懐かしいのに新しい。市ヶ尾のコッペパン専門店「コッペんどっと」の魅力

北海道木古内町(きこないちょう)で人気のコッペパン専門店の姉妹店「コッペんどっと」が、昨年12月17日に横浜市市が尾にオープンしました。閉店時間を待たずに売り切れてしまうというコッペパン。人気の秘密を紐解いてみましょう。
 Kotake Aki

行列のできるコッペパン専門店「コッペんどっと 市が尾店」

亀有の「吉田パン」や上野の「iacoupé (イアコッペ)」など、近年、専門店がオープンし、“コッペパン”人気がじわじわと広まっています。2016年12月17日、新たにコッペパン専門店「コッペんどっと」が横浜市市が尾駅近くにオープンしました。ほぼ毎日、閉店時間前に、毎日店舗で焼く1000個強のコッペパンが完売になると話題になっています。本店「コッペん道土」は北海道木古内(きこない)で人気の高いコッペパン専門店で、市が尾店は関東初進出店にあたります。

本店がある木古内町はどんな街?

本店がある北海道木古内町は、津軽海峡を望む渡島半島の南西部に位置します。青函トンネルを抜けて北海道新幹線が最初に停車する駅がある自然豊かな町で、人口は4500人。なんと、2040年までに若年女性(20~39歳)の人口が半減する自治体=消滅可能性都市5位(日本創成会議・人口減少問題検討分科会による)でもあるそう。「コッペん道土」の関東圏への進出は、「食を通じた町おこし」になればという思いも込められているのだとか。

コッペパンを確実に買うなら早めを狙うべし!

コッペパンを食べることで、微力ながら町おこしを担えるかもと聞いたら協力せずにはいられません。早速、1月初旬に訪れてみました。市が尾駅から歩いて5分程度。県道12号線沿いにお店はあります。「閉店間際だと売り切れてしまう可能性もあるので早めがおすすめ」と広報・鈴江恵子さん。この日到着したのは12時30分頃。すでに30名ほど並んでいました。フィリングの種類は“たっぷりカスタード”や“北海道バタークッキー&チョコレート”といったスイーツ系から、“ひこま豚のやきそば”“コンビーフポテト”といった総菜系まで30種類程度。毎日、木古内の特産品を使用した特別なフィリングのコッペパンが数量限定販売されています。

おすすめは“みそぎの塩ミルククリーム”!

一押しは“みそぎの塩ミルククリーム”。鈴江さん曰く「木古内産のみそぎの塩を使用した優しい味わいで、ここでしか買えない限定品」なのだとか。おすすめと“北海道和牛コロッケ”、“ぱくぱく塩パン”を注文してみることに。注文を受けてからフィリングを挟むため、作業工程が見られるのも特徴のひとつ。“みそぎの塩ミルククリーム”は長さ約15cm程度のコッペパンに、ミルククリームを隅々までたっぷり塗ってくれました。その味わいは、優しい甘さとほのかなしょっぱさのクリームが広がっていきます。ふわふわで懐かしい風合いのコッペパンとの相性も絶妙。“北海道和牛コロッケ”はボリューム満点なのに口当たりは軽め。もう1本、ぺろりといただけそうです。

特産物・みそぎの塩を使った“ぱくぱく塩パン”も人気

本店で“ぱくぱく塩パン”も人気が高いそう。大きさは10㎝程度のぽてっとしたフォルムが愛らしい塩パンは、外はサクッ、なかはモチモチした歯ごたえ。ひと口いただくと濃厚なバターがじゅわりと広がり、噛めば噛むほど深みのあるみそぎの塩とハーモ二―を口の中で奏でます。後引く味わいにまた一つと手が伸びてしまうほど。ちなみに購入するまでかかった時間は約2時間30分。待った甲斐ある味わいにお腹も心も満たされました。

コッペパンを食べることが社会貢献になる!?

この記事を通じて木古内を初めて知ったという人も少なくないのでは。「ご利用いただいているのは木古内を知らない方がほとんどでしたが、コッペパンを通じて知っていただけた。小さなことかもしれませんが、町おこしを少しでも盛り上げるきっかけになれば」と鈴江さん。おいしい特産物が豊富で自然豊かな木古内町を旅先の候補にしたり、UターンやIターンに興味を持つきっかけになることもあるかも。おいしいものを食べて町おこしのお手伝いできるのがいいところ。いいことづくめのコッペパンを買いに、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

photo / コッペんどっと 市が尾店、kotake aki

コッペんどっと 市が尾店 

神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾町1054-1 森田屋ビル1号
TEL:045-532-8443
定休日:月曜日
営業時間:10:00~19:00
※売り切れなどの情報はfacebookで確認を
※市が尾駅から徒歩5分

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