「新正堂」の和菓子の魅力。小豆のもつちからと日本の伝統の真価

港区新橋にある大正元年創業の和菓子の老舗。日本の歴史でもある忠臣蔵と最中の関係にも注目したい、「新正堂」おすすめの和菓子があります。和菓子を通して伝統という言葉の重みとは違う“新しい「新正堂」の姿”を見ることができます。
 smile 読者ライター

伝統と職人のもつこだわりがあふれる和菓子屋「新正堂」

港区新橋のオフィス街の通り沿いにある、創業大正元年の老舗の和菓子屋「新正堂」。長い時間の経過の中に関東大震災や空襲を経験しながら、和菓子と向き合ってきた老舗の和菓子屋です。

新正堂の外観は“桜”をイメージして作れられていてとっても素敵。伝統とこだわりはもちろんですが、老舗とはまた異なる“新しさ”も感じ取ることができます。夜になるとライトアップされてまた違った雰囲気に。訪れる時間によって様々な表情の「新正堂」が楽しめます。

歴史と老舗「新正堂」の“おもい”から生まれた新しい和菓子

新正堂では、日本の歴史と和菓子をつなぐ“新しい和菓子”を提案しています。例えば「義士ようかん」には、忠臣蔵の人物の衣装がデザインされています。女性に嬉しいミニサイズで、日持ちもするのでお土産としてもおすすめです。
四十七士の人物、それぞれを描いた武者絵と、日本の心「義」の48本の詰め合わせが新正堂の新たな顔に加わりました。縦8センチ、横3センチのミニようかんです。
★お箱入りは当店でお選びした四十七士の絵柄をお楽しみください。
★48本入りは四十七士に加え黒地に「義」の絵柄が1つ入っています。 裏面のQRコードからそれぞれの人物紹介を見ることができます。
出典:http://www.shinshodoh.co.jp
閉店後には、“義士ようかん”にデザインされた人物をお店の外から見ることができ「忠臣蔵」のファンも訪れる場所になっています。時間の流れと共に、数々の歴史があり“今がある”。そして、創業大正元年である老舗であるからこそできる和菓子の奥深さがあります。

閉店後のお客さんにも“おもてなしの心”を尽くし、和菓子を通して様々な歴史を感じることができます。

看板商品「切腹最中」のこだわりと美味しさの秘密

訪れた人が必ず買っていくというお店の看板商品の「切腹最中」。最中の皮だけを特別に試食させていただきました。パリッという食感。小豆は最中にはおさまらない状態。まるで白いハチマキを巻いているようで愛着がわきますよね。

最中の皮の秘密は、もち米。そして、小豆の香りにもこだわりが詰まっています。何といっても、作っているときの香ばしい香りは、独特の風味から暖かい気持ちになり、自然に笑顔がこぼれます。中にお餅が入っているのも、美味しさをより一層引き立てています。まさに老舗の技術のなせる業といえるでしょう。

ネーミングの由来は、「新正堂」が、浅野内匠頭の終焉の地である田村右京太夫屋敷跡に存する和菓子店であること。そして、「忠臣蔵にまつわる歴史を伝えていきたい」という渡辺仁久さんの“おもい”が込められています。その土地にある歴史と自身のおもいを大切にし、“新しい和菓子”として生み出された「切腹最中」。老舗のもつ伝統の重みと、これからの次世代をになう和菓子といえます。

「切腹最中」を通して、商品としての試行錯誤や売り出すまでに費やした時間、この地にある歴史や和菓子に対するおもいに少し触れることができました。この「新正堂」の最中を好きになり、引き出物として婚礼の際に利用するご夫婦がいるのもうなずけます。

記念日として次の世代へつなぐ。3月14日は“切腹最中の日”

3月14日は“切腹最中の日”(日本記念日協会)

「新正堂」の和菓子は、記念日になるほどの貴重な和菓子です。そして、老舗として伝統を受け継ぎ次の世代へ新しい伝統をつないでいます。

和菓子といっても色々な商品があり、その世界は奥深く繊細。「新正堂」から感じた伝統と歴史は、様々な時間が見せるお店の外観からも感じることができます。そして”美味しい”と思えるものには、人を引き寄せる魅力があります。

”美味しい”と思うことから好きになり、その世界を知りたいと思う”きっかけ”になることを願います。さらに和菓子を通して日本の伝統や文化を、様々な人に知ってもらいたいと思います。

photo / 新正堂

新正堂

創業:大正元年
〒105-0004 
東京都港区新橋4-27-2
TEL:03-3431-2512
FAX:03-3431-2548
営業時間:AM9:00~PM7:30(月~金)
     AM9:00~PM5:00(土)
     休業日は日曜と祭日です
     ※8月中は土・日・祭日と休業です

http://www.shinshodoh.co.jp

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