名刺入れのようにコンパクト。袱紗から着想を得たミニマルな財布「fu・ku・sa」

名刺入れのように見えるこちらのアイテム。実は3つ折りの革財布です。ご祝儀などを包む袱紗(ふくさ)から考案されたシンプルな構造で、厚みはたったの4mm、重さは20gというミニマルさ。上質な素材と、日本らしい色の美しさも魅力です。
 まどか

風呂敷や袱紗の柔軟性を財布に活かして

贈り物を包む袱紗(ふくさ)を元に作られた、スマートでミニマルな財布「fu・ku・sa」。その誕生のきっかけは、フランスのパリで行われたイベント「Furoshiki Paris」でした。
西洋では財布やバッグは箱の一環で、その中にものを「入れ込む」という文化が根付いています。対して風呂敷や袱紗(ふくさ)は「包む」もので、中身の形に合わせて形状が変化。そんな日本の柔らかな発想と文化にパリの人々はとても驚いたのだそう。
そこから、フランスのクリエイターと日本の工房が手を組み作り上げたのがこのfu・ku・saです。クラウドファンディングサイトに出品されると、約10日で目標金額の倍の支援を受けるほどの注文が集まっています。

カード・小銭・お札を包むように3つ折りに

袱紗は現在では折り目がついた封筒の形をしたものもありますが、本来は風呂敷と同じ四角い布です。 fu・ku・saも、長方形の板状のフラットな構造となっています。
中央にカードが4~5枚、または小銭が入れられる収納ポケットがあり、その後ろ側の隙間にお札を通して使います。無駄がないシンプルな形は、3つ折りにして閉じてもたった4mmほどの厚さ。重さもたったの20gで、コンパクトかつ軽量です。

ただ、機械などできっちりとした折り目をつけていないので、最初はふっくらとした形。それが使い込んでいくうちに馴染んで自然な折り目がつき、手にした方にとってより使いやすく、味わいも増していきます。

素材やパーツ、細かなところまでこだわりが光る

素材やパーツも上質なもの。
本体の革は、エルメスやプラダなどの有名ブランドも採用するイタリアのINCAS社の牛革「PARMA CALF」を使用。動物の皮を素材として使える革に変える鞣(なめ)し加工の際、工業製品ではなく植物性のタンニン(渋)を使用した、環境にやさしいベジタブル・タンニンレザーで、きめ細かな質感が特徴です。
それを、京都の工房で職人がひとつひとつ手作業で縫いあげ財布に仕上げています。

留め具も特にこだわったポイントなのだそう。こちらには、足袋などにも使われる「小鉤(こはぜ)」を採用。一方の金具にもう一方の金具を挟む仕組みで、主張はせずともしっかりと口を留めることができ、fu・ku・saのシンプルなデザインに溶け込んでいます。

日本の美しい伝統色の4色展開

fu・ku・saの色は、日本の伝統色4色の展開。真鴨(まがも)の頭の羽色に由来する濃い青緑色「鴨の羽(かものは)色」や、藍染の中で最も濃く深い、わずかに紫みを含んだ青色「深縹(こきはなだ)」など、落ち着きと華やかさを感じさせる大人なカラーです。

ご購入はクラウドファンディングサイト「machi-ya」にて可能です。良いものをたくさんの方に手にしてもらいたいと、元からリーズナブルな価格設定がされていますが、machi-ya.でのキャンペーン中はさらにお得な価格で購入することができます。販売期間は10月29日(木)までなので、気になる方はお早めにチェックしてくださいね。

photo / M Style

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