結局「丁寧な暮らし」とは何なのか?禅的シンプリスト・miniさんがたどり着いた、本質的な豊かさ

「丁寧な暮らし」ーーよく聞く言葉だけれど、具体的にはどういう暮らしを指すのか、人によって答えはさまざまです。ものを手放し、暮らしを整えてきた禅的シンプリスト・miniさんがたどり着いたのは、表面的なものではなく“自分の心と対話すること”の大切さ。miniさんが自分と向き合うために取り入れている習慣や、本質的に豊かな暮らしとは何かを伺いました。
 Sheage編集部

丁寧な暮らしのヒントは禅の中にある

「丁寧な暮らし」という言葉を聞いて、どんなことを想像しますか。毎朝白湯を飲む、ヨガやストレッチをする、観葉植物を愛でる…など、人によってさまざまだと思います。何年か前からよく耳にするようになった言葉ですが、そもそも丁寧に暮らすとは、どういうことなのでしょうか。

私なりに考えてみた結果、やはり、その本質は、禅の教えや思想の中にあるのではないかと思うようになりました。

禅語に「一行三昧(いちぎょうざんまい)」という言葉があります。ひとつのことに心を込めて、目の前の作業に集中するという意味です。

例えば、好きなことに夢中になっているとき、周りの声が聞こえなくなり、時間が経つのも忘れてしまうあの感覚。まさにそれが「一行三昧」の状態です。

丁寧な暮らしとは、いま、この瞬間に心を置き、日常の一つひとつの行動に意識を向けること。ここでは、私が日々自分と向き合うために取り入れている習慣をご紹介します。

1.雨の日には花を飾る

40代に突入してから、なんとなく気が沈むことが増えたように感じます。雨の日なんかは特に。そんなとき、少しでも気持ちが明るくなるように、部屋のあちこちに花を飾るようになりました。

あまり派手すぎず、素朴な花を数本購入して、ダイニングテーブルや玄関に飾ります。部屋がシンプルなので、こうしてたまに彩りを添えることが気分転換になるのです。

2.お香を焚いて、心を休める

いろいろな香りや形のお香がありますが、最近では煙の少ないタイプが主流になり、狭い空間でも気軽に楽しめるようになりました。

私がよくお香を焚くのは、毎朝の習慣にしている写経の時間。ゆらゆらと立ちのぼる煙を見ていると心が休まります。その日の体調や気分によって、心地よく感じる香りは変わるもの。常に3種類ほど香りを手元に置いています。

3.「孤独」な時間で自分を取り戻す

「孤独」と聞くと、どこか寂しく、暗い印象を抱くかもしれません。ですが私にとっての「孤独」とは、自分自身と向き合い、本来の自分を取り戻すための大切な時間です。

私の場合は、毎朝写経をしたり、カメラを持って散歩したりするのが「孤独」を楽しむ時間。

社会生活を送る上で、他者との接触は必要不可欠です。誰かの言葉に多かれ少なかれ影響を受けながら過ごしています。その中で「自分らしさ」を保ち続けるには、自分とだけ向き合う時間が必要なのだと思います。


特別なことはしない。いまあるもので豊かに生きる

「平常心是道(びょうじょうしんこれどう)」という禅語があります。平常心が道である――特別なことをせずとも日常の中に、そしてありのままの自分自身の中にこそ真理がある、という意味です。

人はつい、日常の外にある特別な何かに刺激を求めがちですが、本当の幸せは、日々の暮らしの中にあるもの。日々の暮らしの中に幸せの種は落ちており、それを少しずつゆっくりと拾う。そんな毎日を送るのが、豊かに生きることなのだと思います。

続きは『9割捨てたら叶った。好きなものだけに囲まれるシンプルな暮らし』で

禅の考え方に出合い、部屋の9割を手放したことで、自分の理想に近い豊かな暮らしを叶えたminiさん。電子書籍『9割捨てたら叶った。好きなものだけに囲まれるシンプルな暮らし』では、miniさんの思考の変遷や、手放したことで得たものなどを詳しく綴っています。
『9割捨てたら叶った。好きなものだけに囲まれるシンプルな暮らし』
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photo / mini

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