【ヨガインストラクター直伝】おなか痩せのNGダイエット法&本当に効くトレーニング5選

「最近ズボンのウエストがキツい」「ぽっこりおなかが気になる」…そんな人も多いのではないでしょうか。春になり薄着になると、冬の間に蓄えたおなかの脂肪が目立ってしまうことも。そこで、今回はおなか周りの脂肪を撃退するためのトレーニングを、あんしん漢方所属ヨガインストラクターである高橋かなこさんに教えていただきました。
 Sheage編集部

おなか周りが太ってしまうのはなぜ?

年齢を重ねるごとに、おなか周りの脂肪はたまりやすく、落ちにくく感じますよね。太る原因はさまざまですが、主に「筋力の低下」「生活習慣の乱れ」「姿勢の悪さ」などが挙げられます。

1.筋力の低下

筋力が低下すると、消費カロリーが減少して脂肪をためこみやすくなります。 特におなかは脂肪がつきやすい部位のひとつであり、運動不足や加齢による筋肉量の減少が、代謝の低下に拍車をかけてしまうためです。

さらに、腹筋の力が低下すると内臓を支える力が弱まり、内臓が本来の位置よりも下がってしまいがちに。これもぽっこりおなかの原因のひとつだと考えられています。

2.生活習慣の乱れ

摂取カロリーの増加や不規則な食事などにより、消費しきれなかったエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなります。 特に、夜遅い食事は脂肪の燃焼効率を下げるため、内臓脂肪が増加しやすくなるので要注意。

また、睡眠不足やストレスも太りやすくなる原因になります。忙しい毎日でも睡眠時間はできるだけ確保し、定期的にストレスを発散するようにしましょう。

3.姿勢の悪さ

猫背や反り腰など悪い姿勢が続くと、腹筋や背筋が正しく使われずに筋力が低下してしまい、おなか周りに脂肪がつく原因になります。 特にデスクワークが多い人は、座りっぱなしの時間が長くなり、腹筋や体幹の筋肉が弱りやすいため注意が必要です。

おなか周りの「NGダイエット法」とは?

効率的におなか周りのダイエットを成功させるためには、まずは正しい方法をインプットすることが大切です。熱意が高くなると、つい間違った方法で行ってしまいがちですが、かえって脂肪をためこみやすいからだになる可能性も。ここではNGダイエット方法をご紹介します。

1.極端な食事制限

過度な糖質制限やカロリー制限は好ましくありません。極端な食事制限は、短期的に見ると痩せる近道かもしれませんが、代謝の低下やリバウンドの原因につながる可能性があるので注意が必要です。

ダイエットを行う上では、過度な食事制限ではなく、バランスのとれた食事を摂ることが大切です。食事管理を行う際は、適度な糖質制限(白米の代わりに玄米を食べるなど)やカロリー制限(お菓子や揚げ物を控えるなど)の方法で、からだに負担をかけすぎないようにしましょう。

2.有酸素運動ばかりする

脂肪燃焼に有酸素運動は有効とされていますが、長時間有酸素運動だけをしていると、筋肉量が減ってしまう場合があります。筋肉量が減ると代謝の低下につながりやすく、せっかく運動をしても痩せにくい体質になることも。有酸素運動を行う際は、筋トレなどの無酸素運動と組み合わせるようにしましょう。

ヨガインストラクターが教える、おなか痩せのトレーニング方法

おなかの筋肉は、アウターマッスル(表層筋)である「腹直筋」と、インナーマッスル(深層筋)である「腹斜筋」と「腹横筋」の大きく3種類に分けられます。

・腹直筋
おなかの前面にある筋肉。いわゆる「シックスパック」は腹直筋が6つに割れて見える状態です。激しい運動をする際に、からだを支える役割もあります。

・腹斜筋
おなかの側面にある筋肉です。体幹を支えるための筋肉のひとつで、ここを鍛えることでくびれを強調しやすくなります。

・腹横筋
腹斜筋の内側にある筋肉で、内臓を支えるコルセットのような働きがあります。また、腹斜筋と同じく体幹を安定させるためにも重要な筋肉です。

これら3つの筋肉をバランスよく鍛えることで、キュッと引き締まったおなかを目指せますよ。ここからは、おなか痩せのためのトレーニングを5つ、ヨガインストラクターがご紹介します。

1.クランチ(腹直筋上部)

  • 1仰向けになる。
  • 2脚を持ち上げてひざを90度に曲げる。
  • 3両手を後頭部に添え、頭を床から浮かせて腹筋に力を入れる。
  • 4頭を床におろす。
頭を床から浮かせることに意識が向きすぎると、手に力が入って首を痛めてしまう場合があるので、しっかりと腹筋の力を使います。(3と4の繰り返し×10回を1セットとして、3セットを目標に行いましょう。

2.レッグレイズ(腹直筋下部)

  • 1仰向けに寝る。
  • 2手は横に置いて脚を床と垂直になるまで持ち上げる。
  • 3脚を床に近付ける(床には付けない)。
腰が浮かないように、常におなかに力を入れます。ひざはできるだけまっすぐ、難しい場合は少し曲げても問題ありません。まずは10回1セットで始めましょう。

3.バイシクルクランチ(腹直筋・腹斜筋)

  • 1仰向けに寝て、手は頭の後ろに添える。
  • 2右ひざと左ひじを近付ける。
  • 3自転車を漕ぐように脚を入れ替えて、左ひざと右ひじを近付ける。
常におなかに力を入れながら、まずは20回1セットを目標にします。つらいときこそ、呼吸が止まらないように注意しましょう。

4.レッグアップツイスト(腹斜筋)

  • 1ひざを立てて座る。
  • 2足を少し浮かせて、上半身だけを左右にねじる。
    背中は伸ばし切らず、少し背中を丸める。
足を浮かせるのが難しい場合は床につけたままでもOKです。おなかの力を抜かないように意識して、まずは30秒を目標にしましょう。

5.ドローイン(腹横筋)

  • 1姿勢を正して、いすに座る。
  • 2ゆっくり息を吐きながら下腹をへこませる。
  • 3下腹をへこませたまま30秒程度キープする
    呼吸が止まらないよう自然な呼吸を繰り返す。
  • 4おなかを緩ませる。
  • 52〜4を数回繰り返す。
姿勢よく座るときは「足の裏全体をしっかり床につける」「ひざと腰の角度は90度」「あごを引いて肩の力を抜く」を意識します。このポイントをしっかり押さえることで、重心が偏らずに真っ直ぐ保てます。このエクササイズは立ったままでもできるので、通勤電車の中やちょっとした隙間時間でも実践してみてください。

おなか周りの脂肪には漢方薬も役立つ

おなか痩せには、筋トレに加えて漢方薬の使用もおすすめです。漢方薬は、「脂肪太り」「水太り」「ストレス太り」などの症状に効果が認められています。からだの根本にアプローチするので、太りにくく、痩せやすい体質を目指せますよ。

具体的には下記のような働きのある漢方薬を選びましょう。

・代謝を上げて運動の効率をよくする
・余分な脂肪の吸収を抑える
・脂肪を燃焼しやすくする
・水分の循環をよくして水太りを改善する
・自律神経を整えてストレス過食を防ぐ

漢方薬は自然由来の生薬で構成されており、一般的に副作用も少ないといわれています。
決められた量を飲むだけなので、筋トレをする時間がない人でも気軽に取り入れられますよ。

おなか痩せにおすすめの漢方薬

・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
脂質代謝機能を改善し、ため込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。おなかの脂肪が気になる人や、便通が悪い人におすすめです。

・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
水分代謝を促して、むくみや水太りに働きかける漢方薬です。疲れやすく、汗かきの人におすすめです。

習慣化こそがおなか痩せへの近道

おなか痩せには、継続してトレーニングを行うことが大切です。さらに、食事管理をしたり漢方薬を服用したりすることで、さらに効率的にダイエットに取り組めるでしょう。スッキリとしたおなかを手に入れて、おしゃれを全力で楽しみましょう!

photo / 高橋かなこ,shutterstock,Unsplash

山形 ゆかり(やまがた ゆかり)

病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-YouTubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

保有資格:
・薬剤師
・薬膳アドバイザー
・フードコーディネーター

https://www.kamposupport.com/

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