捨てられてしまうはずの木が表情豊かなプロダクトに。廃材を利用した「箱式」の家具&小物
さまざまな色が組み合わさった、美しい木製のプレート。実は、通常なら捨てられてしまう木材で作られています。工事現場などで出た廃材に着目し、その魅力を引き出した家具や小物を作る「箱式 HAKOSHKI」によるものです。ほかにも木の温もりが好きだという方にぜひご覧いただきたいプロダクトが揃っています。
- 2020.6.1
- インテリア・生活雑貨
捨てられてしまう木材を蘇らせるプロダクト
通常は廃棄されてしまう木材を活かす取り組みを行うブランド「箱式 HAKOSHIKI(以下、箱式)」。以前は工務店に勤めていた箭内壮行(やないまさゆき)さんが、廃材の販売のほか、自ら家具や小物を製作し、修理も行っています。
工務店に勤めていた頃は現場監督を担っていた箭内さん。注文住宅を扱う会社で、無垢材の梁や柱を外に見えるかたちにしたり、木材を多く使用した自然を感じられる内装を作ったりしていました。
ところがその工事で発生する天然木の廃材は、ほとんどが産業廃棄物として捨てられてしまうのだそう。なにかに使えないかと倉庫に持ち帰っても、効率的に使用できないとなれば結局は廃棄することに。
「捨てる判断を最終的に下すのは、現場監督である自分自身。廃棄せざるを得ない廃材を前に、日々感じるものがありました」(箭内さん)
箭内さんはその課題を内に抱えながら現場監督の仕事を続けていましたが、6年ほどして退職。家具製作を学んで木工の技術を習得し、箱式を立ち上げました。
ところがその工事で発生する天然木の廃材は、ほとんどが産業廃棄物として捨てられてしまうのだそう。なにかに使えないかと倉庫に持ち帰っても、効率的に使用できないとなれば結局は廃棄することに。
「捨てる判断を最終的に下すのは、現場監督である自分自身。廃棄せざるを得ない廃材を前に、日々感じるものがありました」(箭内さん)
箭内さんはその課題を内に抱えながら現場監督の仕事を続けていましたが、6年ほどして退職。家具製作を学んで木工の技術を習得し、箱式を立ち上げました。
廃材を利用すると言葉で言うのは簡単ですが、実際はさまざまな制約もあります。
本来は捨てられる木材なので材料費は抑えられますが、大きさがバラバラだったり、塗装などが施されていて選別や加工が必要になったり。新しい木材を使う以上にコストがかかる場合もあるのです。
それでも一つひとつの木材に向きあい、強度や機能が問題なく成立するよう考えて実際に紡いでいくと、意図していなかった魅力のあるものが生まれることも。
また、廃材の魅力を感じられるプロダクトを届けることで、手にした人が自然や環境について考えるきっかけにもなればとの思いも込められています。そんな家具や小物は、木々の豊かな表情を感じられるほかにはないプロダクトとなっています。
本来は捨てられる木材なので材料費は抑えられますが、大きさがバラバラだったり、塗装などが施されていて選別や加工が必要になったり。新しい木材を使う以上にコストがかかる場合もあるのです。
それでも一つひとつの木材に向きあい、強度や機能が問題なく成立するよう考えて実際に紡いでいくと、意図していなかった魅力のあるものが生まれることも。
また、廃材の魅力を感じられるプロダクトを届けることで、手にした人が自然や環境について考えるきっかけにもなればとの思いも込められています。そんな家具や小物は、木々の豊かな表情を感じられるほかにはないプロダクトとなっています。
木々の個性が調和したサイドテーブル
こちらは、さまざまな木の端材を組み合わせたサイドテーブル「REBORN 3.5」。
桧(ひのき)・杉・松などの比較的柔らかい針葉樹から、ウォールナット・チーク・楓などの硬めの広葉樹まで、なんと10〜15種類もの木が使われています。
桧や杉などは木目が引き立つ明るい色をしていて、バランス良く配置すると印象も柔らかに。対してウォールナットやチークは焦げ茶や赤茶の濃い色味でアクセントになり、全体を引き締めてくれるのだそう。
桧(ひのき)・杉・松などの比較的柔らかい針葉樹から、ウォールナット・チーク・楓などの硬めの広葉樹まで、なんと10〜15種類もの木が使われています。
桧や杉などは木目が引き立つ明るい色をしていて、バランス良く配置すると印象も柔らかに。対してウォールナットやチークは焦げ茶や赤茶の濃い色味でアクセントになり、全体を引き締めてくれるのだそう。
色や硬さなど、性質の異なる木材を一つひとつ手作業で削って繋ぎ合わせ、表面は鉋(かんな)で丁寧に削ります。そうしてできたテーブルは、木と木が隙間なく組み合わさり、驚くほど一体感のあるものに。それでいて、木々のそれぞれの個性はしっかりと残されています。
天板の滑らかな表面に対し、裏側はさまざまな長さで角ばった木や丸みのある木がそのままになった、珍しい形。そのときどきで発生した廃材を活かして作られるので、まったく同じものは2つとない貴重なテーブルです。
REBORN 3.5 幅350×奥行き350×高さ450mm 89,000円(税込)
天板の滑らかな表面に対し、裏側はさまざまな長さで角ばった木や丸みのある木がそのままになった、珍しい形。そのときどきで発生した廃材を活かして作られるので、まったく同じものは2つとない貴重なテーブルです。
REBORN 3.5 幅350×奥行き350×高さ450mm 89,000円(税込)
2枚の組み合わせ方で表情が変わるボード
同じように複数の木材を組み合わせた小物もあります。
こちらの「オブリークボード ~oblique board~」は2枚で一組になったボードで、お皿やカッティングボードになるアイテムです。
写真のようにそれぞれに1人分の食事をよそい、ペアのプレートとして使うのもおすすめ。2枚を隣り合わせにすると、さらにおもしろい使い方ができます。
こちらの「オブリークボード ~oblique board~」は2枚で一組になったボードで、お皿やカッティングボードになるアイテムです。
写真のようにそれぞれに1人分の食事をよそい、ペアのプレートとして使うのもおすすめ。2枚を隣り合わせにすると、さらにおもしろい使い方ができます。
2枚のボードは組み合わせ方によって、正方形に近い四角形から不思議な多角形にまで変化します。大きなパンを切ったり、パーティー料理などの盛りつけ皿にしたりとさまざまな目的に合わせられます。またその配置により、たくさんの木々が織りなす模様も都度異なって見えるのが新鮮。今日はどんなふうに使おうかと考えるのも楽しくなります。
さらにこのボードは、木の年輪が見える面が上になるように加工されているのも特徴。養分を運ぶためストロー状になった繊維の口が上向きになっているので、木材保護のオイルを内部にまで含ませることができるほか、刃物で繊維が切断させず傷みにくいのです。パンを乗せるぐらいであればパンくずをはらうだけでよく、手入れが難しくないので気軽に使うことができます。
オブリークボード ~oblique board~(2枚1組) 20,000円(税込)
1枚のサイズ:幅255×奥行き265×厚み15mm
さらにこのボードは、木の年輪が見える面が上になるように加工されているのも特徴。養分を運ぶためストロー状になった繊維の口が上向きになっているので、木材保護のオイルを内部にまで含ませることができるほか、刃物で繊維が切断させず傷みにくいのです。パンを乗せるぐらいであればパンくずをはらうだけでよく、手入れが難しくないので気軽に使うことができます。
オブリークボード ~oblique board~(2枚1組) 20,000円(税込)
1枚のサイズ:幅255×奥行き265×厚み15mm
木という素材を再度見つめなおしたくなる
箱式にはほかにも、スクエアのラインが美しいテーブルや、木の年輪が模様となったカッティングボード、パンの湿気を吸い取ってくれるトースト皿などさまざまなアイテムがあります。
どれも木が本来もっている表情や機能をそのまま活かしたプロダクトで、箭内さんが木を大切に思う気持ちが伝わってくるように思います。私自身、もとから木製の家具や雑貨などが好きでしたが、今身近にあるものがどのようにできたのかなど、改めて木という素材について見つめなおしたくなりました。
ご紹介したプロダクトは、公式サイトまたはiichiなどから購入することができます。プロダクトに心惹かれた方、木が好きな方はぜひのぞいてみてください。
ご紹介したプロダクトは、公式サイトまたはiichiなどから購入することができます。プロダクトに心惹かれた方、木が好きな方はぜひのぞいてみてください。
photo / 箱式 HAKOSHIKI
箱式 HAKOSHIKI
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