思わず触れてみたくなる。さまざまなガラスの質感を楽しむ池谷三奈美さんの器

ガラス作家の池谷三奈美さんが作る器は、どこか懐かしい色や形をしています。手に取ってみると、ツルリと滑らかだったり、ザラリとしていたり。それぞれで質感が大きく異なるガラスの豊かな表情に、あなたもきっと引き込まれます。
 ゆりか

幅広い質感に驚かされるガラスの器

石膏で作った型に平らな板ガラスを乗せ、電気窯で熱することでガラスが型に沿って変形し、成形されていくキルンワークという技法を使う池谷三奈美さん。できあがる器は、どこか懐かしさが感じられる色合いやフォルムが特徴的です。

その器の表面に触れてみると、ツルツルしていたり、ザラザラだったり。「ガラスがもつ、多様な素材感を楽しんでもらえたら」という池谷さんの言葉のとおり、こんなにいろいろな質感があるのかと驚かされます。

立体感のある模様が印象的な豆皿

繊細な模様に目を奪われる豆皿。取り壊しとなった建物で使われていたガラスを、形を変えてもう一度使えるようにしたものです。古材を再利用する活動をしている長野県のREBUILDING CENTER JAPANからガラスを取り寄せて制作しているそう。格子や星など立体感のある模様は、光の加減で輝き方が変わります。複数集めて並べれば、食卓が華やぎますよ。

リネンのような凹凸が特徴的な小皿

直径9cmほどの小皿は、表面に細かな凹凸があり、サラリとした触り心地。リネンを押しつけて、布のテクスチャを写した石膏型に、ガラスを乗せて焼き上げたそうです。ソフトなカラーが柔らかな印象で、おひたしや煮物などの副菜や焼き菓子が似合いますね。

ツルリとみずみずしい質感の八角小鉢

10.5cmほどの大きさで少し深さのある八角小鉢は、マットなカラーと透き通ったクリアのどちらもがツルリとした質感。クリアはよく見ると内側に気泡が浮いているものもあり、それが味わいになっています。つややかでみずみずしい器には、果物やヨーグルトなどを盛りたくなりますね。

れんげやマドラーも表情豊か

ほかに、お皿と一緒に使いたいれんげやマドラーも。
れんげはマットとクリア、2種類のカラーがあり、マットな質感のお皿にクリアなれんげを合わせるといった色の組み合わせを楽しむことができます。マドラーはまるで飴のようにカラフル。裏表で質感を変えていたり、異なる2色を混ぜたりと、1本1本こだわって作られています。手に取るたびに光にかざして眺めたくなる美しさです。

さまざまな質感のガラスに触れて

池谷さんの器やアクセサリーは、福岡の雑貨屋さん「SOMEWARE」で取り扱われているほか、オンラインショップの「IBE」でも販売されています。またイベントに出展することもあり、直近では9月7日(土)~12日(木)に、東京・奥沢のセレクトショップ「oku」での個展が予定されているそう。詳細はお店のホームページに記載されているので、ぜひチェックして足を運んでみてください。

photo / 池谷三奈美

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