ドリップして楽しむ「LOVE ME AND MISO SOUP.」。古いけれど新しいミソスープの形
ハンドドリップと言えばコーヒー。でも、ドリッパーで淹れられるのがミソスープだったらどうでしょう?私も最初は、え?嘘でしょ?と思いました。でも、もしかするとありかもしれない…。そこで、話題のミソを軸に日本の文化を広めるユニット「大晦日(おおみそか)」のイベントにうかがってみました。
- 2017.4.10
- アート・カルチャー
豆乳入りのミソスープは、パンにもあう組み合わせ
3月半ばの土曜日。天気も良く、お散歩日和です。ミソをキーワードに活動する「大晦日(おおみそか)」のプロジェクトのひとつ「LOVE ME AND MISO SOUP.(ラブミーアンドミソスープ)」が出店するのは、代々木上原の雑貨店「à côté(ア・コテ)」の一角。テーブルの上に載っているのはコーヒー器具の数々。でも、香ってくるのはコーヒーの香りではありません。これが何と味噌汁。ペーパーフィルターに鰹節を入れ、そこに昆布出汁を注ぐと出汁がドリップされるという仕掛けです。
一番人気だというドリップされたミソスープを豆乳で割る「ソイ・オ・レ ミソスープ(SOY AU LAIT)」をいただきました。色はまさにカフェオレですが、口に含めばミソスープ。でも、豆乳のお陰でまろやかな甘さが口に広がります。今までの味噌汁のイメージを覆す新しい美味しさ。実は、à côtéの隣には行列のできるパン屋「カタネベーカリー」があるのですが、そこで買ったパンを一緒に味わっているお客様も。そんな組み合わせも違和感なく受け入れられそう。
一番人気だというドリップされたミソスープを豆乳で割る「ソイ・オ・レ ミソスープ(SOY AU LAIT)」をいただきました。色はまさにカフェオレですが、口に含めばミソスープ。でも、豆乳のお陰でまろやかな甘さが口に広がります。今までの味噌汁のイメージを覆す新しい美味しさ。実は、à côtéの隣には行列のできるパン屋「カタネベーカリー」があるのですが、そこで買ったパンを一緒に味わっているお客様も。そんな組み合わせも違和感なく受け入れられそう。
カップを持ち歩いて飲む。中味はコーヒーじゃなくてもいいかも?
このドリップで提供するミソスープスタンド「LOVE ME AND MISO SOUP.」を作り上げているのは、大晦日というチーム。クリエイティブディレクターのフクナガコウジさんとアーティストのやまもとまなさんです。「僕は以前からのコーヒー好きもあり、5、6年ほど前に出張コーヒー屋をやったりもしてました。それからブルーボトルコーヒーの日本出店なども相俟って“サードウェーブ”という言葉を耳にするようになり、その理論って日本の文化の何かにも当てはまらないかな?と思いました。その後も東京を中心にどんどんコーヒースタンドが増えて行くにつれて、物質的なコーヒーではなくファッションで楽しみたい人にとっては、カップの中身はコーヒーじゃ無くても良いのではないかと思ったんです。そこで最初はインスタレーション的にやり始めたのがこのドリップのミソスープでした。」(フクナガさん)
そんなパフォーマンス的なところから始まったLOVE ME AND MISO SOUP.ですが、やっていくうちにコーヒーも味噌も豆からできているし、ドリップして淹れる手法も理にかなっていることがわかったそうです。その上、発酵食品としての味噌の魅力なども知っていくうちにどんどんはまっていったそうです。
そんなパフォーマンス的なところから始まったLOVE ME AND MISO SOUP.ですが、やっていくうちにコーヒーも味噌も豆からできているし、ドリップして淹れる手法も理にかなっていることがわかったそうです。その上、発酵食品としての味噌の魅力なども知っていくうちにどんどんはまっていったそうです。
八丁味噌の歴史の流れを変えるかも知れない「8830 MISO」
一方で文化という視点からミソスープにアプローチしたのはやまもとさん。「私はコーヒーがあまり得意ではないのですが、コーヒーの文化、サードウェーブという新しい文化の流れにとても興味があったんです。時代が進み、若い人たちも本物を求めるようになった。だから、コーヒーや紅茶、ワインなどの嗜好品のような新しい飲み物ものを提案すれば、そこに人が集まって新しい文化が生まれるんじゃないかと思いました。日本の伝統文化を掘り起こして、そこに今までとは違うアプローチをしたら、新しいものが生まれるんじゃないかと」(やまもとさん)
そんなアプローチが功を奏した典型は八丁味噌。「大晦日」のもうひとつのプロジェクト
「8830 MISO」は世界中で愛知県岡崎市に2つしかない八丁味噌の味噌蔵や籠田商店街の会長さんと協力して行っています。チョコレートで頻繁にその名を耳にするようになったBean to Bar(ビーン・トゥー・バー)をミソにアレンジ。鰹節を振りかけ出汁を注いで簡単にミソスープが作れる「BEAN TO BAR HATCHO MISO」というアイディアを実現しました。
そんなアプローチが功を奏した典型は八丁味噌。「大晦日」のもうひとつのプロジェクト
「8830 MISO」は世界中で愛知県岡崎市に2つしかない八丁味噌の味噌蔵や籠田商店街の会長さんと協力して行っています。チョコレートで頻繁にその名を耳にするようになったBean to Bar(ビーン・トゥー・バー)をミソにアレンジ。鰹節を振りかけ出汁を注いで簡単にミソスープが作れる「BEAN TO BAR HATCHO MISO」というアイディアを実現しました。
八丁味噌の2つの会社「合資会社八丁味噌(カクキュー)」と「株式会社まるや八丁味噌」は、このプロジェクト以前は、八丁味噌協同組合というものがありながらも、やはりお互い比較することの方が多く、相手の味噌を口にすることもほぼなかったそうです。しかし、「8830 MISO」が主催したトークイベントで両社の社長、会長が顔を合わせ、これからは手を取り合い、もっともっと協力して八丁味噌の素晴らしい文化を一緒に発信していこうという流れも生まれているのだとか。「1杯のミソスープが長年ライバルとして切磋琢磨してきた2社を繋いだ、まさに歴史的な瞬間でした。」(やまもとさん)
ミソをキーワードにしたメディアから、今後も新しい文化の発信を
「大晦日」は、他にも座談会などコミュニケーションの場を作るプロジェクト「MISO FUTURE LABO」もCOOK COOPと共催していて、「いったい、何屋さんなの?」と聞かれることもしばしばだと言います「僕らはミソや日本の文化の新しい形というかコミュニケーションデザインやリデザインの一種、ときにはインスタレーションだったりと、特定のジャンルではないミクストメディア存在だと思っています。」(フクナガさん)。イベントではひとりひとりのお客さんといろいろお話しするので、接客時間は自ずと伸びてしまうようです。「ミソスープを通して、日本の文化を理解し、新しいカルチャーに気づいてもらう良い機会なんです。そういう意味ではコミュニケーションツールでもありますね」(やまもとさん)今後の展開に関しては、おふたり自身、全く未知数なのだそうです。もしかしたら半年後には、ミソスープ以外の新しい何かの形ができあがっているかもしれません。
こちらのドリッパーで淹れるミソスープを飲んでみたいと思った方は、来る4/16(日) にDAIKANYAMA Birdで開催する「代官山 鳥の市」に出店予定だそうなので、是非足を運んでみてはいかがでしょう。
こちらのドリッパーで淹れるミソスープを飲んでみたいと思った方は、来る4/16(日) にDAIKANYAMA Birdで開催する「代官山 鳥の市」に出店予定だそうなので、是非足を運んでみてはいかがでしょう。
LOVE ME AND MISO SOUP.
8830 MISO
MISO FUTURE LABORATORY
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