手書きだからこそ伝わる想いがある。手書きにこだわる文具専門店「カキモリ」

最近、女性たちの間でメールやSNSでは伝えきれない想いを届けてくれると、「手書きの手紙」が流行っているのをご存知ですか? そんな「手紙女子」たちの間で人気なのが、文具専門店「カキモリ」。その魅力を取材してきました。
 カオリーヌ

連日多くの人が訪れる、「楽しく書く」をコンセプトにした文具専門店

先日、取引先の男性から郵送されてきた封書。開いてみると、書類と一緒に淡いピンクの一筆箋に書いたメモが添えられていました。彼の普段の豪快な雰囲気とは違う繊細な文字に「あの人って、こんな文字を書くんだ」と彼を見る目が変わりました。

これは普段のメールのやりとりでは絶対に気付かないこと。手で文字を書くという行為は、相手に「内容」以上のことを伝えるんだということに気付かされた一瞬でした。そんな「書く」ことにこだわった文具専門店があるのをご存知ですか? 東京都台東区蔵前にあるカキモリは、「楽しく書く人」をコンセプトにした文具専門店。今、巷で「手紙女子」と言われる女性たちや、「手書き」の良さに目覚めた人たちで連日賑わっている注目のショップです。

世界にたったひとつ、自分だけのノートで特別な時間を

もともと実家が文具店だったというオーナーの広瀬琢磨さんは、大手メーカーやネットストアにはできないことをやってみたいとカキモリを立ち上げました。そんな同店の目玉商品のひとつが、オーダーメイドノート。店内の壁に備え付けられた大きな棚には色とりどりの素材が。その中から好きなものを選んでオリジナルのノートを作ることができるんです。

広瀬さんは新しいことを始めるとき、ちょっと考え事をしたいときなどには、ひとりカフェでノートにアイデアを書き綴るそうです。「忙しさに流されがちな日々の中で、そうやって立ち止まって自分のこと、ビジネスのことなどをじっくり考える時間というのは、とても大切だと思うんです」とおっしゃる広瀬さん。そんな特別な時間に癒やしを与えてくれるような文具をお客さまに提案したいという思いが、このオリジナルノートを生み出しました。

オリジナルノート作りを体験

そんな生活に彩りを与えてくれるノート作りを、実際に体験してみました。まず、表紙は無地、柄物のほか素材も紙、革、布など60種類以上の中から選べます。また、中紙も無地、罫線入り、紙の種類も、万年筆に合うフールス紙、柔らかな鉛筆書きにぴったりのコミック紙などの中から、好きに組み合わせることができます。

表紙や中紙が決まったらカウンターでリングや留め金選び!

リングは、金、銀、銅、黒、白の5色の中から、留め金はボタン留め、ゴム留め、封緘留めの3種類の中から、表紙に合わせたものをチョイス。

そしていよいよ製本です!

オーダーした素材を使って、店内で早速製本作業がスタート。まるで貴重品を扱うような丁寧な手つきから、文具への愛情が伝わってきます。

自分だけのオリジナルノートが完成!

店内で待つことわずか20分。自分だけのノートが完成しました。製作過程を見ることができるので、愛着もひとしおです。(製本時間は、当日の混み具合で異なります)
※混雑により受注制限等があります。ご来店前にHPをご覧下さい。

大切な人に、大切な思いを伝えてくれるとっておきの文具

スマホにさくっとメモをするのも便利ですが、ノートに書き留めたメモは後で読み返してみると、筆圧や、文体で、その日の気分や、その日あったことまでもが鮮明に蘇ります。手で書くということは、単に文字を書き留めるのではなく、その時の思いや空気までも書き留める行為なのかもしれません。

カキモリでは、ノートのほか、便箋や万年筆のインクもオーダーメイドできます(インクは同店隣の「ink stand」にて販売)。また、万年筆はすべて試し書きが可能。「文具は可愛いものを買って満足してしまいがちですが、使ってこその道具なので、お気に入りの便箋やペンで是非、自己表現をして欲しいですね」と語る広瀬さん。大切な手紙や大切な誰かを思って、便箋やインクを選び思いを綴れば、メールやSNSでは伝え切れなかった気持ちを届けることができそうです。

photo / 川村尚子、カオリーヌ

カキモリ

住所:〒111-0055 東京都台東区三筋1-6-2
最寄り駅:都営浅草線 蔵前駅 徒歩8分
営業時間:12時〜19時 ※月曜定休(祝祭日の場合はopen)

http://www.kakimori.com/index.html

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