シンプルで使いやすい構造にも惹かれる。それぞれの革の質感が楽しめる「WAQWAQ」の革財布

春に向け、新しい財布をお探しの方も多いのではないでしょうか?革小物を手作業で製作する「WAQWAQ(ワークワーク)」では、さまざまな革の表情や素材感の違いを感じられる財布が見つかります。用途が限定されていないポケットやフレキシブルな仕切りなど、手にする人にフィットする構造も大きな魅力です。
 ゆりか

素材の表情を活かして作られるバッグや財布

革のバッグや財布などの小物を展開する「WAQWAQ(ワークワーク)」。自然の恵みによって生まれた素材のやさしさやたくましさが感じられるアイテムを、會田菜緒(あいだなお)さんが手作業で製作しています。

かつて美術大学の空間演出デザイン学科でファッションを学び、さまざまな素材に触れていた會田さん。卒業作品は革で制作し、海外のコンクールに出品したところファイナリストに選出されるほどの腕前でした。それでも自分自身ではクオリティや素材への理解に満足できておらず、「革の魅力をもっと活かせるものづくりができないか」との思いが芽生えたそう。卒業後は革製品のメーカーに勤務しながら、自らも手縫いの革製作を学び、2011年にWAQWAQをスタートさせました。

手にする人にフィットする「遊び」があるデザイン

製作ではその都度惹かれた革素材を仕入れ、それぞれの質感が活きるデザインの財布やバッグに仕立てています。財布はフラップ式で、カード・お札・小銭をすべて見渡せる構造。ポケットは仕切りが固定されていなかったり、用途が決められていなかったりと、手にした人が自由に使える遊びがあることも特徴です。

そんな作りのヒントになったもののひとつが、江戸時代に使われていた布のお財布。簡素な袋状でしたが、収納効率にすぐれ、道具として完成されていると感じたそう。會田さんも、そんな使い勝手や心地のよさを追求しています。

手作業のため、メーカーのように大量生産はできないのが事実。だからこそ「たとえ人数は多くなくても、『こんなお財布が自分にはしっくりくる』と感じていただける方々に受け止めてもらえる、信頼されるものをつくっていきたい」と會田さんは語ります。

滑らかなカーフ素材で作られる、窮屈感のないのコンパクト財布

ここからは、実際に作られている財布を見てみましょう。

自然なムラ感のある、赤みがかったグレージュのようなカラーに趣きがあるコンパクト財布。マットな表面の質感が上品なこちらは、きめ細かく滑らかなカーフという種類の牛革で作られています。キズが付きやすい繊細な素材ですが手触りが心地よく、毎日のように触れる小物にぴったりなのだそう。
財布には芯や裏地が入れられていないので、革そのものの柔らかさが感じられます。

フラップを開くと、手前のカードホルダーは革を折りたたんだような形状で、数枚だけなら薄くなり、たくさん入れれば厚みが増すというように量に合わせて変化。お札はそのカードホルダーを挟むようにしてしまうので、折り目がつきにくくなります。大きく開くコインポケットの背面にはフリーポケットがあり、レシートなどを分けて収納することができます。
コンパクトでありながら、窮屈感がない財布で、支払いのシーンも振る舞いがスマートに。

スクエア財布 BROWN (牛革カーフ)
18,360円(税込)

柔らかなヌバックを使った、たくさん入る長財布

落ち着いたブラウンの長財布は、牛革のヌバックが使われたもの。吟面(革の表側の面)をヤスリのような道具でこすってあり、細かな起毛があり、温もりが感じられます。
サラサラとしたやさしい手触りで、見た目もソフト、長財布でもそれほど大きく見えず主張しすぎないのもポイントです。

フラップを開いた内側は、手前に3列のカードホルダーが並んでいます。それぞれ真ん中にスリットが入った変わった形は、上でご紹介した財布と同じく中身が多くても少なくても対応できる工夫です。ここにカードが入ることで芯の代わりになり、柔らかな財布も形が保たれます。
カードホルダーの後ろには大きめで中身の出し入れがしやすいファスナー付きコインポケット。そしてお札やレシートなどがスッと入るメインポケットがあります。ポイントカードなどが複数あったり、小銭もお札もしっかり持ち歩く現金派の方におすすめです。

やわらかい革の長財布 DARK BROWN(ヌバック)
22,000円(税込)

コシがあるミネルヴァボックスのスリムな長財布

角に丸みがある封筒のような形の長財布。素材にはしなやかでコシがあるminerva box(ミネルヴァボックス)が採用されています。イタリア・トスカーナ地方で1000年以上の歴史をもつ伝統的な手法で生産される、オイルをたっぷり含んだ牛革です。柔らかく揉みほぐされ、細かなしわのようなシボが入った表面は自然な風合い。
そんな革の存在感と好相性の麻糸のハンドステッチがさりげないアクセントになっています。

植物のタンニン(渋)で鞣された革そのものの風合いを活かすため、素材自体は本来の厚みのまま使用。代わりに革の重なりはできる限り省き、すっきりと薄くなるように作られています。
フラップの端を引き抜くと、手前にお札が入る大きさのフリーポケットがひとつ。仕切りを兼ねたコイン用のオープンポケットを挟んで、もうひとつフリーポケットがあります。一番奥にあるカードホルダーはポケット状ではなく、小さめの仕切りにカードを挟むシンプルな形状。
薄くてそれぞれの収納スペースもスリムなので、キャッシュレス派で少量の現金を持ち歩きたい方におすすめの財布です。

手縫い長財布 BEIGE(牛革)
23,760円(税込)
※現在BEIGEカラーのみ在庫あり

一期一会の貴重な革アイテムをお見逃しなく

ご紹介した財布以外にも、ミニマルデザインのバッグや軽やかな革のピアスなどがオンラインショップやiichiにて販売されています。

現在はさまざまな革を試したいと、1枚売りの革を仕入れて使い切っているそうで、まったく同じ素材とデザインのものは数点しか作られていません。そのときどきで少しずつ異なるカラーや質感のアイテムが次々に生み出されるので、新鮮さがある半面一期一会となる可能性も。お気に入りのアイテムに出会えるタイミングを逃さないよう、気になる方はオンラインショップをチェックしてみてくださいね。

photo / WAQWAQ

WAQWAQ(ワークワーク)

https://www.iichi.com/shop/waqwaq

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