ステーショナリー店併設の「サロン・ド・テ パピエ ティグル」で日本茶との新鮮な出会いを
サードウェーブコーヒーを初めとするコーヒーブームが話題になって久しいですが、今新たに注目なのは日本茶。日本橋浜町にできたパリ発のステーショナリーショップ「パピエ ティグル」に併設されている日本茶サロンをご紹介します。
- 2018.4.11
- グルメ・食
今、海外からの注目を集めている日本茶
世界無形文化遺産に登録された和食もそうですが、日本発のものが海外で評価され、逆輸入されるということが時々あります。日本茶もそのひとつ。パリ発のおしゃれなステーショナリーショップ「パピエ ティグル」の運営会社がショップに日本茶サロンを併設したいと考えたのも、海外で日本茶が話題だったからかもしれません。そして、ちょうどその時、日本茶のビジネスを始めていたUGLY CARAVANの沼田尚也さんとの出会いがあり、「サロン・ド・テ パピエ ティグル」が生まれたのだそうです。
カフェ文化が発達している国で、まだまだ日本茶は伸びしろがある
飲食店のコンサルティングやデザインを手がけているUGLY CARAVAN代表の沼田さんは、以前オーストラリアに住んでいたときに、日本茶の可能性に開眼したのだとか。「オーストラリア、特にメルボルンなどはカフェ文化が発展していて、コーヒーを飲むならチェーンのコーヒーショップではなく、カフェで飲むという意識が高いんです。ヨーロッパやアメリカと比較すると、日本茶の消費量はまだまだ少ないですが、だからこそ日本茶のことをもっと知ってもらえば、コーヒーと同じぐらい伸びる余地はあると思いました」(沼田さん)。そこで、沼田さんはゆくゆくは海外への展開を見据え、日本全国、北は新潟、南は沖縄まで日本茶を作っている農園を訪ねて契約をし、PNT(People and Tea)という日本茶レーベルを立ち上げました。
一軒一軒お茶農園を訪ね、背景にあるストーリーを聞く
海外で日本茶の評価が高まっている一方で、国内の日本茶の生産農家は減っているのだそうです。「日本茶は、農家から出荷されたあと、市場に出てブレンドされたものを消費者は口にします。だから、どんなに一生懸命作っても、どんな人に飲まれ、どんな感想を持たれているのかわからない。フィードバックがないので、農家の方もモチベーションもなかなか上がらないという問題がありました」(沼田さん)。そこで思いついたのが「シングルオリジン」という概念。ひと口に日本茶と言っても、農園によって、土や天候などの環境で、味が全く違ってくるのだそう。「まずは一軒一軒農園を訪ねて回りました。きちんとした無農薬でやろうと思うと、山奥に農園を作る必要があるので、行くのは楽じゃありませんでした。でも、生産者と会って話すことによって、そのお茶のストーリーを知ることができるので、そのプロセスは外せませんでした」(沼田さん)。
銘柄と農家を意識しながら飲む日本茶は、新鮮な味わいに
生産者と膝を突き合わせ、自分たちがどういう思いでお茶を扱いたいかを話し、相手方からはそのお茶にまつわるストーリーを聞き、お互いに納得したところで契約。取り扱うようになったお茶は、現在12種類。「サロン・ド・テ パピエ ティグル」で飲むことができます。迷ったら、小さなリーフレットの裏に書いてある農園とお茶の説明を読んで気分に合ったお茶を選んでみるといいでしょう。日本人にとってお茶は日常的に飲むものです。食事のあとや訪問先で何気なくだされて何気なく飲んでいますが、このサロンのようなところで銘柄を意識しながら、きちんと味わってみると、新鮮な気持ちになります。いろいろなお茶を飲み比べると、こんなに大きな味の違いがあったのかと驚くことも。併設されているステーショナリーショップ「パピエ ティグル」でお気に入りのノートや筆記用具に出会ったら、ここでお茶を味わいながら何か書いてみるなどという過ごし方もおすすめです。
photo / 野村雄治/reeeko
salon de Thé PAPIER TIGRE(サロン・ド・テ パピエ ティグル)
東京都中央区日本橋浜町3-10-4
03-6875-0431
営業時間:11:00-19:00
定休日:月曜日
※掲載内容は記事公開時点のものです。最新情報は、各企業・店舗等へお問い合わせください。
内容について運営スタッフに連絡