5月13日(土)ロードショー。人間らしさが詰まった映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
主人公リーの孤独と哀しみを体現したケイシー・アフレック渾身の演技により、ゴールデングローブ賞主演男優賞をはじめ40以上の主演男優賞を独占。そして、本年度アカデミー賞では主演男優賞、脚本賞を受賞した、映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』をご紹介します。
- 2017.5.2
- アート・カルチャー
丁寧に紡ぎ出した珠玉の人間ドラマ
アメリカ・ボストン郊外でアパートの便利屋として働く、主人公のリー。兄の突然の死をきっかけに、彼は故郷マンチェスター・バイ・ザ・シーに戻ってきます。兄の遺言で16歳の甥パトリックの後見人となったリーは、二度と戻ることはないと思っていたこの町で、過去の悲劇と向き合わざるをえなくなります。なぜリーは、心も涙も思い出もすべて残し、かつてこの町を出て行ってしまったのでしょうか。そして、なぜ誰にも心を開かず、今も孤独に生き続けているのでしょうか。少しずつ過去と向き合っていく中で彼はやがて、父を失ったパトリックとともに、新たな一歩を踏み出す決心をします。
静かに心に染み渡る傑作
世界各国で映画賞を総なめにし、本年度アカデミー賞主演男優賞、脚本賞の2冠に輝いた『マンチェスター・バイ・ザ・シー』。主人公リーの心の傷を描きながらも、彼を取り巻く人々がそれぞれ抱えている"痛み"も繊細に捉え、絶望と再生をリアリティとユーモアを交えてながら映し出しています。
監督・脚本を手がけたのは、『ギャング・オブ・ニューヨーク』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたケネス・ロナーガン。また、主演ケイシー・アフレックの兄、ベン・アフレックの親友であり、脚本家としてオスカー受賞経験もある俳優のマット・デイモンがプロデューサーを務めたことも、大きな話題となっています。
監督・脚本を手がけたのは、『ギャング・オブ・ニューヨーク』でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたケネス・ロナーガン。また、主演ケイシー・アフレックの兄、ベン・アフレックの親友であり、脚本家としてオスカー受賞経験もある俳優のマット・デイモンがプロデューサーを務めたことも、大きな話題となっています。
揺るぎない人生の真実
家族や複雑な人間関係が織りなす独特のリズムを忠実に汲み取った、監督の視点に注目してみてください。
私たちが歩む人生のように、辛く哀しいこともありますが、そこには笑いとユーモアがあります。同情ではない登場人物たちへの愛によって、この物語は人間の苦悩を描くことに成功しています。
力ある役者と脚本によって実際に生きているように感じられるキャラクターたちが、内なる冷たさと空虚という耐えきれない重荷を、心温まる奇跡によって伝える共感の映画が誕生しました。作品が切り取る"哀しさ"には、大切なことを思い出し、生きていることを実感させてくれる力があります。
私たちが歩む人生のように、辛く哀しいこともありますが、そこには笑いとユーモアがあります。同情ではない登場人物たちへの愛によって、この物語は人間の苦悩を描くことに成功しています。
力ある役者と脚本によって実際に生きているように感じられるキャラクターたちが、内なる冷たさと空虚という耐えきれない重荷を、心温まる奇跡によって伝える共感の映画が誕生しました。作品が切り取る"哀しさ"には、大切なことを思い出し、生きていることを実感させてくれる力があります。
photo / ©️2016 K Films Manchester LLC. All Rights Reserved.
マンチェスター・バイ・ザ・シー
5月13日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、
YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
監督・脚本:ケネス・ロナーガン
出演:ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー
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