穏やかな谷中銀座にある日本の伝統。竹工芸の専門店「竹工芸 翠屋」

東京・西日暮里にある「竹工芸 翠屋(みどりや)」は、江戸下町で三代続く竹工芸専門店です。現在は三代目の武関翠篁さんによって伝統が引き継がれており、オリジナルのかわいらしい小物たちに出会うことができます。お店に置いてあるものは全て、一つひとつ丁寧に手作りされた一点物です。
 smile 読者ライター

懐かしさと温もりのある作品に出会える

「竹工芸 翠屋」は、祖父である翠心さんが明治41年に創業した竹工芸の専門店です。現在は三代目の武関翠篁さんによって伝統が引き継がれ、花籠やお箸、コースター、栞など、懐かしさと温もり溢れる竹工芸品を生み出しています。特に注目していただきたいのは、かやぶき屋根の屋根裏や天井からとれる、煤竹(すすだけ)という貴重な竹を用いた一点物の品々。どの竹工芸品も、竹の素朴さや力強さ、美しさを感じとることができます。

竹工芸の伝統や文化を伝える「翠屋」

日本の竹工芸には、組物、丸竹物、丸竹組物など様々な技法があります。竹には素材の種類やその素朴な美しさ、強靭で弾力性があるという特徴があります。竹のもつ素材の特徴を生かし、“編みと組み”の高い技術と、これまでに培われてきた芸術的な感覚によって竹工芸品が制作されています。

三代目の武関翠篁さんは、父・翠月さん、人間国宝・故飯塚小玕齋に師事、人間国宝五代早川尚古斎氏の指導を受け、日本の伝統を受け継いでいます。日本の竹工芸を伝えるために、作品の制作実演を海外で行うこともあります。ドイツの都市・リヒテンフェルスの「国立編組専門学校」に訪問した際には、普段、柳の枝を使って籠を編んでいる生徒たちが竹のもつ弾力性と翠篁さんの技術力に驚いていたようです。

カジュアルな作品から美術的に価値の高い創作品も揃う

photo:smile

翠屋には数々の素敵な作品がありますが、中でもおすすめなのが干支の小物です。竹と和紙があしらわれた作品で、細部に職人のこだわりが感じられるデザインになっています。毎年、年賀状の写真として使用する人がいるのも納得です。

「翠屋」には、社会見学に訪れる子どもたちや外国からの観光客の方が連日訪れています。あなたもぜひ伝統ある「日本の竹工芸技術」を一度覗いてみてくださいね。

「竹工芸 翠屋」

〒116-0013 東京都荒川区西日暮里3-13-3
TEL:03-3828-7522
営業時間:11:00~18:00
定休日:月曜日

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