、少しでも寄り添えたら嬉しいです。

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ぜひお読みいただけたら幸いです。

『9割捨てたら叶った。好きなものだけに囲まれるシンプルな暮らし』
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