夢を実現するために新時代を切り開いたダンサー、ロイ・フラーの実話『ザ・ダンサー』
ジョニー・デップの愛娘であるリリー=ローズ・デップが銀幕本格デビュー!ロートレック、ロダン、リュミエール兄弟らのミューズで、夢を叶えるために<シルクと光のダンス>で新時代を切り開いた天才ダンサー、ロイ・フラーの実話、6月3日(土)公開の『ザ・ダンサー』をご紹介します。
- 2017.5.25
- アート・カルチャー
夢と希望、愛と友情を描く感動の物語
アメリカの農家で生まれたマリー=ルイーズ・フラーの夢は女優になること。オーディションを受けても、セリフのない役しか来なかったのですが、あるとき偶然踊った舞台で、はじめて喝采を浴びます。その日から、ルイーズは衣装から照明、舞台装置に至るまで、全くオリジナルのダンスのアイディアが湧くようになりました。
その後、ダンサーネームを“ロイ・フラー”と名乗るように。彼女の踊りの才能を見抜いたドルセー伯爵の力を借り、ロイは、パリ・オペラ座で踊る夢を叶えるため、単身アメリカから海を渡ります。ロイのダンスを見たパリの観客は初めての体験に驚き、瞬く間にスターへと駆け上がり、遂にパリ・オペラ座から出演オファーが舞い込むまでになりました。共演者に抜擢したのは、無名だが輝くばかりの才能を放つイサドラ・ダンカン。彼女への羨望と嫉妬、肩の痛みと失明の危機に苦しみながらも夢に向かって準備を進めるロイでしたが、思わぬ試練と裏切りが待っていたのです──。
その後、ダンサーネームを“ロイ・フラー”と名乗るように。彼女の踊りの才能を見抜いたドルセー伯爵の力を借り、ロイは、パリ・オペラ座で踊る夢を叶えるため、単身アメリカから海を渡ります。ロイのダンスを見たパリの観客は初めての体験に驚き、瞬く間にスターへと駆け上がり、遂にパリ・オペラ座から出演オファーが舞い込むまでになりました。共演者に抜擢したのは、無名だが輝くばかりの才能を放つイサドラ・ダンカン。彼女への羨望と嫉妬、肩の痛みと失明の危機に苦しみながらも夢に向かって準備を進めるロイでしたが、思わぬ試練と裏切りが待っていたのです──。
新時代を切り開いた天才ダンサー、ロイ・フラー
ロイ・フラー(1862〜1928)は、モダン・ダンスの先駆者とされているダンサーです。ふんわりとした白い衣装をまとい、まるで催眠術にかかったかのような女性を、即興的に激しい身体的パフォーマンスによって演じました。これが後にサーペンタインダンスと呼ばれ、ロイ・フラーのトレードマークとなっていきます。その後、パリに渡った彼女はそのダンスによって一大旋風を巻き起こし、アール・ヌーヴォー時代のミューズとしてアートシーンに君臨しました。また、独自開発したカラーフィルターを用いることによって、様々な色の照明を実現させ、それまでになかった照明による舞台空間を創造するなど、彼女は舞台演出の革新者でもあります。
1900年にパリで開催された世界万国博覧会では、ロイ・フラー劇場を設けてパフォーマンスを披露し、アメリカ人の彼女はパリからその名を世界に広めました。また、この劇場に日本から川上音二郎一座、貞奴を招いて公演の後押しをしたほか、ダンスの世界に新風をもたらしたイサドラ・ダンカンを支援するなど新たな才能の発見と育成に努めました。20世紀初頭のダンス界のみならず、現在のアート、演劇、映画に多大な影響を与えた人物です。
1900年にパリで開催された世界万国博覧会では、ロイ・フラー劇場を設けてパフォーマンスを披露し、アメリカ人の彼女はパリからその名を世界に広めました。また、この劇場に日本から川上音二郎一座、貞奴を招いて公演の後押しをしたほか、ダンスの世界に新風をもたらしたイサドラ・ダンカンを支援するなど新たな才能の発見と育成に努めました。20世紀初頭のダンス界のみならず、現在のアート、演劇、映画に多大な影響を与えた人物です。
情熱がぶつかり合う、未来を担う若き才能
ロイ・フラー役には、ミュージシャンとして大ブレイクを果たし、『博士と私の危険な関係』の主演や、マドンナのショートフィルム『Her Story』に出演し、ファッションアイコンとしても話題のソーコ。体力を消耗するので、3日おきにしか踊れなかったというロイのダンスを見事に自分自身のものとし、不屈の精神を力強く演じきっています。
ロイに才能を見出され、後に最大のライバルとなる伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンに扮するのは、リリー=ローズ・デップ。ただそこにいるだけで人々を虜にするイサドラを完璧に演じ、恐るべき才能を見せつけています。友情と愛情に引き裂かれた果てに超越した広い愛でロイを包もうとするドルセー伯爵には、『たかが世界の終わり』でセザール賞を受賞した、美形実力派のギャスパー・ウリエル。魅力的なキャストの競演に目が離せません。
ロイに才能を見出され、後に最大のライバルとなる伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンに扮するのは、リリー=ローズ・デップ。ただそこにいるだけで人々を虜にするイサドラを完璧に演じ、恐るべき才能を見せつけています。友情と愛情に引き裂かれた果てに超越した広い愛でロイを包もうとするドルセー伯爵には、『たかが世界の終わり』でセザール賞を受賞した、美形実力派のギャスパー・ウリエル。魅力的なキャストの競演に目が離せません。
主人公と一緒に、あなたも自由になれる
本作は、女性のダンスが卑しいとされた時代に、バレエの殿堂であるパリ・オペラ座で踊るという夢を叶えるため、アメリカからフランスへと渡ってきたロイ・フラーが、ドレスや光、鏡などを用いて新たなダンスを創作し、自らの信念と夢のために奮闘する姿を描いています。
若さ、優雅さ、輝くばかりの才能を放つイサドラ・ダンカンとは違い、一生懸命努力を重ねて人並み外れたエネルギーによって、自らの力で運命を掴み取るロイ・フラーはあなたの本当の姿かもしれません。
若さ、優雅さ、輝くばかりの才能を放つイサドラ・ダンカンとは違い、一生懸命努力を重ねて人並み外れたエネルギーによって、自らの力で運命を掴み取るロイ・フラーはあなたの本当の姿かもしれません。
photo / © 2016 LES PRODUCTIONS DU TRESOR - WILD BUNCH - ORANGE STUDIO - LES FILMS DU FLEUVE - SIRENA FILM
『ザ・ダンサー』
6月3日(土)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマほか全国公開
監督:ステファニー・ディ・ジュースト
キャスト:出演:ソーコ(「博士と私の危険な関係」)、リリー=ローズ・デップ(「Mr.タスク」)、ギャスパー・ウリエル(「たかが世界の終わり」)
作品情報2016年/フランス・ベルギー・チェコ/108分受賞
ノミネート第69回カンヌ国際映画祭 ある視点部門正式出品
原題:La Danseuse/2016年/フランス・ベルギー/仏語・英語/108分
配給:コムストック・グループ/配給協力:キノフィルムズ/PG12
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