私らしい器が欲しい。器を選ぶ前に読んでおきたい『やきものの教科書』

料理を美味しく見せてくれたり、食卓を美しく飾ってくれたり、自分らしいライフスタイルを演出するのに欠かせない器。こだわって選びたいけど、何をどう選んでいいか分からない、という方におすすめの本『やきものの教科書』が発売されました。初心者が知りたい情報が、分かりやすく丁寧に解説されていますよ。
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器を選ぶ前に読んでおきたい「教科書」

photo:Shutterstock

20代の頃は食器には特にこだわりがなく、汎用性のある白い無地のものを適当に選んでいた筆者。100円ショップや低価格のものでも、気にせず使っていました。
でも30代後半になった今、日々の暮らしを大事にしたいという気持ちから、毎日の食事に欠かせない器にもこだわりたい、と思うようになりました。
しかし、いざ器を探そうとしたとき、何を基準にどう選べばよいのかが分かりません。欲しい器のイメージはあるけれど、それがどんな種類に分類されるのか、どこで作られているのか。「やきもの」とか「作家もの」など、ワードには惹かれるけど、どう選んだらよいのか…。知識のない者にとって、自分に合う器を見つけるのは簡単なことではありません。

そんな折、私のような初心者にうってつけの本を見つけました。

photo:誠文堂新光社

『やきものの教科書』と題されたこちらは、まさに器初心者のための本。
基礎知識から技法・全国の産地情報まで、お気に入りの一枚に出会うために知っておきたい情報が満載です。用語集・索引付きで、やきものの知識がない方はもちろん、より深く知りたい人まで存分に楽しめる内容。
今回は特別に、本の中からやきものの「基本のキ」とも言える、「陶器」と「磁器」の違いについてご紹介します。

今さら聞けない「陶器」と「磁器」の違い

photo:Shutterstock

窯で焼成される「やきもの」は、大きく「陶器」と「磁器」の2つに分かれます。2つの違いは、主に材料の違いなのだそう。

陶器は「土もの」とも言われ、陶土と呼ばれる粘土が主原料です。陶土のみで作るとひび割れなどが起きやすいため、他の素材を混ぜて調整します。
表面に小さな穴が空いている多孔質のため、保温性に優れ、熱しにくく冷めにくいのが特徴。素朴で温かみのある土の風合いが魅力で、指で弾くとやや鈍い低い音がします。

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一方、磁器は「石もの」と言われ、ケイ酸を主成分とした陶石が原材料。陶石を粉砕して粉にして使います。
ガラス質が多いので、陶器に比べると硬く、表面が滑らかなのが特徴。素地の色はほぼ白色で薄手のものが多く、洗練された印象です。指で弾くと、キーンとかん高い音がします。

本には、このように今さら聞けないような基本的な知識や、器のそれぞれの部分の名称など、分かりやすい図解付きで紹介されています。ぜひ参考にして、自分にぴったりの素敵な器を選んでくださいね。

やきものの教科書
刊行:誠文堂新光社
定価:2,300円(税抜)

https://www.seibundo-shinkosha.net/book/art/40314/

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