テーマは「地域で暮らし、地域で営む」。地域のコミュニティステーションの新しいかたち“ヒガコプレイス”って?<前編>

ヒガコとは、東小金井の愛称。JR中央線東小金井駅から徒歩3分の高架下に“地域で暮らし、地域で営む”をテーマにした地域のコミュニティスペースのあたらしいかたちを創出するヒガコプレイス。そんな地域コミュニティの拠点として気になるこの場所のことをヒガコプレイスに入居するフリーペーパー専門店「ONLY FREE PAPER(オンリーフリーペーパー)」の代表・松江健介さんに聞いてみました。
 渡邊 孝明

高架下の空間の活用×世界初の専門店

——なぜ東小金井駅の高架下にコミュニティスペースを作ろうと?

「JR中央線の三鷹駅から立川駅の立体交差化で北と南がつながって、駅や駅のまわりが新しくなったことをきっかけに、駅前だけではなく、高架に沿って賑わいを創出する“ののわ”プロジェクトがスタートしました。その一環として、JR中央線東小金井駅の高架下をコミュニティスペースとして活用する取り組みがスタートしました」

——スペースはどのように構成されているんですか?

「“ヒガコプレイス”は高架下のプロジェクトを担当した株式会社リライトさんが運営しています。そこにコンテンツとして我々ONLY FREE PAPERが入っています。業務に関しては、今はONLY FREE PAPERが管理しています。
東小金井駅以外の駅では外資系のカフェや雑貨屋など割とハイセンスで商業的な場所が目立ちますが、ヒガコプレイスを含むコミュニティステーション東小金井は地域のコミュニティステーションとして、地域に根付いたまちづくりの観点から成っています。 たとえば、お隣りさんの“ヤマコヤ”さんは シルクスクリーン版画、工作、紙布雑貨などの アトリエで もともとこの地域を中心にイベント出店などをしながらものづくりや活動をされていましたが、今回“初”店舗になるんですよ。反対側のお隣さんの“珈琲や”さんも新中野と三鷹にショップがあり、もともとそれぞれの地域で営業されていたお店ですが一緒に(高架下で)やってみませんかとリライトさんがスカウトしたんです」

「ONLY FREE PAPERがあるこの場所は企画展示できるイベントスペースでもあります。隣りのお店でイベントがあるときはこちらのスペースを使うこともあり、空間としてヨコの流れも作っています」

しっかりと地域の人に目を向けて、まちづくりを考える

——イベントはどのようなものが多いのでしょう?

「主なものですと、年に2回、隣りのアトリエテンポさんの主催で“家族の文化祭”というイベントを開催しています。2,000人規模で人が集まり、ワークショップやアコースティックライブなど一日中おこなっています。東小金井はどうしても家族層が圧倒的に多い地域なので、子供と一緒に楽しむ親子を対象としたワークショップも多いですね。これからはファミリー層だけのコンテンツだけではなく、もうちょっととがったものなど幅広 いイベントもやっていきたいと思っています」

東小金井という場所

「東小金井は私の地元でもあるんです。なので、地元を盛り上げていくのも良いかなと(笑)。ONLY FREE PAPERは東小金井に移転する前は渋谷にありましたが、東小金井と渋谷を比べても、客層や人の数はまったく違います。
渋谷では面白いことがあれば自然と人が集まっても、東小金井ではそれが通用しません。ただ面白いことをやってるだけでは、住宅地では響かないんです。立地的に渋谷よりも近いというだけでも全く響かない(笑)。だから、しっかりと地域の人に目を向けて、常にまちづくりというものが何であるのかを考えています」

photo / Sheage編集部

ヒガコプレイス
住所:小金井市梶野町5-10-58コミュニティステーション東小金井内
時間:11:00〜19:00
休み:水曜

http://www.higako-place.jp/

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