豊かに漂うりんごの香り。捨てられる運命だった果実で作るもりやま園の「テキカカシードル」

シャープな味わいの中にりんごが香る、もりやま園の「テキカカシードル」は、間引き目的で取り除いたりんごで作ったお酒。他にも、りんごの搾汁や切り落とした枝葉で作った菌床でキノコ栽培も行っています。これまで捨てる作業にあてていた時間をものづくりの時間に変える、青森のりんご農家の取り組みをご覧ください。
 いおり

捨てる時間を新しいものづくりの時間に

青森県弘前市にある「もりやま園」は、創業から100年以上続くりんご園。その作業の多くは手仕事によって行われ、年間の75%は葉っぱや枝・間引きした実を捨てる時間にあてられてきました。現在は、そんなマイナスの時間をプラスに変えようと、これまで捨てられていた枝葉や実を新たなプロダクトに生まれ変わらせる取り組みが行われています。

間引いたりんごで作る「テキカカシードル」

その取り組みのひとつとして、今回ご紹介する「テキカカシードル」があります。テキカカシードルは、間引いたりんごの実を使って作られたお酒。樹上から取り除かれた熟す前の小さな実1個には、体内の有害物質を無害な物質に変える効果が期待できるポリフェノールが、成熟した実の約10倍も含まれているのだそう。グラスに注ぐと豊かに泡立ち、りんごの香りがふわっと漂います。シャープな渋味と酸味のバランスが絶妙で、さまざまなお料理とよく合う味わい。飲み切りやすい330mlの瓶に入っているので、お花見にもおすすめです。

テキカカシードル 330ml 615円(税込)

搾汁かすや剪定で切り落とした枝葉を使い、キノコの栽培も

テキカカシードルに使用したりんごの搾汁かすや剪定した枝で菌床を作り、キクラゲなどのキノコ栽培も行っているもりやま園。毎年搾汁かすは15トン、剪定によって切り落とされる枝は36トンにものぼりますが、それらを全て捨てることなく活用しています。日本に出回っているキクラゲはほとんどが中国産で、純国産のものはとても貴重なんだとか。こうして、これまでは廃棄を目的として行っていた間引きや枝の剪定作業にも、新たな美味しさを生み出すというプラスの意味を持たせています。

りんごの木の子
干しキクラゲ 20g 598円(税込)

成熟したりんごを使ったプロダクトも展開

もちろん、干しりんごやりんごジュースといった、成熟したりんごを使ったさまざまなプロダクトも展開されています。そのどちらも、砂糖や塩・植物油などの添加物は一切使用していません。青森でのびのびと育ったりんごの、自然で素朴な味わいをぜひ楽しんでみてください。

(右)干しりんご ふじ 40g 648円(税込)
(左)無添加りんごジュース 彩香 720ml 1,500円(税込)

実ったりんごを余すことなく使った新しい味わいを楽しんで

今回ご紹介した商品は全てオンラインストアで購入が可能。テキカカシードルに関しては、青森県以外にも、日本の各地に提供している飲食店があるとのこと。「捨てる作業」を「ものづくり」に転換するという新しい発想で生まれたりんごのお酒を、この機会に一度味わってみてはいかがでしょうか。

photo / もりやま園

もりやま園株式会社

青森県弘前市緑ヶ丘1-10-4
TEL:0172-78-3395
FAX:0172-78-0865

https://moriyamaen.jp/

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