シュワシュワーっと肌にまとわりつく気泡が心地よい!日本一の炭酸泉、大分の「ラムネ温泉館」
世界でも希少な炭酸泉が湧出する大分県内部にある長湯温泉。昭和初期にドイツで温泉療養学を学んだ松田武幸博士らによって炭酸泉の効能を実証し、その泉質は“飲んで効き 長湯して利く 長湯のお湯は 心臓胃腸に血の薬”と称えられるほど。今回は長湯温泉の中で立ち寄った「ラムネ温泉館」をご紹介します。
- 2017.5.28
- 旅行・お出かけ
長湯温泉は世界屈指の炭酸泉湧出地
ラムネ温泉館があるのは大分県の南西部に位置する竹田市の長湯温泉。北部の湯布院からは車で約1時間、また最寄りのJR豊後竹田駅からは車で20分ほど。古き良き湯治場として受け継がれてきた長湯温泉には宿も含めて20箇所以上の日帰り温泉があります。
「日本一の炭酸泉」と謳う長湯温泉は、温泉に浸かることで本来持っている自然治癒力を引き出し、細胞や精神的な免疫力を高めてくれるのだそう。湯に浸かることでエネルギー代謝率が上がり、飲泉で整腸作用も期待できるそうです。
「日本一の炭酸泉」と謳う長湯温泉は、温泉に浸かることで本来持っている自然治癒力を引き出し、細胞や精神的な免疫力を高めてくれるのだそう。湯に浸かることでエネルギー代謝率が上がり、飲泉で整腸作用も期待できるそうです。
炭酸泉とは“温泉1リットル中に1,000mg以上の炭酸ガスが溶け込んでいるもの”と定義し、1,000mg未満を「炭酸水素塩泉」といいます。ラムネ温泉館ではこの2種類の源泉がある日本でも稀な温泉施設なのです。炭酸泉の「長湯温泉」は効能もさることながら、大正から昭和にかけて数々の日本の作家よりラムネの湯として世界に紹介されたといいます。
気泡に包まれる不思議な爽快感!
温泉街の中心を流れる芹川沿いにあるラムネ温泉館。印象的なのが周囲からも一際目をひく個性的な外観です。建築を手がけたのは、東京大学名誉教授で建築家の藤森照信氏。最も印象的な屋根には風化しても美しい自然素材に近い銅板や、腐食を防ぐことを目的に杉の表面を炭化させた焼き杉を使用するなど随所に個性を感じます。
ラムネ温泉館には男女別に大浴場の内湯と露天風呂、そして貸切で利用できる家族湯があります。内湯は42度、露天風呂は32度の設定。内湯は3つの浴槽があり、こんこんと豊富に温泉が湧き出ています。露天風呂がある外湯の温度は少しぬるめですが、夏場はいつまでも入浴していられるほどの心地よさ。
ゆったりとした広い中庭に外湯があり、周囲を山々の緑に包まれたのどかな環境もリラックスできる雰囲気。湯に浸かっていると、みるみるうちに肌にまとわりつく水泡。少し不思議な気分に浸りながらも、体が軽くなっていくような爽快感があります。家族風呂は気兼ねなく、ゆっくりと炭酸泉を楽しみたい方に最適。
施設内には大浴場のほか飲泉所があり、温泉を飲むことができます。ドイツでは“飲泉は野菜を食べるのと同じである”といわれているそうで、ラムネ温泉の湯に含む炭酸ガスは胃腸の働きを活発にし、腸病や肝臓病、便秘などの効果が期待できるのだとか。ただ、飲泉の適量は1回100〜200cc、1日200〜1,000ccといわれているので飲み過ぎにはご注意を。施設にはオリジナルグッズやサイダーなどを販売しているほか、美術館を併設し長湯温泉ゆかりの画家の作品を展示しています。不定期で企画展も開催しているそうですので、湯上りにこちらもどうぞ。
日本で類を見ない“炭酸泉”はまだあります
日本でトップクラスの炭酸泉といわれる大分県竹田市には長湯温泉のほか、その近くに七里田温泉「下湯」という昔ながらの温泉共同湯があります。こちらは「日本無類の炭酸泉」として、温泉マニアに知られた隠れ湯。高濃度の炭酸ガスを発生するため入浴には注意が必要ですが、日本中どこを探してもここにしかない唯一の極上湯です。
湯船に浸かると瞬く間に体全身にプチプチと弾ける炭酸の気泡がまとわりつき、湯上り後も身体中がシュワシュワーとした爽快感があります。なんとも不思議な体験に血行が良くなっていることを実感できます。長湯温泉とともに七里田温泉にも立ち寄って、湯巡りしながら炭酸泉を楽しむのもおすすめですよ。
photo / 渡邊 孝明
ラムネ温泉館
大分県竹田市直入町大字長湯7676-2
電話:0974-75-2620
時間:10:00〜22:00
休み:第1水曜(1月と5月は第2水曜)
料金:大人500円(家族風呂は1時間2,000円)
七里田温泉「下湯」共同浴場
(受付は七里田温泉館「木乃葉の湯」)
大分県竹田市久住町大字有氏七里田
電話:0974-77-2686
時間:9:00〜21:00(最終受付20:30)
休み:第2火曜
料金:500円
七里田温泉館「木乃葉の湯」でチケット購入し受付で共同温泉のカギを借りてください
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