立体感のある凹凸が装いのポイントに。高見由香さんが手織りする美しいカシミヤストール

日中は暖かいけれど、夜は寒さを感じる季節。こんな時にはストールが一枚あれば重宝しますよね。染織作家の高見 由香さんが作る手織りのカシミヤストールは、肌触りが柔らかいだけではなく、美しい色と模様にうっとりしてしまうものばかり。中でも、凹凸のある作りのストールは、装いのポイントにもなってくれますよ。
 ゆりか

一つひとつ手織りで生み出される美しいストール

かつてはインテリアデザイナーだった高見 由香さん。染織作家を目指すようになったのは、生活の中にあるさまざまな布に触れ、その素材や製法などを知っていくことにより、自分の手で布を作り出してみたいという気持ちを抱くようになったからだそう。
今では糸の染めから、機(はた)を使って布を織るまでの細かな工程をひとりで手掛け、ストールやハンカチなどに仕立てています。

心にぽっとあかりをつけられるような作品を作りたい。そんな思いで作り出される高見さんのストールは、くっきりと明るい色や少しくすんだ深みのある色など、カラー展開が豊富。一つひとつ丁寧に編まれた繊細な模様にも、思わず目を奪われます。素材にはカシミヤを主に使用していて、いつまでも包まれていたくなるような柔らかさです。

今回はその中から、凹凸のある立体感が独特で、ほかとは一味ちがった存在感を放つストールをご紹介します。

鳥の羽のようなフリンジが揺れる「bird」

ふわっとしたフリンジが印象的な「bird」は、名前のとおり、鳥の羽をモチーフにしたもの。さまざまな色を纏った鳥の姿に美しさを感じたことから生まれたのだそう。フリンジが羽のように奔放に揺れる様は、まるで鳥が羽ばたいたときのよう。
素材はカシミヤ100%で、まさに羽のような軽やかさです。写真の2色のほかにも、ベースの布地がパープルのグラデーションで水色のフリンジがついたものや、布地とフリンジとが同じ色のイエローやブルーのグラデーションといったカラー展開も。また、ミニサイズの「little bird」もあり、大切な人と色やサイズ違いを身に着けてお揃いにするのもおすすめです。

素材感の違いも楽しめる、水玉が並ぶ「光粒」

立体的な水玉模様が並ぶ「光粒」。こちらもカラー展開が豊富で、色ごとに素材が少しずつ異なります。ベースの布地はどれもふんわりとしたカシミヤですが、水玉の部分はツルリとした質感のシルクで織られているものや、シャリッとしたパイナップル糸で織られているものなどざまざま。1枚のストールでも、カシミヤと別の素材といった異なる質感に触れられるのが大きな特徴です。

凹凸とグラデーションが奥深い表情を見せる「ワッフルストール」

お菓子のワッフルのようにポコポコとした織りが特徴的な「ワッフルストール」。その凹凸からできる陰影や色のグラデーションにより、奥行きが感じられる1枚。身に纏ったときの巻き方や布の重なりで色の印象が変わり、思わず見入ってしまいそう。
こちらもカシミヤ100%の素材と立体的な織り方で、触り心地がとても柔らか。たくさんの空気をはらんでいるので、見た目よりも暖かさを感じます。写真の色味のほかに、イエローなどのカラーがあります。

思いをこめて作られるストールにぜひ触れてみて

高見さんは制作の際、過去の作品をなぞらずに、なにかひとつ新しいことに挑戦しようと心がけているそう。そこで新しい発見があったり、その作品を手にした人が何かを感じ取ってくれたときに、幸せな気持ちになれるといいます。

素敵な作品の数々は、東京の「ヒナタノオト」や「縷縷」、千葉の「fripon-friponne」といったお店で取り扱いがあります。在庫は各店舗にお問い合わせください。
また現在、「ヒナタノオト」では、高見さんの個展「色を纏う」が11月8日(木)まで開催されています。
ぜひ足を運んで、美しい色と模様の柔らかなストールに実際に触れてみてください。

photo / 高見 由香

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